何故、日本人は縦乗りなのかを書いてから丁度1年たった。この記事を公開したのは、2018年1月17日 ─── 本日は2019年1月20日だ。
この1年の間でいろいろなことを研究して訓練したが、結果として私自身がアフタービートのリズムを聞き間違えていたことに気付いた。その聞き間違えたリズムに基づいて、前述の記事を書いていた。恥ずべきことだが、どんなに偉そうなことを書いても、私も日本人だということだ。
訂正すると共に、どこをどう聞き間違えたのか、説明してみようと思う。
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何故、日本人は縦乗りなのかを書いてから丁度1年たった。この記事を公開したのは、2018年1月17日 ─── 本日は2019年1月20日だ。
この1年の間でいろいろなことを研究して訓練したが、結果として私自身がアフタービートのリズムを聞き間違えていたことに気付いた。その聞き間違えたリズムに基づいて、前述の記事を書いていた。恥ずべきことだが、どんなに偉そうなことを書いても、私も日本人だということだ。
訂正すると共に、どこをどう聞き間違えたのか、説明してみようと思う。
─── 恐らく貴方はこれまで色々なスクール/学校/大学で音楽の教育を受けて来たのではないでしょうか。そして音楽の能力に一定の自信も持っています。クラシックの著名な作曲がが作った難易度の高い難曲をたくさん弾きこなしてきました。
そんなある日、貴方にもジャズを演奏する機会がやってまいりました。お洒落で軽快な音楽を譜面もなく軽やかに弾く人々を見て『私の技巧があれば私だったああやって軽やかに弾ける筈』と思いました。そしてジャズを演奏してみると、全く同じような軽やな演奏にはなられない事を悟り、愕然とします。
『私には才能が...』
ここで『ジャズが演奏できない』と気付いた貴方は幸運でした。それは貴方が間違った音楽教育を受け破壊され続けてきた貴方の天性のリズムに対する感性がまだ完全に破壊されきっていなかった事を表しています。
ジャズは、これまでのクラシックやポピュラー音楽とは全く異なるリズムの構造を持っています。
クラシックこの小さな違いが、演奏に必要なリズムの学習方法全体を全く異なるものに変化させてしまいます ─── だから貴方はジャズが演奏できなかったのです。
重ね重ね、貴方がジャズを演奏できないことに気付いた事は幸運でした ─── 世の中の99%のジャズ演奏者は自分がジャズを演奏できない事に気付いてすらいません。
ジャズを演奏できない ─── それは決して精神論ではありません。 譜面に書き表せばはっきりと目に見える形で違いが表れます。
そして実はこの日本人がジャズのリズムを演奏できない問題を歴史的に紐解いていくと、日本人はジャズだけではなくゲール人/ケルト人の民族音楽を起源とした音楽(つまりクラシック音楽です)のリズムも同様に演奏できないという問題に帰着します。
これはいささか恐ろしい結論を導き出します ─── 実はクラシック音楽のリズムの起源とジャズのリズムの起源には共通点がある ─── 即ち、私達が演奏できていると信じていたクラシック音楽のリズムも、実は正しく演奏できていなかったのではないか ・・・。
そしてこのジャズ音楽/クラシック音楽のリズムの演奏が出来ない問題は、実は日本人固有の問題である事を見ていく事になります。実は、日本人のリズム感が悪い問題の本質は、日本という島国に隔離された事で全く違った言語のリズム体系を発展させてきた日本人独自の問題だったのです。
この日本人独特なリズムの問題の事をこの本では『縦乗り』と呼んでいます。
この本では日本人が縦乗りになる理由と根拠について、そしてそもそも縦乗りではない音楽とは何なのか、そして縦乗りではない音楽の起源について順を追ってお話していきたいと思います。
「おめ何言ってんだ?! これが標準語だべー? 」
「確かにそういう標準語もあるかも知れませんが、だけどその『だべー』というのは、多分方言なのかな…と。」
「何いってんだあんた、間違ってんの、おめぇだっぺ?!何だおめぇのそのしょうじゅん語は!?」
「いや、それ『しょうじゅん』じゃなくて『ひょうじゅん』です!」
「おめぇこのやろう! ホントに頑固なヤロウだな!これがしょうじゅん語だべ〜!?」
