ビエンチャンにて...(2~3) (おかあつ)
2010年09月23日 15:36
以下、おかあつが、ビエンチャンで書いた日記を連続してお送りします :
( 2010年09月22日17:18 )
2
さっき、ビエンチャンの人に、ニターンコームを見せたら「何を言っているかは全部わかるけど、意味がさっぱり分からない」と言われた。
これを聞いて、僕は、何か、取り返しのつかないほど、深く、とんでもないバカな事を、長年に渡って必死に研究してきたのではないかという、うっすらと粘りつくような不安と後悔の念に取り付かれて止まなくなった。
ニターンコームというのは、タイ東北イサーン地方に伝わる伝説を実写化したドラマだ。 伝説なのだけど、物語の90%はシモネタで構成されている。 シモネタなのだけど、俗語を使ったり遠回しな表現をつかったりして、わかる人にしか分からなくなっている。あまり露骨には感じない。 だけど、わかる人にはムチャムチャ露骨である。僕はラオスの人が見ても、この遠回しな表現が理解できるのかと思っていたら、とんでもない、まったく理解できないという話だった。
ところが、このニターンコームを深イサーンに位置するウドンタニーで見ると、みんな「あー、そういうことね」とすぐ納得する。 すぐに納得するどころか「あぁこの話聞いたことある」とか言う人も多い。 もうみんな知ってるからニターンコーム見なくてもいいよ、と言う人も居る。 大体の人が知っている。 これこそが、ラオイサーンで何百年にも渡って語り継がれてきた伝説である。(全部シモネタだけど)
ラオス≠イサーン。 イサーン≠タイ。 しかし、ラオス≒タイ。
ラオス語とイサーン語がどの様に違うのか、かなりはっきり見えてきた。 もう少しで、イサーン語とラオス語の声調対応表を作ることが出来そうだ。 イサーンとラオス標準語で声調が違う部分は、多分2ヶ所だ。 その二ヶ所がタイ語の声調と近い物に変化する。
これに加え、ラオス語の声調区分を使ってタイ語の声調を表現した物を作り上げれば、統合声調表が出来る筈だ。 これを使えば、シアンイサーンの謎が解けて、何を言っているのか解析することが出来る筈である。
(解析に成功すると、コメディー・シアンイサーンの出演者がいかに遠回しに下品でおバカな事を言っているのかについて深い造詣を得る事が出来るようになる。 その事にどれくらいの学術的な意義があるのだろうか。 その意義については後世の研究者に議論を譲りたい。)
========
(2010年09月23日00:09)
3
ビエンチャンのパトゥーサイからちょっと歩いたところ(コカスキの対面)に、なかなかいけてる中華料理屋があるのを前から知っていた。 今日、メチャメチャ腹が減ったので、ちょっと遠いけど歩いてみようと思った。
今日行って知ったのだけど「昆明中華飯店」みたいな看板が出ていた。 何だ昆明の人だったのか、と思った。 昆明というのは、僕が今、目指している街である。
ここの麻婆豆腐はかなりいけてる。 丸で舌がパラライズする様な感覚を持った強烈な山椒を粒ごと大量につかっている。 その贅沢な程に大量に入った山椒の粒を噛み砕くと、口いっぱいに新鮮なスパイスの香りが開放される。 しばしの陶酔の時間が経過する。 そこにやってくる、まるで階段に登ろうとしたらそこに階段が無くてガクっとなった時の様に脳がずれる様な衝撃である。 かなり辛い。 うまい。 ここの麻婆豆腐は、かなりレベルが高い。
しかも中華料理のお約束にもれず、ご飯は食べ放題だ。 しかも、この店はすごい。「勝手にやってちょうだい」といわんばかりに、でっかい器にどっさりご飯をてんこ盛りして出てくる。 おかわりを頼むまでもなく、自分で好きなだけよそうのだ。 何も遠慮は要らない、まぁ、食ってくれ、と言う感じだ。
最近流行の「嫌中」も結構だが、まぁ、この麻婆豆腐を食ってから考えてほしい。 誰が中国嫌いと言った。 この味「嫌中」も黙る勢いである。 うまい。 この味で80バーツ。 240円である。 持ってけ泥棒である。 この値段、この味。 毎日食いたい。
ここの最近生まれたばかり見たいな男の子がいて、やっと歩き始めたみたいな風情で、僕のところに遊びに来る。 すごくかわいい。 それでこのお店の一家の人と目が合った。
ここの人たち、みんなラオス語が話せない。 バリバリの中華人だ。 でも、ひとりだけクリクリパーマの可愛い感じのおばちゃんがいてラオス語が話せた。 このおばちゃん、僕の旧友のY君のおしゃべりなお母さんに雰囲気が似ている。
このおばさんに、「中国語で今日はって何て言うんですか」って聞いた。 ニイハオっていうのは知っているけど、北京語じゃないこと位は解ったので、聞いたのだ。 そうしたら、スーチョンからきてスーチョン語を話すんだ、と言う。
スーチョン...スーチョン...スーチョン... スーチョンって何だ?と思った。
そうだ! ...そうだよ!四川省だよ! あとで名刺に文字を書いてもらったら、やっぱり四川省だった。 だから麻婆豆腐がこんなにうまいのか!
