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2011年3月7日月曜日

ギターアンプ・永遠に貸与 (mixi05-u459989-201103070313)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
ギターアンプ・永遠に貸与
2011年03月07日03:13
今日、ものすごく久しぶりに兄弟子の家に遊びに行ってきた。 兄弟子というのは、僕のギターの師匠である東海林由孝氏に一緒に習っている兄弟子だ。 ハマさんと言う。 僕は1992年位からジャズギターを弾き始めたのだが、弾き始めた当時、秋葉原にある、ある音楽学校に習いに通い始めた。 そこで東海林由孝氏と知り合った。 東海林由孝氏は自宅でも生徒を取っているので、しばらく後に自宅で教えてもらう様になった。 そこでハマさんやその他の兄弟子・兄弟弟子と出会った。 彼らとはもう20年近い付き合いだ。

先日久しぶりに電話した時、アンプの保管場所に困っているという話をしたら、アンプなら僕が預かってあげるよという提案を頂いた。 このアンプというのが非常にレアな物で、出来れば手放したくないのだが、とはいえ巨大で置き場所に困っている。 正に使わないのだが手放したくない物だった。

このアンプはピーターソンと言う。 このアンプはトランジスタアンプなのだが、真空管アンプに非常に近く良いアンプだ。 通常はコンボタイプと言って、アンプとスピーカーが一体になっている物を使うのだが、僕の持っているのはセパレートタイプと言って、アンプとスピーカーが分かれている。 重さにして30kg以上あり、持ち運びは相当な気合と覚悟が必要だ。

僕はこのアンプが大好きなのだが、この持ち運びの不便さは尋常でない。 2000年以前は、真空管アンプといえば巨大で重たい物だったので、しばしばピーターソンの様な真空管を模したトランジスタアンプが使われていたのだが、このピーターソンセパレートは真空管アンプ以上に巨大だ。 また、近頃は小さくて便利な真空管アンプが安価で売られており、僕もその様な小型真空管アンプを持っている。 とはいえ、このピーターソンのセパレートタイプには、このアンプ独特の良さがある。 このアンプはギターアンプにしては極めて珍しいステレオ出力なのだが、それも良さのひとつだ。

手放そうと思ったのだが、このアンプは非常に入手が困難なので、出来れば手放したくない。 だけど手元に置いておくのも不可能で、困っていた。 ハマさんの提案は、そんな渡りに船だった。東海林由孝弟子一派は、ほとんど全員ピーターソンユーザーだ。 だからハマさんに預けておき、師匠や弟子連中で誰か使いたい人が居たら貸してもいいという条件で、出した。 コンボアンプのピーターソンは出力が低いので、大きな会場でライブをやる時など、ピーターソンの音色で大音量が必要な時、このアンプは役に立つ。 弟子連中も海沿いでプロ活動している人が多いので、誰かしら使うだろう。 預けたら、もうかえしてもらうことは無いかもしれない。 あるいは、僕が使いたい時に一時的にかしてもらうことはあるかもしれないが。



この巨大なアンプをコロコロのキャリア2台に乗っけて、JRで茅ヶ崎まで行った。 キャリアに載せているとはいえ、30kg以上あり、米びつ以上にデカい。 かなり大変だった。 茅ヶ崎でハマさんと、5年ぶりに再会して色々な話をした。 同じ感覚を共有していて、本当に話がツーカーで通じる。 昔馴染みの仲間の消息を色々教えてもらったり、教えてあげたり。 古巣に戻ったようだった。 僕にもこうして帰る場所があったのだな、と思った。

しかし、ハマさんが、全く同じ時期に、全く同じことを考えて、全く同じギターを手にして、全く同じように驚き、同じように決断して、同じギターを買っていたことを知ったときは驚きを隠し得なかった。 同じギターを持っていたのだ。

90年代のギブソンのES-175は、どう考えても出来が悪い。 ブリッジ(ボディーに弦を乗せる場所)が曲がっていたりする。 音が妙に固い。 90年代のギブソンの最大の特徴は、オクターブピッチが合いづらい事だ。 オクターブピッチとは、解放弦と12フレットの音が正しく一オクターブ高い音になっているかを指す言葉だ。 これはブリッジをずらして調節するのだが、これがいつもピックアップにくっつくぐらいものすごく高くしないといけない。 90年代のES-175は、どういう訳か、どの個体を見ても必ずこの症状が出ている。 僕は知り合いに90年代のES-175を持っている人が多いので、多くチェックする機会があったが、みな同じだった。

ところが、2000年代に入って、この独特な症状が消えた。 2000年代に入ってからのES-175は、オクターブピッチがよくあうし、音色も柔らかい。オールドのES-175と同じ弾き心地に戻っている。 師匠がオールドのES-175を持っていて、僕も何度か弾かせて頂いたことが有る。 それと同じような弾き心地だった。 そう思って買ったのだ。

そうしたら、ハマさんも、全く同じことを感じて、買っていた。 全く同じ種類で、同じ色のES-175を買っていたのを知ったときは、可笑しかったし、同じ感覚を共有できる仲間だったのだな、と思った。

ビールを飲みながら色々な話をして、帰ってきた。

という訳で、酔っ払ったので、今日はもう寝ます。

コメント一覧
カオソーイ   2011年03月09日 07:27
あれ、茅ヶ崎って私の住んでるところだ。
東海林由孝さんて、茅ヶ崎在住で平塚とかでもライブやってるんですね。
 
出展 2011年03月07日03:13 『ギターアンプ・永遠に貸与』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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