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2008年1月8日火曜日

アメリカ人が考える、日本の伸び悩む経済状態 (mixi05-u459989-200801080158)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
アメリカ人が考える、日本の伸び悩む経済状態
2008年01月08日01:58
今日ジャコビさんのところで こういう日記が紹介されていました。

ジャコビさんの今日の日記... の引用 :
(ジャコビさん、すみません勝手に引用して... )

=========== 引用 ==============

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=677940993&owner_id=6290539

今日のWall Street Journalに日本の伸び悩む経済状態についての記事がありました。

かいつまむと、ここ数年の日本経済の復興は補償が殆どなく、給料も時給1000円位の、テンポラリーワーカーによって成し遂げられたところが大きいようです。ところが、日本の現在の全労働人口の中のテンポラリーワーカーの比率は30パーセントと他の先進国と比較してもかなり高く、その大きい比率を占めるテンポラリーワーカーの収入が低い為に、国全体の消費も伸び悩み、経済が活性化しないということでした。

やはり、格差社会とか勝ち組負け組とか言っているうちは、経済が健全ではないんですよね。たとえ高い収入を持っていても、自称勝ち組でも、日本の経済全体が潤っていないと結局は後で何かの形でツケを払う事になるんだろうと思います。

=========== 引用終わり ===========

僕は何か読んでいてすごく違和感を持ってしまいました。

> 国全体の消費も伸び悩み、経済が活性化しないということでした。

これとかは 確かに 消費大国&お金を使いまくって外国にドルをばら撒く事で逆にアメリカが儲かっていくアメリカであれば国内の消費が伸びない=経済が活性化しないということで話が出来るかもしれないですが、日本は元々色々なものを輸出することで儲けて来た国だから、一概にそうは言い切れないんじゃないかなぁ...と思いました。

それに加えてですが、ある意味、今みたいに景気があまりよくなくても、貧富の差はアメリカほど広がってないっていうのは、きっと日本のいいところなんじゃないかと思うんです。 スラムみたいな地域もなく、確かにみんな忙しくてゆとりはないかもしれないけども、お金も教育も得られずに、身を持ち崩して荒んでいく人も多くはないわけだし、そこまでひどくはないと思うなぁ...。

実際、日本で勝ち組とか言ったってタカが知れてます。 特に最近のIT系の会社で成功した人が勝ち組としてもてはやされてますが、実際大きな時代の流れから見れば極めて一時的な状況に頼ったひ弱な成功であって、風が吹けば飛んでいってしまうような脆弱さです。 これをみても思うのですが、 確かに日本でも格差は広がりつつはあるのですが、アメリカでみられるような極端な貧富の差とは全く質が違うと思います。 日本の格差はアメリカなんかと比べたら大した事ないです。 日本人がしきりに叫んでいる格差というのは、日本人のとても高い問題意識も反映してもいると思います。

今日本の景気が悪い大きな理由の一つには極端なドル安があります。 ドルが安くなると円が強くなってしまい、輸出が伸びなくなってしまうので、日本政府は必死でドルを買い集めています。 結果的にドルと円が共倒れになって相対的に他の通貨よりも大分価値が下がって来ているんだと思います。

最近ロシア国内でドルが使われなくなったという話を聞きました。 5~6年前まではボロボロなルーブルを嫌ってドルで取引するのが一般的だったのですが、最近のドルの信用の落ち方はひどく、最近ではルーブルが再び復活しているのだそうです。 ボロボロなルーブルの方がまだマシということなんだと思います。 色々な見方も出来ますが... 事実上のドルの価値は、市場の価格よりもずっと低いと見たほうがいいと思います。

今の原油高も ドル安と関連がないわけではないと思います。 ドルが安くなるからドル建てで売り買いされている原油が相対的に高くなっているわけですから...

何か最近のアメリカってスゴイです。 お金はジャブジャブ余っているのに、使い道がなくて、世界中で投資できる対象を求めてうろつく怪獣みたいです。 一度この怪獣に目をつけられるととんでもないスケールでバーーッとお金をつぎ込まれてしまうので、一気に相場が上がってムチャムチャなことになってしまいます。

怪獣の矛先ですが、僕が見ている感じだとちょっと前まで、アジアの通貨でした。 タイバーツが実情から大きく乖離して暴騰した事でタイの経済は大きな影響を受けていました。 たくさん工場が閉鎖されて雇用が目に見えて悪化していました。 アジアの通貨がひと段落したなと思ったら今度は石油です。 結局これもアメリカの景気が悪い事の裏返しだと思います。 アメリカ人にとってすらアメリカが魅力的な投資先じゃなくなっているんだと思います。 それは結局はアメリカの経済にとってとてもよくないことじゃないでしょうか。

だから、なんとなくこの記事の要約を読んで、アメリカは未だに現実から目をそらしており、必死になって自国の経済がうまく行かない理由を、日本の経済に探しているように見えてしまいました。 確かに日本も問題は大有りなのですが、こういう問題じゃないと思うのです。

