ハービーハンコックのActual Proofの曲の構造を解りやすくまとめたリード・シートを作成した。
概要
Actual Proof
のコードチャートを作りました。この曲の譜面は1年位まえから要点を押さえて自分なりにまとめたうえで清書したいと思っていたのですが、この曲には表記しにくい音が多くうまくまとめられずに1年ほど悩んでいました。本日ようやく完成しましたのでここで紹介します。
2022年5月29日更新: 末子音がない日本語 ─── 縦乗りを克服しようシリーズその22
2022年5月15日更新: 裏拍が先か表拍が先か ─── 縦乗りを克服しようシリーズその3
2022年5月11日更新: 頭合わせと尻合わせとは何か ─── 縦乗りを克服しようシリーズその2
ハービーハンコックのActual Proofの曲の構造を解りやすくまとめたリード・シートを作成した。
Actual Proof
のコードチャートを作りました。この曲の譜面は1年位まえから要点を押さえて自分なりにまとめたうえで清書したいと思っていたのですが、この曲には表記しにくい音が多くうまくまとめられずに1年ほど悩んでいました。本日ようやく完成しましたのでここで紹介します。
小節入り声出しカウントのコツ ─── 縦乗りを克服しようシリーズその25 を読んだ方から『何故&の方が先に書かれているのか』ということに近い質問を受けた。これについては僕もその理由についてあまりはっきりと説明できない部分なのだけども、少し整理して説明してみた。
8分早い声出しカウントを小節数と共に数えるのはとても難しい。少しでも油断すると小節数を間違えてしまう。この状態で声出しカウントしながら即興演奏するのはほとんど不可能だ。何故すぐ間違えてしまうのだろうか ─── それには理由がある。
何故音で空間を埋め尽くしてしまうのだろうか ───
音は輪郭だ。輪郭がたくさんあっても形作れない。
言語によって一番違うのは空間の解釈だ。そこに空間があったとき、輪郭が右にあると考えるか、左にあると考えるか。
空間を作ることに恐怖感を感じるのは、空間の解釈が共演者同士で一致していないからだ。空間を輪郭で埋め尽くし輪郭の右が空間なのか左が空間なのかを不問とすることでコミュニケーションをとっている。
───
リズムは配置だ。どんな素晴らしいハーモーニー/メロディーも配置が正しくなければ美しくない。
最近徐々に気づいてきたのだが、実は強いオンビートの癖がある日本人でもドラマーはしばしばオフビートをよく理解している。問題はコード楽器だ。
コード楽器の場合、ピッチ・モーダリティ・ヴォイシング・トーン・ブレス等々いろいろと頭の痛い問題を抱えておりリズムだけに集中できない。
世の中にはいろいろなコード/スケール理論がある。だけどリズムに関しては感覚に委ねられており、世界中を探してもリズムに関する理論はほぼ存在しないといっていい。
真面目な人はジャズのインプロヴィゼーションを理論から学ぶ傾向がある。このアプローチだと原理的に当然コード/スケール理論は学ぶことができるが、リズム理論を学ぶことができない。
だから真面目な人ほど縦乗りが強い傾向があるのではないだろうか。
クリス・コールマンが「ゴスペルチョッパー」について説明しているビデオです。ゴスペルチョップは他の人がそう名づけて呼んでいるだけで教会の人たちはそうは呼んでない…という話をしています。
ゴスペルチョップという名称は英語でもよく出てきます。だけどそれは黒人以外の人たちの間で一般的な名前で黒人の人たちはゴスペルチョッパーとは呼んでいません。それはいってみれば寿司職人が自分たちを「寿司通」と呼ばないのと同じです。
そもそも黒人の人たちは音楽名としてのゴスペルという名称も黒人の人たちは使っていません。黒人の人たちはゴスペルを普通に「教会音楽(賛美歌)」と呼んでいます。そもそもゴスペルはキリスト教の「福音」という意味で聖書に書いてあるヨハネ等々のイエスの弟子が語った逸話のことを言うもので、音楽ジャンルの名前ではないからです。
https://youtu.be/-77RZ53nzA4?t=178
ずれ0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
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ずれ1/8 | &2 | &3 | &4 | &2 |
&2 | &3 | &4 | &3 | |
&2 | &3 | &4 | &4 | |
&2 | &3 | &4 | &1 |
このビデオを見てください ─── このビデオは2010年ごろに米国ヒップホップシーンで流行したヒット曲です。最初私はこれを聞いた時、私はこれが何を言ってるかさっぱり聞き取れませんでした。今でもほとんどききとれません。しかしこの音楽をよく聞いているうちに私は、私が単語のリズムの表拍と裏拍を完全に入れ違いとして聞き違えている事にだんだんと気付いてきました。つまり私が子音と思っていた場所が実は母音で、私が母音と思っていた場所が実は子音だったことに気付いたのです。