何で昆明って書いてあるんですか? って聞いたら、この街に中華料理屋を出した10年前、中華料理屋なんてどこにも無かったんだそうだ。 だけど、昆明人はたくさん居てラオスの人も昆明人には親しみがあったので、昆明っていう名前にしたんだ、って教えてくれた。
実は昆明の華僑学校に行きたいんです、そこで中国語を勉強したいんですって言った。 華僑っていう言葉を知らなかったので、文字にして書いたら、一発で通じた。 そうしたら「昆明なんか行かなくてもこの街にあるよ」って教えてくれた。 へー! と思った。 名前を教えてくれて、地図まで書いてくれた。
いつも思うけど、中国の人って、ものすごく義理堅く、親切だ。 約束をきちんと守るし、とっても付き合いやすい。 こちらが提示した義理に確実に答えてくれる。 僕的にはすごく楽だ。
せっかくこのオバチャンにこの学校を教えてもらったので、明日行ってみようと思う。
どうでもいいけどラオス語で「県」ってクウェーンって言うんだよね。 ハンターxハンターの中の街の名前みたいだよな、と思った。 イバラギクウェーンとか言って。
そういえば、ラオス語で階段って、カンダイなんだよな。
ラオス語って、難しいけど、ある意味、タイ語より ずっと日本語に近いんだよな。
( 2010年09月22日17:18 )
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さっき、ビエンチャンの人に、ニターンコームを見せたら「何を言っているかは全部わかるけど、意味がさっぱり分からない」と言われた。
これを聞いて、僕は、何か、取り返しのつかないほど、深く、とんでもないバカな事を、長年に渡って必死に研究してきたのではないかという、うっすらと粘りつくような不安と後悔の念に取り付かれて止まなくなった。
ニターンコームというのは、タイ東北イサーン地方に伝わる伝説を実写化したドラマだ。 伝説なのだけど、物語の90%はシモネタで構成されている。 シモネタなのだけど、俗語を使ったり遠回しな表現をつかったりして、わかる人にしか分からなくなっている。あまり露骨には感じない。 だけど、わかる人にはムチャムチャ露骨である。僕はラオスの人が見ても、この遠回しな表現が理解できるのかと思っていたら、とんでもない、まったく理解できないという話だった。
ところが、このニターンコームを深イサーンに位置するウドンタニーで見ると、みんな「あー、そういうことね」とすぐ納得する。 すぐに納得するどころか「あぁこの話聞いたことある」とか言う人も多い。 もうみんな知ってるからニターンコーム見なくてもいいよ、と言う人も居る。 大体の人が知っている。 これこそが、ラオイサーンで何百年にも渡って語り継がれてきた伝説である。(全部シモネタだけど)
ラオス≠イサーン。 イサーン≠タイ。 しかし、ラオス≒タイ。
ラオス語とイサーン語がどの様に違うのか、かなりはっきり見えてきた。 もう少しで、イサーン語とラオス語の声調対応表を作ることが出来そうだ。 イサーンとラオス標準語で声調が違う部分は、多分2ヶ所だ。 その二ヶ所がタイ語の声調と近い物に変化する。
これに加え、ラオス語の声調区分を使ってタイ語の声調を表現した物を作り上げれば、統合声調表が出来る筈だ。 これを使えば、シアンイサーンの謎が解けて、何を言っているのか解析することが出来る筈である。
(解析に成功すると、コメディー・シアンイサーンの出演者がいかに遠回しに下品でおバカな事を言っているのかについて深い造詣を得る事が出来るようになる。 その事にどれくらいの学術的な意義があるのだろうか。 その意義については後世の研究者に議論を譲りたい。)
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(2010年09月23日00:09)