今のアメリカ、相当ヘンだと思います。 何かすごく感覚が麻痺した恐竜のようです。

コメント一覧
クレ   2008年01月08日 02:31
最近取った日経はお正月中、日本経済の暗さを語っていましたが、海外旅行帰国者のニュースを見ていると、本当には思えなかったりします。娘が初めてアルバイトをしてみたいと派遣に登録してみたら、すぐ時給1500円で宝くじ売り場の前の呼び込みとかのお話があったりしてるのに・・。まあ、自分のお財布は寂しい限りですが。
ジャコビ   2008年01月08日 03:33
>だから、なんとなくこの記事の要約を読んで、アメリカは未だに現実から目をそらしており、必死になって自国の経済がうまく行かない理由を、日本の経済に探しているように見えてしまいました。 確かに日本も問題は大有りなのですが、こういう問題じゃないと思うのです。

記事を読んで、アメリカの殆ど崩壊状態にある経済状態の理由を日本の経済に探しているようには思えませんでした。もしもそのように感じたなら、それは私の要約のしかたが悪かったのだと思います。

アメリカが麻痺した恐竜という表現は当たっていますが。

記事には、日本の貯蓄率のの減少に関する事も書いてありました。(アメリカ人のそれとは比べものにもならない)また、入社の時から一般職とナントカ職という風にキャリア組とそうでない組がはっきり別れている事、企業が安い派遣を使って収益を伸ばそうとしているため、技術のある社員の層が薄くなっている事なども書いてありました。

興味深い記事だったので、できれば貼付けたいのですが、インターネット版ウォールストリートジャーナルの購読をしていないので、記事を貼付ける事が出来ないので、残念です。
トミィ   2008年01月08日 03:40
最近のアメリカ、確かにヤバい。私がいた頃とは全然違ってしまった。前に私には珍しく経済の雑誌を読んでいたんだが、国内の女性の眉の描き方はそこの経済状況を反映してるんだって具体的に言うと大恐慌時代はめちゃめちゃ細く、バブル時代は太く…今のアメリカの女優さん…確かに細い眉だよね?(@_@)
おかあつ   2008年01月08日 04:11
ジャコビさん、

はっきりした事はいえないですが、西洋の人が東洋の批判をするときは、すごく気をつける必要があると僕はかねがね思っていて、西洋の人っていうのは、東洋の人が当たり前の様に感じて考えることを「合理的でない」とすぐにかたづけてしまう傾向がとても強いように思います。 タイの人はそういう「西洋の無知」を常識的に見抜いていて、それを逆手にとって色々とビジネスをしている傾向があって、そういうものを身近にみてからそう思うようになりました。



はっきりした事はきちんと調べないといえないですが、

> 記事には、日本の貯蓄率のの減少に関する事も書いてありました。(アメリカ人のそれとは比べものにもならない)

これはほぼ間違いなく、団塊世代が退職して貯金を崩し始めたからだと思います。 これは多分不景気とは無関係じゃないかと思うんです。 無関係だとしたら、スケール的に全然大きいはずの団塊世代退職の問題を上手に引く必要があるはずなのです。

西洋の人は、東洋の不条理の影に潜む合理性を見抜くのが物凄く苦手だと僕は思います。 何か不条理を見ると、すぐにそれを東洋の無知で片付けたがるところがあります。 実際には、不条理がとても高度にバランスして、とても珍しい現象が発生してとてもうまく動いているのに、そういう点を見過ごして一刀両断してしまいがちと思うんです。

日本で英語のフリーペーパー(特にメトロポリス) とか読んでると、投げ捨ててやろうかと思うときってたまにあります。




でも、わからないです。 こうやって書いたものの、最近感じている雑感を書いただけで、ウォールストリートジャーナルの記事を読んでも読まなくてもそう思ったかもしれません...。 ウォールストリートジャーナルの記事を読んだら、ちょっと違ったことを思ったかもしれませんし...。



クレさん、

最近、不景気不景気って言われている割りに、トヨタがロシアに工場を作ったとか、車の生産台数が世界一になったとか... 何かいいニュースの方が多いように思いますし... それに何よりドル安なのに、円を頑張って下げている努力が、結果的に輸入品が多い日本の物価を上げる力になってしまって、そういういいニュースをかき消して、生活を苦しくしているような気がします。


ジャコビ   2008年01月08日 05:18
貯蓄率に関しては、崩し始めた事ではなく、毎年年収の中から貯蓄に回すお金の率についてでした。
クレ   2008年01月08日 13:10
>西洋の人は、東洋の不条理の影に潜む合理性を見抜くのが物凄く苦手だと僕は思います。 何か不条理を見ると、すぐにそれを東洋の無知で片付けたがるところがあります。 実際には、不条理がとても高度にバランスして、とても珍しい現象が発生してとてもうまく動いているのに、そういう点を見過ごして一刀両断してしまいがちと思うんです。

なるほどです。最近いくつかのブログで、日本の不思議な底力はどこからくるのか?みたいな視点で書かれているのを読みましたが、西洋人には理解できない東洋的なバランス感覚ってあるわけですねえ。
竹風鈴   2008年01月08日 17:59
ふ~ん、なるほど。
今コソコソ見てるので、長々書けませんが
どの方の意見もとても興味深く読んでます。
 
出展 2008年01月08日01:58 『アメリカ人が考える、日本の伸び悩む経済状態』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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