リズム音痴と英語の音痴の原因は共通 ─── このことは私が前からずっと思っていたことでした。しかし問題はこれをどうやったら日本語の世界で見える化できるかということです。
今回私がこれをどうやって見える化したかをここで説明してみたいと思います。
冒頭で『メナガテッスウェーッグ』と言っている様に聞こえますが、これは実は『 man, I got that swag 』 と言っているのだそうです。日本語の発音と英語の発音を比べてみると次のようなことがわかります。
単語の終わりと頭が必ずくっついていることがおわかりいただけますでしょうか。
この違いを模式的に表すと次のようになります。
これをよく観察してみると、次のような法則が見えてきます。
英語の音節解釈 | 音節 | 音節 | 音節 | 音節 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
英語の発音 | 子音 | 母音 | 子音 | 子音 | 母音 | 子音 | 子音 | 母音 | 子音 | 子音 | 母音 | 子音 |
日本人の発音解釈 | 子音 | 母音 | 子音 | 母音 | 子音 | 母音 | 子音 | 母音 | - | |||
日本語として解釈された音節 | 音節 | 音節 | 音節 | 音節 | - |
日本語には全ての発音が子音→母音/子音→母音と交互に現れるという法則があります。日本語を母国語とする日本人は、日本語以外の言語を話す時も無意識のうちにこの子音母音が交互に現れることを期待してしまうのです。
しかし英語には末子音があります。つまり英語では、子音→母音→子音/子音→母音→子音…という順番で発音が現れます。日本語にはこの末子音がないため、この末子音が次の音節の子音と重なり合ってしまい、その2つを分離することができません。つまり最後の子音が次の子音と繋がったまま発音しているが別な子音として分けて認識しています。
つまり日本人はこの後ろ側の子音=末子音を聞き逃してしまう。これは日本人がジャズのスイングを演奏すると3連符の最後の音符を聞き逃してリズムが狂ってしまうことと全く同じ現象です。3連符の最後の音符を聞き逃してリズムが狂ってしまう現象 ─── それがすなわち日本人ジャズマンの悪しき習慣『縦乗り』です。縦乗りは、日本人が英語が苦手な理由そのものなのです。
他の例を見てみましょう。
「これからどうするの?」 What have you got to do? を日本語の発音解釈で解釈するとまるで「ワタヴャガダドゥ」と言っている様に聞こえます。その発音解釈を模式図として表したものがこれです。 この例でも同じように末子音が次の子音に繋がって聴こえることが観察できます。
日本語と英語では聞いている場所が違います。
この発音の特徴の違いが私には音楽のリズムの特徴の違いととても似ている様に見えます。
英語は必ず裏からリズムが始まり、日本語では必ず表からリズムが始まる ───
つまり、日本語の発音は縦乗りそのものではないでしょうか。
今回私が思いついたのは、つまり日本語で語末の子音を分離する練習をしたら、英語のリスニング能力が上がるのではないか、ということでした。自分自身で試してみたら案外と効果がありましたので、その方法をここで紹介してみたいと思います。
それは日本語の発音上で3連符の表裏を逆の順番を読むことです。
例)七夕花火にカンパーイ『タナバタ・ハナビニ・カンパーイ』
↓↓↓
日本語なのにまるで外国語のようになりました。
ここで適用した法則は次のようなものです ─── タナバタをローマ字で表すと TA NA BA TA になります。ここで各文字の母音とその次の文字の子音を繋げると TAN/NAB/BAT/TAH になります。つまり「ターン」「ナーブ」「バート」「ター」だ。この様にして音声を分解していく作業をすることで、英語の発音に慣れることができるのです。
なお上記例では「ターハ」になっている最後の文字が「ター」になってしまいましたが、これは上記例のタナバタの次はハナビとハから始まっているのに、タナバタのみの場合は後続の文字がないためターのみになってしまったことによるものです。
このように次に現れる文字によって最後の発音が変化する点が非常に重要なポイントです。英語では次に現れる音声によって最後の音声が変化しますが日本語では変化しません。この違いに慣れることが大切なのです。
別の例を見てみます。
例)かささぎの わたせる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける
『カササギノ・ワタセルハシニ・オクシモノ・シロキヲミレバ・ヨルゾフケニケル』
↓↓↓
カタカナ外来語の時はどうするか、漢字の音読みはどうするか、四文字熟語の読み方はどうするか等々の様々な変則パターンが存在します。これらの変則パターンをきちんと一貫性をもって処理する法則が必要だと私は思っているのですが、私はまだそれをどうやって処理するか考えていません。これはこの練習方法の今後の課題として残っています。
日本人のリズムが『悪い』原因をとても具体的に説明した。 日本人のリズムは日本の音楽から見れば悪くない。だけどここまでインターネットが普及し、情報が広く開かれて世界中の音楽が日本に押し寄せてくる中で、日本は他のリズム文化の価値観との比較のなかで『悪く』なる。
自分のリズム感を生かして真摯に純邦楽を演奏するのもひとつです。或いは外国のリズム文化を謙虚に学んでそこで自己表現方法を身につけていくということも、また一興ではないでしょうか。
関西人は、新しく東京に来た関西人が嫌い… これは僕自身の事なのかも知れない。
僕は星野源が嫌いだ。嫌いというよりも見ていて色々と気持ち悪い。だが彼を気持ち悪く感じる理由がなかなか言語化できない。
星野源は関東人だリズムは強烈に縦乗りだ。これが気持ち悪い理由は、彼がネイティブで縦乗りではないからだ。縦乗りは関西のリズムだが、彼は関東人なのに関西人のリズムを演奏する。そこに浅ましく損得勘定を計算している姿が垣間見られるから気持ち悪い。関西人に尻尾を振って媚を売る気持ち悪い関東人だから気持ち悪い。
また逆から見れば、下手糞なエセ関西弁を話す関東人だから気持ち悪いという見方もできる。 縦乗りには縦乗りが持っている関西独特な世界観が存在するが、彼の音楽はそれを理解しておらずむしろ否定している。だから気持ちが悪いという見方も出来る。
僕が関西人が嫌いなのは、恐らく僕が関西から来た人間だからだ。だがしばらく東京に住んでいる関西人が来たばかりの関西人が嫌いなことに対して、僕は逆に来たばかりの関西人のほうがずっと馴染みやすくやや東京滞在歴が長い関西人の方に苛立ちを感じることが多い…という違いがある。
関西から来たばかりの人は、僕が100%関西に切り替えて話しかけるだけでよいので、話がとてもシンプルだ。
だが関西から来て長く関東弁を話したがるタイプの関西人は色々と難しい。完全に関東人扱いも出来ないし、とはいえ関西人扱いしてもむくれてしまう。僕が完全に関西人と気付いているにも関わらず、彼は関西人であることを執拗に隠そうとする。これがものすごく面倒くさい。
大阪には、街中の人の流れは、川の水と同じく、滞らせてはいけないという共通認識があると思う。街中で歩くとは、その流れに乗ることだ。その流れが、大阪の場合、至ってランダムで未整理である。複数の流れが渦を巻かないぎりぎりの線で錯綜している。だから、街を歩く行為は、自分がその中のどの流れに乗るか見極めることから始まるので、他都府県の方々が、大阪の街は歩きににくいと言うのも無理はない。でも、慣れればかえって歩きやすい街だ。
─── 弱いものいじめは良くない。だが果たして強い奴ならいじめてもいいのだろうか ─── その考えかたは結果として更にいじめを助長する。その理由について以下で説明した。— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017)— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017) May 23, 2020
「誹謗中傷をする人へ」
弱い人を狙うな。
誹謗中傷はやるなって言ってもなくならないし、なのでやってもいいからちゃんと強い人を狙うこと。
「結論」
俺んところに来い。そして末長く誹謗中傷のプラットフォームとして使用してください。
ジャズでもっとも多用されるリズムテクニックはオフビートだ。オフビートを多用した演奏はとてもスリリングだがそのスリルの根源は先が読めない予測不能さだ。その予測不能さを生み出すもの ─── それがオフビート乗り換えだ。
この記事ではオフビート乗り換えとは何か、どうやったらオフビート乗り換えを実現できるのかを説明した。
これは僕が2019年11月頃に考えたアレンジです。
これは元々はアレンジではなく僕がこの曲を採譜した時にリズム解釈を勘違いしていたものでした。しばらくたって改めて聞いた時にその間違いに気付いたのですが、敢えてその方が面白いと思いそのままアレンジとして僕が使い始めたものです。
この曲は元々の弱起がないリフで構成されていますが、僕は最初の16分音符3つを弱起と聞き違えていました。僕の想像ですが、むしろオリジナルのリフを作った人が恐らくブラックミュージックでよく利用される16分音符3つの弱起を頭拍と聞き間違えて解釈しており、その解釈に基づいて曲を作っていたのではないでしょうか。