縦乗りを指摘されると、ショックのあまり、「何故そんな人の心を傷つけることをいうのか」「何故そんな和を乱すようなことをいうのか」と非難したくなることがあります。 ─── しかしそんなショックが、実はチャンスなのかも知れません。
まず最初に知らなければいけないこと ─── それは縦乗りの正体です。 縦乗りは何も悪くありません。それはコミュニケーション上何ら問題ではないだけにとどまらず、むしろ大切なことです。それは必要なことでもあります。
縦乗りは日本語のリズムなのです。我々は日本語の世界で生きています。日本語で考えて日本語で感じています。日本人の心に深く根ざした言語という存在 ─── それが縦乗りの正体です。
しかし、もしもグルーヴを志すなら、縦乗りを厳格に切り分けてそこから離れる必要があります。縦乗りは物理的に横乗りと共存出来ないからです。
縦乗りは必ず同時というルールがあります。横乗りは必ず交互というルールがあります。この2つのルールは、物理的に共存出来ません。
「縦乗りから離れる」これは日本人にとって大変な困難の伴う作業です。1度2度の挑戦で成功する様な簡単なことではありません ─── だから出来ないということを恐れずに、たくさん失敗して謙虚に反省していくということが大切になります。
そのためには縦乗りと横乗りをきちんと区別していくことが大切になります。
横乗りの正体は、英語のリズムです。
これは英語を習得する時に、日本語を厳格に禁ずることが必要となることに似ています。日本語とその他の言語の発音の違いをはっきり意識し、区別することがとても大切になります。
日本語は、スペイン語やフランス語・ドイツ語などと違い、少しの日本語訛りが残っていても相手に聴き取ってもらいにくくなるという問題が起こるからです。
縦乗りを指摘される場面をみて「晒し者にされた」とお感じになる方もいらっしゃいます ─── しかし縦乗りの正体は日本語のリズムであり、そこに何ら恥ずかしがるべき要素はありません。胸を張って縦乗りであることを誇って良いのです。
まず縦乗りを真っ直ぐと心の中で受け入れることが大切なのです。 日本語をしっかりと受け止めた上で、心理的安全感を充分確保した上で、縦乗りを区別し、横乗りの裏拍先行リズムを、16分音符裏拍先行、8分音符裏拍先行、2分音符裏拍先行と順を追って練習していくことで、横乗りを習得していくことが可能になるのです。
これは理論的に、英語の冠詞を聴き取る練習と全く同じ練習でもあります。この練習を行うと英語のシャドウイングを行うことと全く同じ効果があります。
どうしても晒し者にされたとお感じになる方もいらっしゃるかも知れません。しかしそういうショッキングな体験こそ、本当に大切なことを学ぶ絶好の機会でもあります。
本当に心の底から縦乗りが良いとお考えなら、ショックを受けることもなかったでしょう。縦乗りではないグルーヴを身につけたいと本当に心の底から思っている... だからこそショック受けたのです。
それはひとつの才能です。そこにグルーヴへの情熱があるからこそ、ショックを受けるのです。
貴方もそのショックをエネルギーに換えてグルーヴをマスターしてみませんか。
貴方にはその力が眠っています。
オフビートカウント 創始者 岡敦
#オフビートで思考する語学
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— 岡敦🇯🇵 (@ats4u) July 11, 2024