4分音符オフビートにガイドクリックを配置する理由は、自分の4分音符オフビートがずれないことを確認する為だ。4分音符オフビートが安定したらガイドクリックは4分音符のオンビートに配置しなければならない。
8分音符オフビートに配置したガイドクリックにも同じことが言える。8分音符オフビートがずれないことを確認する為に8分音符オフビートにメトロノームを鳴らすが、ずれないことが確認できたらむしろ8分音符オンビートにガイドクリックをならさなければならない。
→ と思ったのだが、これは間違いだ。ガイドクリックは動かない。4分音符/8分音符いずれであってもオンビートでガイドクリックを鳴らすとその位置が固定され、その位置を基準点として演奏する以外できなくなってしまう。するとニュアンスをつけることができなくなる。
→ …と思ったのだが、これも間違いだ。ガイドクリックは動かない*からこそ* それに合わせてそのガイドクリックをかなり遅めと捉え、自分のオフビートをかなり遅めに演奏するということも出来なければいけない。
オンビートを遅らせるとは
メトロノームをオンビートに配置し、それを遅ている状態と認識してオフビートを演奏することは、オンビートを認識しながらオンビートを遅らせて演奏することと同じではない。
日本でのセッションでオフビートを基準点に置いたリズムを演奏すると、しばしばオンビートがとめどなく遅くなっていく。これには2つの原因がある。
- 8分音符オフビートを8分音符オンビートと聴き間違えている。
- 8分音符オフビートに基準を置いてニュアンスをつけるために8分音符オンビートを遅らせている時、その遅れた8分音符オンビートを基準としてテンポを認識している。
この2つは『オンビートを遅らせる』とは似て非なる行為だ。
自分が8分音符/4分音符のオフビートを演奏した状態で、その8分音符/4分音符オフビートの全体が前進することによって、8分音符のオンビートを後に下がった様に聞かせること ─── これが正しいオンビートを遅らせる方法 だ。