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2008年2月5日火曜日

まぢわかんないネット規制2 (mixi05-u459989-200802050242)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
まぢわかんないネット規制2
2008年02月05日02:42
さっき、ネット規制について日記を書いたら、くれさん、bobcat さん ねこさんが返事を書いてくれました。 ありがとうございます。 それで、今時のネット規制について漠然と色々考えた事をコメントに書いて、さあ投稿しよう!と思ったたら2000字を超えていて投稿できませんでした。

というわけで、新たに日記として起こしてみたいと思います。



そもそも何でネット規制が必要とされているんでしょうか。 僕は、ネット規制には反対ですが、それが必要とされる理由はわかります。 しかし、それは単に規制すればいい、規制してはいけないという、二元論では語れないと思っています。

テクノロジーというのは、人や社会のあり方に大きく影響を与えるもので、その違いについて思ったことを、漠然といくつか挙げてみたいと思います。



この間、夕方おばあちゃんと一緒にテレビドラマ「はぐれ刑事」をみてたんですが、この夕方のはぐれ刑事って古いヤツで20年ぐらい前のヤツなんですよね。

で、みてたら、時代を感じる例のモッサリとした前髪がチャーミングなちょっとあそんでる感じのお姉さんがでてきて「お立ち台で踊るのって... 最高。 この間ナンパされてぇー 電話番号教えちゃった...」 とか言ってたんです。 まだ芝浦周辺が熱かったんですね。

でも教える電話番号、家の電話番号なんですよね。 で、本当に電話がかかってきて、お父さんである、はぐれ刑事が電話に出るわけです。 で、「娘は留守です!居ませんよ!」と叫んでチャンチャンで終わるコントの黄金パターンでした。

ナンパで家の電話番号教えるなんて今では考えられません。
思えばのんびりした時代だったんだなぁと思います。

今は違います。 一人一台携帯電話を持っています。 はぐれ刑事の様なうるさいオヤジに見つからないように彼氏を作るのなんか、わけないですから。 メールでやり取りすれば、話している姿さえ見られる心配はありません。

これはつまり、親の目の届く範囲から子供が完全に独立している事を意味しています。 つまり、交際している相手が彼氏だろうと、犯罪者だろうと、子供の判断にゆだねられているわけです。 この時、規制によって子供を再び親の目の届く範囲につれてくるべきなのでしょうか。 それとも、子供により考える材料を与えて、自立を促すべきなのでしょうか。



そういえば、この間 ICQ(もっとも古いチャットソフト)を使ってたら、下の方に広告が表示されていました。 何か人の形をしたモノが箱に入ってて、「マウスで引っ張ってごらん。何が出てくるかな?」って書いてあったので、僕も思わず引っ張ってみました。 そしたら 怖い人が出てきてギクッとしました。すると、あるページに誘導されました。

びっくりすることに、これ、子供用のインターネットリテラシーの解説ページだったんです。 「インターネットで会う人は、その人が言ったとおりの人じゃないかもしれない。 子供っていっていても大人かもしれない」 「実際にあったことが無い人のいうことには気をつけよう...」「ネットで知り合った人に一人出会うのは止めよう」 っていうような啓蒙のページでした。

日本よりもより子供に考える材料を与えるつくりで、僕はこれを見たとき、日本とは違うな... と感じました。



そういえば、昔、小学生の頃、近所の公園にビニ本(古っ!)が落ちてたことがあって、友達の間で大騒ぎになったことがありました。 そのころは、そんなものを買いに行こうものなら、すぐ近所のオバサンに見つかってしまいますし、そんななか、誰からもとがめられずに入手できたこの公園に落ちていたエロ本は、町内でエポックメイキングな出来事でした。

今は携帯があるわけで、近所のオバサンの目を気にせずに女性の写真を入手できます。 ビニ本を手に入れる苦労はまったく必要としないばかりか、ビニ本では考えられなかったような、マニア度の高い刺激の強い画像も簡単に無料で入手できてしまいます。

それでいいんでしょうか。

google は その問題に対して、 Safe Searchという機能を用意しています。 しかし、Safe Search の利用は任意で、検索ごとに Safe Searchを有効にするか切り替える事ができます。これも、人の行動の自由を損なわないような配慮が感じられます。

ちなみに Safe Search の画像のOK/NG判定は人によって行われているのだそうです。 それにより、検索結果の公平性は多少損なわれている危険もあります。 つまり、何がしかの大きな組織からの政治的な圧力によって、情報検閲の手段として利用される危険があることを意味しています。




ちょっと違う話になってしまうんですが、 今のおじさんがパソコンが苦手だ、っていうのは、案外インターネットがまだ黎明期だからなのかもしれないなと時々思います。 というのも、高校生とかが好む使い方はシステム的にはとてもシンプルだからです。 つまり、比較的誰でも実装する事ができる、つまりその辺の兄ちゃんが趣味で作るようなシステムで充分満足できるわけで、インターネットに高校生用のシステムは満ち溢れています。 だから高校生は比較的にインターネットの生活に満足しているでしょう。

