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2008年6月21日土曜日

かわいそうなタイ人 (isaan05-c987254-200806210508)

おかあつがミクシコミュニティータイ東北イサーン語研究会として著した記事を紹介します。
かわいそうなタイ人 (おかあつ)
2008年06月21日 05:08
タイの出稼ぎ児童労働
ttp://www.jca.apc.org/unicefclub/research/99_labor/labor_2.htm

たまたま偶然こういう記事を見つけた。
これこそ、日本人のタイに対する典型的なステレオタイプのひとつだと思う。

日本人には「かわいそう」のパラドックスというものがある。
日本人がタイに行くと、すぐ、「かわいそう」という。
貧しい。 かわいそう。
子供なのに働いて.. かわいそう。
貧しさを見ると、かわいそうと思う。 しかしかわいそう、と思ったらそこで終わりなのだと思う。
それ以上問題の本質には踏み込めないと思う。


言葉は悪いかもしれないけど、この記事を書いた人はタイ政府のウソにマンマと乗せられているんだと思う。 イサーンが貧しいのは、ある程度タイ政府が故意的にしていることでもある。 この記事を書いた人たちが本当にイサーンのことをかわいそうと思うなら、必要なのは手厚い援助ではなくて、タイの政府を粘り強く説得することだ。 もっとも、その過程で、よその国の歴史事情に口を突っ込むおろかさを知ることになる。

また、イサーンが貧しいのは、ある程度、必然でもある。 そこには助ければ助けるほどダメになっていくという、日本人には理解しがたい人たちが居る。 そこでは勤勉さは美徳ではなく、悪癖なのだ。

それだけではない。 貧しいということは、一概に問題とは言えないということもある。 なぜかというと、みな現金を使わずに生活しているからだ。 物を売り買いせずに自給自足での生活。 確かに、病気になったり、突然の災害に見舞われたりすると、急にまとまった現金が必要になって、大変な思いをすることもある。 だけど、普段お金を使っていないので、みんなそれなりに現金はもっていたりもする。 しかも、タイはそれなりに豊かなので、いざとなったらバンコクに出稼ぎに行けば、どうにかなる、という要素もある。

それがその国の普通の人生で、かわいそうではないのだ。


日本には子供の時働いたことのない子供がたくさん居る。 おかげで、ささいなことで簡単に挫折するひよわな子供があふれている。 すくなくとも、タイには居ないタイプだ。 しかも、日本は、機会平等がなく一度でも踏み外すと奈落のそこまで落下する滑り台のような格差社会。 どんなに努力をしても這い上がれないという点ではタイにはまったく負けていない。 そんな息苦しい社会から 踏み外さないように無難に無難に生きなければいけない日本人の不自由さ。



一説によると、タイで犯罪で亡くなる人はとても多いそうです。
しかし、日本で自殺する人の合計はそれをはるかに上回っているんだそうです。

タイ人と日本人のどちらが幸せかなんて誰にもわかりませんよね。



P.S.

また、偶然、こういうブログを見つけました。
http://ameblo.jp/hiro-1/

これこそ、わかっている方の書くことだ、と思います。



※ 以前、昔ラオスの旅行記を書いたことがあります。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=15164200&comm_id=987254

ここでイサーンの歴史背景について若干触れています。
コメント一覧
 
出展 2008年06月21日 05:08 『かわいそうなタイ人』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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