(ラオス語)イサーン人の見分け方
2011年04月06日16:32
イサーン人が居た! 一発でわかった^^; 何でラオスの人がイサーンの人をすぐ見抜けるのかわかった^^;
僕は、ラオスのルアンパバーンに居る。 2011年3月30日夜半過ぎ、長年の憧れの地だったラオスはルアンパバーンに到着した。 僕は、今回2011年3月8日から始まった中国旅行で、北京・天津・上海・深圳・広州・昆明と徐々に南下し、ラオスに入国した。
JOMAカフェというラオスで有名な大きな喫茶店に居て、外の席でタバコを吸っていたら、ラオ語を話すおじさんに、ラオ語を話す運転手のおじさんが、車乗っていくかと声をかけていた。 運転手のおじさんと、客のおじさんの話し方が、全然違う事に気がついた。 お客のおじさんの話し方は、非常に聞き覚えがあった。「そうだ」と思った。 イサーンから来た人だ、と思った。
僕は、何故そう思ったのだろうか。
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参考:ラオス語の声調一覧表
第一 低く伸ばす
第二 高く伸ばす
第三 中くらいから高く上がる
第四 低い音から高く上がる
第五 高い音から下がる
第六 中くらいから下がる
第七 低い音から高い音に一気に上がる
前提知識:
ラオスではラオス語が話されている。 しかし実はラオス語は、タイ国内でも話されており、タイでは、ラオス語の事をタイの東北弁という意味を込めてイサーン語と呼んでいる。 タイ語の方言と言われているイサーン語は、実は基本的にラオス語と同じ言葉だ。しかし、タイ語とも異なるばかりか、本家のラオス語とも異なる部分が少なくない、不思議なミックス言語だ。 マイナーな感じがするが、実はタイ語よりも本家のラオス語よりも話す人が多いという隠された言葉だ。
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以下、何故僕が、同じラオ語を話す二人のうち片方の人をイサーン人だと気づくことが出来たのか、説明してみたいと思う。
★「5人(ห้าคน ha khon)」という言葉の言い方が違う。
ห้า haa は 高子音字 で 第二声調記号だ。
ビエンチャン語だと 第六 だけど、イサーンだと第一で発音する。
バンコクだと第五だ。
คน khon は 低子音字で 声調記号無しだ。
ビエンチャンだと 第三 だけど、イサーンだと第五で発音する。
バンコクだと第一だ。
つまり、
ルアンパバーンの人は、ハー↓コン↑
イサーンの人は ハー→ コン↓
バンコクの人はハー↓コン→
このケースだとルアンパバーン語と標準ラオ語は同じ言い方だ。
だけどルアンパバーン語だけが違う所も見つけた。
★ 犬 หมา maa / 馬 ม้า maa
犬 หมา maa は高子音字で 声調記号無し
標準ラオス語だと 第四 ・イサーンも第四
ルアンパバーンは、第五。 これが非常に特徴的だと思う。
馬 ม้า maa
標準ラオス語だと 第三 ・イサーンは第五
ルアンパバーンは 第三
つまり、ここから解ることは、イサーン語とルアンパバーン語で 犬と馬の発音が逆になっている事だ。 これが非常に面白い。
★ 二千 สองพัน soong phan
二 สอง soong は高子音字で 声調記号無し
標準ラオス語だと 第四 ・イサーンも第四
ルアンパバーンは、第五。 これが非常に特徴的だと思う。
千 พัน phan は 低子音字で 声調記号無しだ。
標準のラオス語だと 第三 だけど、イサーンだと第五で発音する。
標準タイ語だと第一だ。
つまり、 สองพัน soong phan
ラオスは ソーン(グ) ↑ パン ↑
イサーンは ソーン(グ) ↑ パン ↓
ルアンパバーンは ソーン(グ) ↓ パン ↑
★ 以前と同じ ( คือเก่า kww kao )
同じ คือ kww は 低子音字で 声調記号無しだ。
標準のラオス語だと 第三 だけど、イサーンだと第五で発音する。
標準タイ語だと第一だ。
以前 เก่า kao は 中子音字 第一声調記号だ。
標準のラオス語だと 第二 イサーンも第二で発音する。
標準タイ語だと第一だ。
ルアンパバーンの人は、驚くべき事に 第五で発音する。
ラオス語は、第一声調記号がつくと必ず 第二声調になる。
ルアンパバーンだけ第五になるらしい。
つまり、คือเก่า kww kao は、
ラオ
ク↓カオ→
イサーン
ク↓カオ→
ルアンパバーン
ク→カオ↓
=========================
要約:
★ イサーン語は 第六声調が無い
イサーンの人は 第六声調を発音しないで、第一声調に変わる。これは、イサーンだけのオリジナルで、ビエンチャンの人もルアンパバーンの人もきちんと 第六声調を発音する。
★イサーンの人は第三声調が好きでない
人によって(特に女性)は第三声調を発音する。 だけど普通、第三声調は全て第五声調に変わる。
★ ルアンパバーンの人は 第四声調が好きでない
