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2008年4月26日土曜日

言葉が通じない病 (mixi05-u459989-200804260025)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
言葉が通じない病
2008年04月26日00:25
スターバックスに、デュッセルドルフと同じ、無料ホットスポットがあった。
すごい遅いのだけど、とにかく使えるのはありがたい。



23:25 2008/04/25 言葉が通じない病

色々問題がありつつも、ホテルには到達したし、学校にも到達した。 学校は、入学するか散々迷った。 丁度5月1日をまたぐので、メーデーにあたってしまう。 その日は休みで、しかも授業料は変わらないということで、普段よりずっと割高になってしまうとの事だった。 次の週から始めればいいのだけど、5月7日に帰らないといけないので、学校に入学するならどうしても27日から5日というスケジュールは避けようが無く、5日分の料金で4日の授業を受けないといけない。 その学校はとても授業数が多く、便利な学校なのだけど、その分とても事務的でもあって、休みの分ディスカウントしてくれないか受付の女の子に掛け合ってみたけど、ゴネるだけ女の子が困るだけで、どうやってもだめそうだった。 しかし、これから5日間でポーランド等々を回るのは、費用的に見てちょっと無理があるということもあるし、僕の几帳面な性格から言って、どうしてもポーランド語を勉強しないと気がすまなくなることも目に見えていた。 しかし、今すぐに、ポーランド語の学校を探すのは、とても難しい。 インターネットカフェの利用料は非常に高く、しかも多くのカフェは日本語が通らない。 入力できないだけならまだしも、表示も出来ないことが多いのは本当にびっくりした。 この国際化時代に珍しいことだとは思う。



なんというか、ドイツ人の人間関係の距離のとりかたって、日本人とすごく似てる様に思う。 普通にしていたらあまり友達は出来なさそうに思える。

今日少しムッとしたことがあった。 学校の帰りに最寄の駅まで歩いていたら、とても安そうなユースホステルを見つけた。 パンフレットが配られていたので、読んでみたら料金も非常に手ごろだったので、中に入って予約状況の感じとかを聞いてみようと思った。

とてもきれいな英語を話す人だったけど、入るなり、突然予約を始めるので、今は話を聞いているだけだ、I am just asking now って 言ったら、あんまり通じてない。 確かに僕の英語はかなりなまっているけど、英語がわからないわけではない。 だから、もっとゆっくり大きな声で話した。 今はもうホテルがあるけど、よさそうなのでまた来たいんだ、って話しているのに、じゃあ明日か? とか非常に要領を得ない。 だから、覚えたばかりのドイツ語で 見てるだけです=Ich mochto mich nur umzen って言ったけど、「何だこのわけの判らんアジア人は」みたいな顔をしたうえ、ここにホームページがあるから、ここで予約の確認をしろといわれた。 これは、こいつと話すのは無理だっていうコミュニケーション放棄の合図なのだ。

まぁ正直どうでもいいんだけど、英語がネイティブじゃないのは、こちらも向こうもおなじわけで、話が通じないときに「こいつの英語はおかしい」って思うのは、フェアじゃない。 英語を勉強するのはいいけど、アメリカ人の高慢さまでまねする事はないだろう、と僕は思う。

なんというか、英語を話すドイツ人ってちょっと独特なのかもしれない、っていう気がしてきた。 もうちょっとドイツ語がわかるようになれば、はっきりしてくると思うけど、結構発音が独特な変化をしているみたいに思える。 アメリカに居るとき、英語には「オ」って発音は、無い、って言われたことがある。 ノーじゃなくてナウ、 ストップじゃなくてスタップというように言われたことがあるし、映画とか聞いているとそういう発音で話しているのが聞こえるけど、ドイツの人は、おもいっきり「オ」を発音するように思う。 これが、またタイ語の「サラウー」みたいにあごを開いた状態のまま口をすぼめて深く発音するオで、結構変わった音がする。

で、すごい勢いでベラベラ話すくせに、自分が何か言われると「は?」とかいう顔をするので、非常に感じが悪い。

これって、英語を話す人独特だ。 英語をセカンドランゲージとして話す人って、みんなそうじゃないかと思う。 めったやたらにツンケンツンケンして、感じが悪い。

そういう風になるのがすごく嫌なので、自己防衛的に丁寧にはっきり発音するように自然となってくる。 だけど、丁寧に英語を話せば話すほど、ドイツ人はよそよそしくなるような気がする。 だから英語を話すのは嫌なのだ。 だけど、ドイツ語は話せないし、仕方が無い。


そうやって、言葉が通じない経験を繰り返すと、結構ストレスが溜まる。 何か表情がすごく硬くなってくるのを感じる。 この状態になると、そうでなくても友達を作るのが難しいのに、さらに友達が作りにくくなくなるのを知ってる。 前、アメリカにいたときもなった。

まぁ、でも、これっていうのは、横浜に居るのと大して変わらないのかもしれないなと今は思う。 もし、僕が日本語が話せないとして、横浜にいたら、同じ事を思うだろう。 横浜はすごくツンケンした街なので、歩いていても絶対友達なんか出来ない。 そういうなかで、日本語が通じたって結構ムッとするようなことになることだって、少なくはない。