ですが、おじさんが好むような使い方というのは、もっと複雑でより高度なアクセス制御が必要でしょう。 要するに、部屋の入り口に二重の玄関がついた赤坂の料亭とか、秘密の連絡網とか、大学のコネとか、現金専門の秘密クラブとか、一元さんお断りのスナックとか... そういうものです。 こういう物をインターネット上で実装しようとすると、とても高度なアクセス制御が必要で、おいそれと作るわけには行きません。 彼らは簡単に手に入るエロ画像とかにも興味ないでしょう。 お金があってあらゆる形で実物を手に入れられますから。

今のおぢさんたち、インターネットをちょっと使ってみて、そういう普段やっていることをインターネットで実現するのが難しい事を知って興味を失っているだけかもしれません。 逆にそういうおぢさん好みのことが、高校生の携帯よろしく、誰にも知られることなく実現できるシステムが出来たとしたら、世のおぢさんたちの目の色は変わるでしょう。

もっとも今のプログラマはそこまで意識が高くなく、おぢさんを見下して悦に入ってるレベルなので、当分そういう時代は来ないでしょうが。

今の携帯のシステムってとても社会主義的で、高校生ぐらいの、ばれてもまあいいや的なプライバシーぐらいなら守れますが、現代日本のおぢさんの、ばれたら即人生が破滅するようなヘビーなプライバシー要求になってくると、全く守れないといって過言では無いでしょう、

んなオヤヂのプライバシーなんかどうでもいい!と思われるかもしれませんが、同じプライバシー保護機能が、政治が公平では無い国では切実に必要とされているのです。 これもまた現実です。

オヤヂのプライバシーを守る為のシステムと、独裁政治が行われている国で民主化活動を行うのに必要なシステムは基本的に同じものです。 どちらかを規制すれば、両方規制されることになります。 オヤジが売春に手を染めるから、システムのプライバシー保護機能はよくない、なんて二元論では、とても片付ける事はできないのです。



何かバラバラな返答になってしまいました。 どうあるべきなのか、どうするべきなのか。 それはきれいごとだけではすまない、とても難しい問題だと思います。 もちろん、それは技術的な方法論も必要で、なかなかコンセンサスを得るまで至らないのが現状なんでしょう。

今のインターネットって、とても未完成で、色々難しいんだと思います。

特にこの数年は機能不全と言っても過言で無いような状態になってきており、社会は潜在的にドラスティックな解決を求めているでしょう。

コメント一覧
けめ   2008年02月05日 22:20
なぜ、子供に携帯電話を持たせるのか。
今回のフィルタリング問題で一番根っこのここが私は気になってます。

私の世代は、ちょうど中学~高校ぐらいに携帯電話もしくはPHSが急速的に発展した年代で、
その頃、持ってると少し注目される存在でした。
私は持たなかった派なんですが(その前のベルも)
なぜ持たなかったかというと、連絡がついたからです。
街には公衆電話が多かったからです。
毎日帰る前には家に電話してましたし、しなければ心配をかけます。
友達と約束した時間に行かなければ、友達に迷惑かけます。
そうゆう時代でしたよね。

今の子供に携帯電話を持たせる親の気持ち的には・・・
「公衆電話が先に減っていったんじゃないか、電●公社なのか、政府なのか知らんが、国が悪い」と思う方もいるのでは。

要は、iモードなんて子供にはいらないんです。
GPSと電話機能があればいいんですよ。
親の観点からすれば。

iモードなくても、生きていけますからね。ezwebなくたって、大丈夫です。
Y!モバイルなくても大丈夫です。
そうゆう時代を壊したのは、大人なんです。

子供達は、いつでも、先に与えられてから「危険だ」と言われて取り上げられるんです。
小学校の頃、ベイゴマが流行った時もそうでした。
クレ   2008年02月05日 23:11
>ナンパで家の電話番号教えるなんて今では考えられません。
思えばのんびりした時代だったんだなぁと思います。

最近どんどん自分の情報を出すことに警戒するようになっていました。ほんとにかつてはのんびりしてましたよね。

手に入れた情報が誰にでも簡単に広範囲にバラまける上に、心無い見知らぬ人から簡単に情報を利用した攻撃を受けてしまいますものね。警戒しなければならなくなったわけです。

ハンドルで検索すると数年前になにげに書いた掲示板まで出てきて、ほんとびっくりすることがあります。PCの知識のない人間は、自分の身を守ることもできないのに、偶然の幸運で何事もなくネットを使っているだけなんだと思っています。幼児がひとりで社会生活を営んでいるよな不安を感じることあります。
 
出展 2008年02月05日02:42 『まぢわかんないネット規制2』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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