ルアンパバーンの人は、第四声調を 発音出来ない訳ではないみたいだけど、地元の人同士で話すときは、第四声調を発音しないで、第五声調に置き換える。 他の土地から来た人と話す時は、第四声調にして話すみたいだ。
★ ルアンパバーンの人は 第一声調記号に変化がある。
ビエンチャン語もイサーン語も、第一声調記号がつくと必ず 第二声調になるのだが、ルアンパバーンだけ第五になるらしい。
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■ 小さな声で批判
鈴木玲子先生のCDエクスプレスは、日常に出てくる細かな表現がきちんと解説されていて素晴らしい。 だけど、説明されている声調は、かなり正しくないと思う。
まず鈴木先生の発音解説の一番良くないところは、タイ語の発音番号表記を元に説明している所だ。 これだとラオ語の方言を全部説明しきれない部分が出てくる。 また他の本で使われている六声調・七声調の発音番号表記と順番がまったく違うので、非常に混乱する。
鈴木先生の本では、低子音字+第二声調の発音が、第五声調とかかれている。 確かにイサーンやラオ南部ではこれで正しいのだけど、ルアンババーンやビエンチャンの人は第三声調で発音するので、正しくない。
鈴木先生の本では、中子音字+声調記号無しの発音が、第四声調とかかれている。 確かに人によってはそう聞こえない事もない発音をする。だけど感覚から言って、第四声調を、常に変わらない声調(又はルアンパバーンの人は常に第五と置き換える声調)という規則を感じながら話していると思うので、中子音字+声調記号無しの発音は、第四声調ではなく、第三声調だと僕には思える。
僕がドンドーク大学の先生に習った時は、この中子音字+声調記号無しを第一声調と習った。 イサーンの人は、この部分を第一声調で発音するが、ビエンチャンの人はそうではないようだ。 ひょっとしたら先生は、僕がイサーン語を勉強したがっている事を察して、第一声調と教えてくれたのかもしれない。 (でも僕が持っているラオス語のテキスト本では、第一とかかれている本が多い。)
鈴木先生の本については、本当にいろいろな事を思う。 いつか直接お話する機会があれば良いのにと思う。 鈴木先生の本について、欲を言えば、よく出てくる口語表現は前に、あまり使わない表現は後になっていればいいなと思う。 一番よく使う語気助詞が一番後ろで説明されているのが、とても残念でならない。
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僕は、ラオスのルアンパバーンに居る。 2011年3月30日夜半過ぎ、長年の憧れの地だったラオスはルアンパバーンに到着した。 僕は、今回2011年3月8日から始まった中国旅行で、北京・天津・上海・深圳・広州・昆明と徐々に南下し、ラオスに入国した。
JOMAカフェというラオスで有名な大きな喫茶店に居て、外の席でタバコを吸っていたら、ラオ語を話すおじさんに、ラオ語を話す運転手のおじさんが、車乗っていくかと声をかけていた。 運転手のおじさんと、客のおじさんの話し方が、全然違う事に気がついた。 お客のおじさんの話し方は、非常に聞き覚えがあった。「そうだ」と思った。 イサーンから来た人だ、と思った。
僕は、何故そう思ったのだろうか。
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参考:ラオス語の声調一覧表
第一 低く伸ばす
第二 高く伸ばす
第三 中くらいから高く上がる
第四 低い音から高く上がる
第五 高い音から下がる
第六 中くらいから下がる
第七 低い音から高い音に一気に上がる
前提知識:
ラオスではラオス語が話されている。 しかし実はラオス語は、タイ国内でも話されており、タイでは、ラオス語の事をタイの東北弁という意味を込めてイサーン語と呼んでいる。 タイ語の方言と言われているイサーン語は、実は基本的にラオス語と同じ言葉だ。しかし、タイ語とも異なるばかりか、本家のラオス語とも異なる部分が少なくない、不思議なミックス言語だ。 マイナーな感じがするが、実はタイ語よりも本家のラオス語よりも話す人が多いという隠された言葉だ。
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以下、何故僕が、同じラオ語を話す二人のうち片方の人をイサーン人だと気づくことが出来たのか、説明してみたいと思う。
★「5人(ห้าคน ha khon)」という言葉の言い方が違う。
ห้า haa は 高子音字 で 第二声調記号だ。
ビエンチャン語だと 第六 だけど、イサーンだと第一で発音する。
バンコクだと第五だ。
คน khon は 低子音字で 声調記号無しだ。
ビエンチャンだと 第三 だけど、イサーンだと第五で発音する。
バンコクだと第一だ。
つまり、
ルアンパバーンの人は、ハー↓コン↑
イサーンの人は ハー→ コン↓
バンコクの人はハー↓コン→
このケースだとルアンパバーン語と標準ラオ語は同じ言い方だ。
