裏拍が大切 … ミュージシャンなら誰もが口にするフレーズだ。何故ミュージシャンはしつこく何度も繰り返し
裏拍が大切だと発言するのか。それは決して裏拍が大切だからではない。
日本人は裏拍を認知できないからだ。
彼は、海外の一流ミュージシャンと自分自身の演奏を比べ、明らかに何かがおかしいと感じ、だが何が違うのかがどうしても見えず、長年に渡ってその違いについて考えた結果として、漠然と裏拍がないという点に気付いたからこそ、
裏拍が大切だと発言した筈だ。もし簡単に
裏拍を大切にできるなら、
裏拍が大切だとは言わなかっただろう。
日本から一歩でも足を踏み出せば
音楽には必ず裏拍がある。裏拍を見るためにジャズの本場ニューヨークに足を伸ばす必要は全くない。裏拍は世界中のどこにでもありふれている。実は
裏拍がないのは日本だけだ。
実は、ロック/ジャズ/ブルース/ポップス等々の海外由来の音楽を演奏する時、
表拍を弾く必要はあまりない。その違いを言い表すためには「裏拍を弾く」というよりも、むしろ「表拍を弾かない」と言ったほうがより適切だ。
ところが日本人は表拍を弾かないということができない。何故なら日本人は表拍に対する強い依存を持っているからだ。
日本人は表拍に対する強い依存心を持っている。いくら裏拍を大切にしてもそれ以上に表拍を大切にしていたら裏拍は生きてこないのは当然のことだが、日本人は表拍に強い依存心があり、裏拍を大切にしようとしても、気持ちの上で表拍離れができず、無意識のうちに表拍を大切にしてしまい、いつまでも裏拍を大切にすることができない。日本人にはそんなジレンマがある。これのことを僕は
表拍依存と呼んでいる。
日本人には裏拍を感覚的に認識する能力がない ─── だが
裏拍が大切ということにはとてもわかりやすいはっきりした理由がある。そもそも裏拍とは何なのか。裏拍を大切にするためにはどうすればよいのか。これらをはっきりと理論的に理解することでこの弱点は克服することができる。
今回は裏拍が大切になる理由を説明してみたい。