「だから違います!」
「お前は何で独りでそうやって強情はってんだべ?!」
狸穴町というところに散歩に来た。 pic.twitter.com/xRcOf7OKSr— 𝘼𝙩𝙨(おかあつし) (@ats4u) August 22, 2018
他人は、自分を映す鏡だ。— おかあつし (@ats4u) May 12, 2018
今日いつものようにセブンイレブンで買い物していたら、BGMでものすごい縦乗りのヒューマン・ネーチャー(80年代のマイケル・ジャクソンの曲)が流れていました。あまりに縦乗りがすごかったので、家に帰って譜面に起こしてみました。 こんな感じでした。
前半4小節がオリジナルの横乗りバージョン、後半4小節が縦乗りバージョンになっています。
ヒューマンネーチャーは元々のメロディーの中に横乗りのリズムが織り込まれています。つまり縦乗りに変えて演奏することはとても難しい筈です。果たしてこの横乗りのリズムをどう間違えたらこの様な激しい縦乗りのリズムとして勘違いすることができるというのでしょうか
───
以下でどう間違えたことからこんな縦乗りになってしまったのかを、少し考えてみました。
まいばすけっと(イオン系の都市型小型食品スーパー)にいくといつもジャズがBGMとして流れています。このBGMは聞くだけで日本人の演奏と即座に判別がつくとてもわかりやすい縦乗りジャズの特徴をもっています。
私は今朝、まいばすけっとに食パンを買いに行きました。このまいばすけっとのBGMを聞いてたら徐々にこのBGMから「おいっちにーさんし!おいっちにーさんし」という、掛け声が聞こえてくるような気がしてきました。
まるで中肉中背のまるまる肥えた中年男性が、グラスワインを片手にタキシードを着て、ニコニコ笑顔で元気にラジオ体操を踊っている様です。
これは…?
どん、どん、どん、どどんがどん。 どっどんがどんの、どんどんどん。
日本人は何故たてのりなのでしょうか。ロックやってもたてのり。クラシックやってもたてのり。ジャズやってもたてのり。バンドやってもたてのり。手拍子打ってもたてのり。ステップ踏んでもたてのり。かっこよくダンスしたつもりでたてのり。歩いてもたてのり。走ってもたてのり。 何をやってもたてのり。───
日本人は、どうやってもたてのりから脱出できません。
縦乗りからの脱出。
これは日本人にとって永遠のテーマです。日本のミュージシャン達は激しくスイングする本物のグルーヴを求め、滝に打たれたり、長期間断食して生死の縁をさまよったり、燃え盛る炎を裸足で渡ったりします。しかしそんな命がけの努力も虚しく、依然として縦乗りから脱出することはできません。
しかしもうリズムを精神論で考える必要はありません
───
日本人が何故縦乗りになるのか。これまでこの原理を正しく理解して説明することに成功した人はいませんでした。
私は12年に渡る海外放浪のなかで、この縦乗りの問題について私なりに答えを探してみました。今回はそこで私が気がついたことを様々な実例を実際に譜面に起こし目に見える具体的な形で説明してみたいと思います。
私はこの記事を本格的な演奏者を志す人、そして真剣に英語を習得したい方に捧げたいと思います。
───
私が海外放浪中に気がついた最大の発見は、日本人が英語が苦手な原因と日本人の縦乗りの原因は全く同じだということです。そのことについて以下で順を追って見ていきたいと思います。
日本で英語などの外国語を勉強してると、だんだん修行僧みたいな気分になってくる。周囲の誰もその言語を理解する人がいないので、通じることを諦めて、ひたすら訓練に集中するだけになる。 その点だけを考えると、音楽も同じなのかも知れない。どこにも音楽という言語が通じる人がいない。
バンコクでしがないバケツドラマーと仲良くしてた。彼はバケツを叩いて生計を立てている。バケツドラマーだが、他のどのライブハウスのドラマーより素晴らしい演奏をした。 ある日、彼にバケツを叩かされたことがあった。私が叩いていたら、白人の子供が20バーツくれた。聴いてたのか、と思った。
なんで日本人は、こういう純粋さを好んで破壊しようとする人ばかりなのだろうか。
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