『彼は損な奴だ。』 ───
だが彼が損得の為にやっているのでなかったとしたら、その発言は一体何が言いたいのだろうか。
- 彼は能力が高い ─── だが性格で損をしている。
- 彼は才能がある ─── だが営業下手で損をしている。
能力も才能も、別に徳をする為のものではない。
逆にしてみる。
- 奴は能力もないが性格で徳をしている。
- 奴は性格は悪いが美貌で徳をしている。
- 奴は才能はないが話術で徳をしている。
そんなことを言ったらまるで虚しいだけではないか。
───
だから人は、無意識のうちに逆側の感想を述べる。
ここに気付かない限り、人は前向きに進めない。