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ビエンチャンのパトゥーサイからちょっと歩いたところ(コカスキの対面)に、なかなかいけてる中華料理屋があるのを前から知っていた。 今日、メチャメチャ腹が減ったので、ちょっと遠いけど歩いてみようと思った。
今日行って知ったのだけど「昆明中華飯店」みたいな看板が出ていた。 何だ昆明の人だったのか、と思った。 昆明というのは、僕が今、目指している街である。
ここの麻婆豆腐はかなりいけてる。 丸で舌がパラライズする様な感覚を持った強烈な山椒を粒ごと大量につかっている。 その贅沢な程に大量に入った山椒の粒を噛み砕くと、口いっぱいに新鮮なスパイスの香りが開放される。 しばしの陶酔の時間が経過する。 そこにやってくる、まるで階段に登ろうとしたらそこに階段が無くてガクっとなった時の様に脳がずれる様な衝撃である。 かなり辛い。 うまい。 ここの麻婆豆腐は、かなりレベルが高い。
しかも中華料理のお約束にもれず、ご飯は食べ放題だ。 しかも、この店はすごい。「勝手にやってちょうだい」といわんばかりに、でっかい器にどっさりご飯をてんこ盛りして出てくる。 おかわりを頼むまでもなく、自分で好きなだけよそうのだ。 何も遠慮は要らない、まぁ、食ってくれ、と言う感じだ。
最近流行の「嫌中」も結構だが、まぁ、この麻婆豆腐を食ってから考えてほしい。 誰が中国嫌いと言った。 この味「嫌中」も黙る勢いである。 うまい。 この味で80バーツ。 240円である。 持ってけ泥棒である。 この値段、この味。 毎日食いたい。
ここの最近生まれたばかり見たいな男の子がいて、やっと歩き始めたみたいな風情で、僕のところに遊びに来る。 すごくかわいい。 それでこのお店の一家の人と目が合った。
ここの人たち、みんなラオス語が話せない。 バリバリの中華人だ。 でも、ひとりだけクリクリパーマの可愛い感じのおばちゃんがいてラオス語が話せた。 このおばちゃん、僕の旧友のY君のおしゃべりなお母さんに雰囲気が似ている。
このおばさんに、「中国語で今日はって何て言うんですか」って聞いた。 ニイハオっていうのは知っているけど、北京語じゃないこと位は解ったので、聞いたのだ。 そうしたら、スーチョンからきてスーチョン語を話すんだ、と言う。
スーチョン...スーチョン...スーチョン... スーチョンって何だ?と思った。
そうだ! ...そうだよ!四川省だよ! あとで名刺に文字を書いてもらったら、やっぱり四川省だった。 だから麻婆豆腐がこんなにうまいのか!
何で昆明って書いてあるんですか? って聞いたら、この街に中華料理屋を出した10年前、中華料理屋なんてどこにも無かったんだそうだ。 だけど、昆明人はたくさん居てラオスの人も昆明人には親しみがあったので、昆明っていう名前にしたんだ、って教えてくれた。
実は昆明の華僑学校に行きたいんです、そこで中国語を勉強したいんですって言った。 華僑っていう言葉を知らなかったので、文字にして書いたら、一発で通じた。 そうしたら「昆明なんか行かなくてもこの街にあるよ」って教えてくれた。 へー! と思った。 名前を教えてくれて、地図まで書いてくれた。
いつも思うけど、中国の人って、ものすごく義理堅く、親切だ。 約束をきちんと守るし、とっても付き合いやすい。 こちらが提示した義理に確実に答えてくれる。 僕的にはすごく楽だ。
せっかくこのオバチャンにこの学校を教えてもらったので、明日行ってみようと思う。
どうでもいいけどラオス語で「県」ってクウェーンって言うんだよね。 ハンターxハンターの中の街の名前みたいだよな、と思った。 イバラギクウェーンとか言って。
そういえば、ラオス語で階段って、カンダイなんだよな。
ラオス語って、難しいけど、ある意味、タイ語より ずっと日本語に近いんだよな。
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