だけどルアンパバーン語だけが違う所も見つけた。
★ 犬 หมา maa / 馬 ม้า maa
犬 หมา maa は高子音字で 声調記号無し
標準ラオス語だと 第四 ・イサーンも第四
ルアンパバーンは、第五。 これが非常に特徴的だと思う。
馬 ม้า maa
標準ラオス語だと 第三 ・イサーンは第五
ルアンパバーンは 第三
つまり、ここから解ることは、イサーン語とルアンパバーン語で 犬と馬の発音が逆になっている事だ。 これが非常に面白い。
★ 二千 สองพัน soong phan
二 สอง soong は高子音字で 声調記号無し
標準ラオス語だと 第四 ・イサーンも第四
ルアンパバーンは、第五。 これが非常に特徴的だと思う。
千 พัน phan は 低子音字で 声調記号無しだ。
標準のラオス語だと 第三 だけど、イサーンだと第五で発音する。
標準タイ語だと第一だ。
つまり、 สองพัน soong phan
ラオスは ソーン(グ) ↑ パン ↑
イサーンは ソーン(グ) ↑ パン ↓
ルアンパバーンは ソーン(グ) ↓ パン ↑
★ 以前と同じ ( คือเก่า kww kao )
同じ คือ kww は 低子音字で 声調記号無しだ。
標準のラオス語だと 第三 だけど、イサーンだと第五で発音する。
標準タイ語だと第一だ。
以前 เก่า kao は 中子音字 第一声調記号だ。
標準のラオス語だと 第二 イサーンも第二で発音する。
標準タイ語だと第一だ。
ルアンパバーンの人は、驚くべき事に 第五で発音する。
ラオス語は、第一声調記号がつくと必ず 第二声調になる。
ルアンパバーンだけ第五になるらしい。
つまり、คือเก่า kww kao は、
ラオ
ク↓カオ→
イサーン
ク↓カオ→
ルアンパバーン
ク→カオ↓
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要約:
★ イサーン語は 第六声調が無い
イサーンの人は 第六声調を発音しないで、第一声調に変わる。これは、イサーンだけのオリジナルで、ビエンチャンの人もルアンパバーンの人もきちんと 第六声調を発音する。
★イサーンの人は第三声調が好きでない
人によって(特に女性)は第三声調を発音する。 だけど普通、第三声調は全て第五声調に変わる。
★ ルアンパバーンの人は 第四声調が好きでない
ルアンパバーンの人は、第四声調を 発音出来ない訳ではないみたいだけど、地元の人同士で話すときは、第四声調を発音しないで、第五声調に置き換える。 他の土地から来た人と話す時は、第四声調にして話すみたいだ。
★ ルアンパバーンの人は 第一声調記号に変化がある。
ビエンチャン語もイサーン語も、第一声調記号がつくと必ず 第二声調になるのだが、ルアンパバーンだけ第五になるらしい。
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■ 小さな声で批判
鈴木玲子先生のCDエクスプレスは、日常に出てくる細かな表現がきちんと解説されていて素晴らしい。 だけど、説明されている声調は、かなり正しくないと思う。
まず鈴木先生の発音解説の一番良くないところは、タイ語の発音番号表記を元に説明している所だ。 これだとラオ語の方言を全部説明しきれない部分が出てくる。 また他の本で使われている六声調・七声調の発音番号表記と順番がまったく違うので、非常に混乱する。
鈴木先生の本では、低子音字+第二声調の発音が、第五声調とかかれている。 確かにイサーンやラオ南部ではこれで正しいのだけど、ルアンババーンやビエンチャンの人は第三声調で発音するので、正しくない。
鈴木先生の本では、中子音字+声調記号無しの発音が、第四声調とかかれている。 確かに人によってはそう聞こえない事もない発音をする。だけど感覚から言って、第四声調を、常に変わらない声調(又はルアンパバーンの人は常に第五と置き換える声調)という規則を感じながら話していると思うので、中子音字+声調記号無しの発音は、第四声調ではなく、第三声調だと僕には思える。
僕がドンドーク大学の先生に習った時は、この中子音字+声調記号無しを第一声調と習った。 イサーンの人は、この部分を第一声調で発音するが、ビエンチャンの人はそうではないようだ。 ひょっとしたら先生は、僕がイサーン語を勉強したがっている事を察して、第一声調と教えてくれたのかもしれない。 (でも僕が持っているラオス語のテキスト本では、第一とかかれている本が多い。)
鈴木先生の本については、本当にいろいろな事を思う。 いつか直接お話する機会があれば良いのにと思う。 鈴木先生の本について、欲を言えば、よく出てくる口語表現は前に、あまり使わない表現は後になっていればいいなと思う。 一番よく使う語気助詞が一番後ろで説明されているのが、とても残念でならない。
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コメント一覧
ダメ兄貴 2011年04月07日 19:16
勉強になりました。