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2008年1月22日火曜日

試奏 (mixi05-u459989-200801220229)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
試奏
2008年01月22日02:29
仕事が煮詰まると日記を書きたくなるというわけで、今日の出来事を書く。 今日はどうしてもK駅の近くにある楽器屋においてあるギター・ギブソンES-175が気になって仕方がなくて、試奏しに行った。



このギターは実は以前ここで試奏させてもらって気になっていたギターだった。 店員さんによると、これが最後の一本だよ! ということでどんどん営業トークを煽りはじめたので、何が最後の一本だ!ガッツリ営業しやがって!と思っていた。 でもやっぱり気になっていたので、他とも比較して考えよう思って、昨日お茶の水※にも見に行ったのだった。 そうしたら意外なことがわかった。

※ お茶の水には有名な楽器屋街があり、30軒近い本格ギターショップが軒を連ねている。

ギブソンというのはアメリカの超有名なギター製作会社だ。 日本では今まで、このギブソンギターを山野楽器という商社が輸入して代行販売していた。 これは有名な話でもう何十年もこういう状況が続いていたらしい。 ところが、山野楽器はこのギブソンの輸入販売を、去年突然取りやめたのだそうだ。 理由はわからないけど... とにかく何十年も続いた体制が変化するという事でかなりインパクトが強い話なのだった。

じゃぁ日本でギブソンのギター買うときはどうすんの?という話なのだけど、実は、ギブソンはこれから日本に会社を作ろうとしているらしい。 へーいいことじゃない、と一瞬思うのだけど、これが全然そんなことないのだ。

今までは輸入品だったので、ドルが下がれば当然ギター価格も下がった。だから、高級なギターでもかなりお手ごろな値段で購入する事が出来た。 近年、ドルがかなり安くなってきてるので、本当であれば、ギブソン社製ギターはぐっと手ごろな値段になって、会社としてもギターがたくさん売れるので儲かるはずだと思った。 でもこれは日本の考え方だったらしい。 ギブソンはとんでもないことを考えるもので、 ドルが安くなったらむしろ国外に会社を作って高い定価設定を維持すれば、ドル建てで商売する以上もっと儲かるはずだ、と考えたらしい。 日本人と発想が逆だ。 正にアメリカン。 がめつい! 言葉を変えると、殿様商売だと思った。

そういう理由で、ギブソンジャパンが出来たら値段が上がるということが言われている。 僕も話で聞いて、まぁちょっとあがる程度なら大したことねぇな.... とか思っていた。 でもお茶の水に行って、実際にギブソンジャパン製のレスポールを見て目の玉が飛び出た。 今まで30万前後で売られていたものが、50万前後になってる。 スペックは何も変わらないのに...だ。 とんでもない値上げの仕方だ。 アメリカ人はがめつい、と思った。

これは要するに、アップルのiPodと同じ売り方らしい。 アメリカ国内では元々ギブソンギターはiPodみたいな販売の仕方をしていて、それとおなじことを日本でもやるというだけの話らしい。 要するにブランドイメージを高めようとしているのだ。



K駅楽器屋においてあったES-175は僕の師匠が使っている古いES-175の復刻版 (リイシューともいう) だったらしく、実際に師匠と同じ音がした。 このことは僕にとって物凄く魅力的だった。 正にイメージどおりの音で物凄く欲しい音だった。

ということで、お茶の水であちこちみてまわったが、実際もうお茶の水には山野楽器の復刻版ES-175をおいている楽器屋はなかった。 実際に、自分の175を持っていって、弾き比べて確認もしたのだが、お茶の水においてあった普通の(復刻版ではない)ES-175は僕の94年製のES-175と同じ音がした。 K駅の楽器屋にある復刻版のES-175は 山野楽器版の最後の一本といえる貴重な存在だったのだ。 K駅楽器屋さんの店員さんが言っていた事はまんざら大げさな営業トークではなかったようだった。



というわけで、今日僕はふたたびK駅の楽器屋に足を運び、子一時間試奏させてもらったのだけど、やっぱりすごくいい音がする。 欲しい...。 取り敢えずとりおきにしてもらって考える事にした。 安いとはいえ30万を切る事は絶対になく ... (;_;) でもこれを逃すと次に買うときは50万以上するはずで、ちょっと考えてしまう状況ではある。



今日ちょっと非常識なほどに長い時間試奏させてもらったのだけど、やっぱりギターを弾くのは楽しい。 プログラムを組むのも楽しいけど、ギターを弾くのはもっとなんというか直感的に楽しい。 気持ちがいい。 でも今の僕はギターを弾く場所もなく、ひたすらプログラムを組むだけの非常に禁欲的な生活になっている。 プログラムを組む時は、何か気が散るようなものを身の回りに置かないほうがはかどるので、ギターも身の回りには置いていなかった。

でも、今日久しぶりにたくさん弾いたら、自分の機嫌が物凄くよくなっているのを感じた。 気持ちが外に向かっていて、人と話すのが楽しいと感じるのだった。 服装に気を使って、街を歩く人の服装を観察してどういう服を着るか考えたりする。 そういう自分が好きだった。



でもそういう精神状態のときというのは、どうもプログラムの方がはかどらず、仕事に集中しようとしては失敗して、こうして日記を書くという集中力が上がるまでのつらい手順を何度も踏まなければならなくなってしまうのだった... 。


コメント一覧
ろんたりんくo(^-^)o   2008年01月22日 23:45
滅多にない出物なギブソンのフルアコ、これは迷っちゃいますね♪
 
出展 2008年01月22日02:29 『試奏』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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