   でも、こうして日本語で文章を書いていると、気持ちが整理されてくる。 さらに、こうして mixi に公開すれば、みんなが読んでくれる。 その気持ちが伝わる感じがして、外国にいてもとても安心感がある。 どうもありがとうございます。



すこし話は変わるけど、色々なポップカルチャーが外国から入った国って、結構独特なスノビズムが感じられる。 日本もそうだ。 音楽をやるのでも、音楽をやるという事自体が最初にあるんじゃなくて、音楽をやっている自分を人に見せることが、最初にあって、微妙にツンケンした感じがする。 僕は、この感じが大嫌いだ。

アメリカにいた。 アメリカはこういうフォーク音楽やジャズ・ロックの発祥の地だが、みんな、ぜんぜんツンケンしてない。 普通に歌うし、普通に聞く。 下手か上手かということも、あまり頓着がない。

これって、タイの土着民謡=イサーン地方の独特な音楽=モーラムも同じ感じがした。 普通に歌うし、普通に聞く。 下手か上手かっていうことにあまり頓着が無く、基本的に、どんなへたくそが歌っても、かならずモーラムのサウンドになる。

そういえば、ジャズの話で聞いたことがあるのだけど、ジャズのセッションをやっていると酔っ払いの黒人のオヤジがいきなり部屋に乱入してくることがあるんだそうだ。 酔っ払いのオヤジで、ヘタクソなのだけど、ちゃんとスイングしていて、きちんとセッションがなりたつのだ、という話を、ピアニストの南 博氏に習っている時、教えてもらった。 モーラムもこれと似ている。 上手い下手とかまったく無関係に、ちゃんとその「言葉」を話している。

日本で、ジャズを演奏する人は、すごく上手でもジャズが成立していないことが多いように思う。 こういう人は、やっぱり、独特のツンケンした感じがあって、私はジャズを弾くということを、独特な誇りにしていることが多い。

ジャズも、モーラムもそうだけど、本当にネイティブで演奏する人は、そういうツンケンした誇りを持っていない。 誰にでも、素直な気持ちを伝えようと努力する。

で、ドイツのロックとかポップスにも、なんか、似たようなツンケンした感じを感じる。 僕はそういうスノビズムがまったく好きではない。 憎んですらいる。



それで、ドイツ語を勉強しないにしても、もといたヘマーに戻るわけにも行かないし、結局ここに7日間足止めになる。 ドイツ語集中講座は、首都ベルリンに一週間居られるという豪華な寮に泊まれて・授業料コミコミで409ユーロ=66667円なので、すくなくとも、日本で勉強するよりもずっとお得だと思う。

だから、まぁ、ギャグで勉強してみようかと思う。


コメント一覧
ナム   2008年04月26日 01:19
>なんというか、英語を話すドイツ人ってちょっと独特なのかもしれない、っていう気がしてきた。

そういうものなんですか。
つい最近、シーメンスのSEと電話で話したのですが、考え考え英語でゆ
っくりゆっくりしゃべるので、ドイツ人のインテリなら英語はペラペラだろうと思っていたので、すごく意外に思ったものでした。
もっとも私の英語力にはそのくらいがちょうどよかったのですが。

むしろ、英語ができるドイツ人は少数派なのですか?


>タイ語の「サラウー」みたいに
たとえがユニークですw

ネットカフェは韓国の釜山でも日本語環境がととのっていなかったで
す。タイはけっこう日本語環境整ったネットカフェありますものね。


>ドイツ語集中講座は、首都ベルリンに一週間居られるという豪華な寮に泊まれて・授業料コミコミで409ユーロ=66667円なので、すくなくとも、日本で勉強するよりもずっとお得だと思う。

いいですね。
私も受けたいです。1日どのくらい授業があるのですか?
ダイレクトメソッドですか?それとも英語で説明があるのでしょうか?


ジャコビ   2008年04月26日 03:00
私の夫の父はドイツのコロンの出身のユダヤ人だったので、家系探しに一度ドイツを訪れたいと思っていますが、英語では全く通じなさそうですね。
おかあつ   2008年04月26日 22:14
ナムさん、
>むしろ、英語ができるドイツ人は少数派なのですか?

それは、そうでもないんです。 ベルリンであれば、ほとんど全員といっていい人たちが話します。 それに、やっぱり上手な人は普通に上手だと思います。 そうやって外国と取引がある会社であれば、きっとなおさらそうなんだと思います。

多分ですが、外国から外人として付き合うドイツ人ってそういうふうにみんなが優秀なのだと思います。 だから、僕もドイツ人ってみんな優秀なんだなぁ...と思っていたのですが、だからといって、ドイツ国内の人、みんなそうだっていうわけではない、ということだったんだと思います。

あと、これは、総じてどこの国にいってもそうなんだと思うんですが、英語で話すとすごく印象よくないんだと思います。

ジャコビさん、
>家系探しに一度ドイツを訪れたいと思っていますが...
そうだったんですか...。

>英語では全く通じなさそうですね。

多分、ジャコビさんなら、普通に通じると思います。

こうやって返事を頂いて思ったんですが、英語を話すと、向こうは、(多分ですが) こっちがアメリカ人としてあわせて話すのかも知れないです。 でも、僕はアメリカ人じゃないし、そこで齟齬が生まれるのかもしれないです。

もうすこしよく考えてみます。

 
出展 2008年04月26日00:25 『言葉が通じない病』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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