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2022年10月2日日曜日

これからの縦乗りを克服しようシリーズについて─── 縦乗りを克服しようシリーズ その51 (oka01-lrbvmtvrjrrytehk)

この縦乗りを克服しようシリーズではこれまで音楽の事について書いてまいりました。縦乗りを克服しようシリーズは私が普段音楽の事について思索をすすめる中で明らかになったことを文章化して保存しようという趣旨で始めたものだったからです。 

しかし今後この縦乗りを克服しようシリーズは、少し音楽の話題から遠ざかるかも知れません。今回は、この事について説明したいと思います。

これまで私は縦乗りを克服しようシリーズを執筆し、当初は誰からも理解が得られずに、世間から完全に無視された状態で執筆を続けて参りました。しかし徐々に(極めてコアな)読者様が集まりまして、この様なマニアックな内容でありながらも今では一定のアクセス数を集める様になりました。この場をお借りしましてお礼を申し上げたいと思います。

本当にありがとうございます。

縦乗りを克服しようシリーズは音楽から語学へ

さて、私の音楽に関する思索は今年に入って徐々に、語学に関する思索とほとんど不可分になってまいりました。もちろん当初から音楽は言語と何らかの関係があるだろうという視点を中心に思索してまいりましたが、今年に入り私の思索は音楽のリズムは言語のリズム正にそのものだという結論に到着しました。

私の結論とは、縦乗りとは末子音を持たない日本語の発音体系そのものであり、そして横乗りとは末子音のある音楽そのものであり、よって、日本人が横乗りを理解できない理由は日本人が末子音という概念を持たないから ─── というものです。縦乗りという言語で考えると世の中には縦乗りしか存在せず、そして縦乗りとして解釈出来ないものは存在しません ─── これは日本人が英語が理解できない理由そのものです。

日本人にとって末子音を理解することはとても困難

日本語のンは母音

末子音を持たないことで非常に独特な音声の解釈を行う日本語を話す日本人にとって、末子音の存在は難解です。末子音の存在は、日本人が常識的として考えているリズムの解釈方法を根本から覆す必要があるからです。

私は、日本人が「日本語には末子音がある」という錯覚をしていることにも気付きました。これは日本の語学の世界では一般的な見解の様でしたが、私から見ると末子音のない人には末子音がないことすら認知できないのだと呆れるよりありませんでした。

以前、「カンリン」という名の語学学校があり、あるロシア人がこれの名前を私に教えようとしたことがありました。私はこの「カンリン」という学校の名を知らなかったのです。 ─── それでこのロシア人のいう「カンリン」は、私にとって何度聞いても「カヌリヌ」になってしまうのでした。このロシア人は苛立ちながら何度も「カ・ヌ・リ・ヌ」と繰り返し、私は「カヌリヌ語学学校」などという名前の学校があるとはとても思えず、幾度も、え?え?と聞き返したのです。

ンを子音だと思っている為、ンをきちんと破裂させて発音しようとするロシア人。そしてンを暗黙の内に母音だと考えている日本人の私には、正しく破裂させる子音のNがヌに聞こえてしまう。

日本人はンを子音だと思っていますが、これは大きな間違いです。その証拠に「ン」は「ンーーーー」と伸ばすことが出来ます。通常、子音はそのまま長母音化することは出来ません。これは、ンは N/M/NGの違いをはっきりさせないまま破裂させずに1拍分声を出して伸ばす特殊な母音だからだと私は考えています。

日本語のンの概念を外人に正しく教えることはとても難しいことです ─── それと同じ様に、外国語の末子音の概念を日本人に教えることには、信じがたいことですが、永遠のテーマと言ってもよい程の大変な困難があります。 

オフビートと末子音

音楽のオフビートは、末子音そのものです。日本人はどうやってもオフビートを認識することができません。それは日本語に末子音がないからに他なりません。 私は日本に帰国してから多くの日本人を相手に実験して見ましたが、末子音を含む音楽を聴かせても、そこに末子音が聞き取れないだけでなく、末子音という見えない存在がそこにあること自体を認識できません。日本語話者は、末子音があってもなくても、全く同じ様に、そこに何も違いがない様に感じてしまうのです。違いがあるという事自体に意識が向かない。

─── これが東京のジャズシーンでのセッションにおけるファッショナブルなドッドンガドン盆踊り夏祭り大会として、我々の目の前に姿を表すことになります。

縦乗りを克服しようシリーズの今後

縦乗りを克服しようシリーズは今後、より語学の色彩を強めていくことになりそうです。恐らく縦乗りを克服する為に私が提案しているリズムトレーニングは、そのまま語学の苦手を克服する為のトレーニングと全く等しいものになるでしょう。これは逆もまた然りとなります。語学のトレーニングをすること自体が、音楽演奏のリズム向上に大きな貢献をすることにつながるでしょう。

  • スコッチスナップとジャズのリズム
    • ケルトとゲールの違いについて
  • 黒人英語のリズムと米国英語のリズム ─── そしてジャズのリズム
  • 末子音のない日本語のリズム
  • 声出しオフビートカウント練習法
    • 一般オフビートカウント練習法
    • 3連符オフビートカウント練習法
    • スナップについて
      • ゲーリック・スナップ
      • ケルティック・スナップ
      • アフリカン・スナップ 
      • ジャパニーズ・スナップ
    • 27連符オフビートカウント練習法
    • 3^n グルーヴ理論について
  • オフビートメトロノーム矯正法
    • オフビートメトロノームを拒絶する関西人について

今後これらを中心に説明して行きたい考えております。

私の近況について

私事ではありますが、10年以上の長きに渡り風来坊の様な放浪生活を送って参りましたが、遂に正業に就くことになりまして、古巣のIT業界でこれまでのデータベース/ウェブ開発/語学の知識を生かしてフルスタックエンジニアとして業務を行うことになりました。

このことから以前の様な早いペースでの執筆が難しくなってしまいました。しかし私が考えているリズム理論は、業務を行う中でより速い速度で進化を遂げており、執筆しなければならない事柄が徐々に堆積している状態になっています ─── 思いついたことをまとめることは、思いつくこと自体よりもずっと長い時間が掛かることを痛感しています。

なかなか進まない筆で御迷惑をお掛けしておりますが、どうか御容赦の程を宜しく御願い出来ましたら幸いです。

 

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著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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