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2007年6月30日土曜日

近況、というか、デジタルってすげー (mixi05-u459989-200706300131)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
近況、というか、デジタルってすげー
2007年06月30日01:31
最近、日記を書いていなかった...。

いろいろな変化。

◇ LINE6 PODxt を衝動買いした。

こないだ、倉庫を見に行った。 僕は部屋においてあったものをすべて月貸しの倉庫に放り入れてタイに行ったのだけど、それを見に行った時、ギターを見つけて思わず持ってきてしまった...。 それで、ペレペレ弾いていたのだけど、まーどうせ、もうジジィだし、別にプロを目指しているわけでもないし、ジャズをやっているわけでもないし、クラブで仕事をするわけでもない。好き勝手弾いたってバチは当たるまい※。

※ というのも、仕事としてバーやクラブで弾くことを考えるとある程度TPOにあったことをやらないと凄く嫌がられるし、嫌がられたら一発で仕事が無くなるので、好き勝手はとてもじゃないけど出来なかった。 おのずとそれに沿った練習をしないといけなくなるものだった。

と言うわけで、ジャズギタリストにとって、禁断の果実であるディストーションを買ってやろうかな、と思った※。

※ ディストーション=ギターの音色がバリバリする機械。 すげー気持ちいい。使うとスッキリする麻薬的存在。 そんなもん、ジャズのライブで使おうものなら即刻クビである。


まー やすもんでいいや。 レガートプレイがしたい。 で、Line6- POD ※ を思い出した。 PODの音がいいのは前いじって知っていた。 店に行って試し弾きしたら、すごく感じが良かったので、思わず買ってしまった。

※ POD -- ギターの音を変化させる機械のことをエフェクターと呼ぶけど、これは総合エフェクターと呼ばれる色々なエフェクターがおせち料理のようにあらかじめ色々つめあわされている機械。 http://www.line6.jp/podxt/

しかし、最近のエフェクターはすごい。

デジタルエフェクターと言うと、なんだかペラペラな印象があるけど、今のデジタル技術の進化は凄まじいものがあって、デジタル的に昔のビンテージアンプやビンテージエフェクターの信号の歪みを解析してシミュレートすることで、味のある音を復元してしまうらしい。 3~4年まえ、DSPプログラミングを覚えた時、「これをつかえば、エフェクターのシミュレータが作れるな...」 と思ったことはあって、自分でやろうと試みたのだけど、思ったより難しかったのでやめた事があった。 PODは、ほんとにそういうことをやっているらしかった。

そのときも、漠然と、「エフェクターはみんなソフトになるだろうな... アンプのチューニングはすべてプログラマの仕事に取って代わられるだろう...」 なーんて思っていたのだけど、それが新しいPODは本当にそうなってるらしい。 インターネットでエフェクターをダウンロードしてインストールできると言う話を聞いたときはビックリした。

それで、音を出してみると、本当に「それっぽい」音が出るのが凄く面白い! なんというか、「あーそうそう!こういう音するよ!あのアンプ!」 という感じの音が出る。 笑ってしまう。

楽器屋をブラブラしていても思ったのだけど、最近はその辺の高校生が「ジャガーン」と適当に音を出しても、それなりにいい音がする。 音楽の流行が変ったからなのか、安くていいアンプが出てきたからなのか判らないけど、凄く芯のあるいい音がする。

色々思うけど、昔は、アンプで完璧な「高音質」を求めても、デジタルが無かったので、どうしてもそれが歪んでしまっていた。 でも、そのひずんだ感じが音楽的で良かったのだと思う。

ところが、その完璧な「歪み」を再現するのは、実に大変な事だと思う。 いい音のするアンプは往々にしてでかくて重かった。 そういう自然の力で自然な綺麗なひずみを生み出していたのだと思う。 しかもそういう高い機材は寿命が短かったりした。 だってアナログで正しくない使い方で歪んでいるわけだから。 天気や温度にも敏感に反応するし、実に手軽じゃなかった。

僕もスタジオにでっかい機材をゴソゴゾ持ち込んだり、そのためだけの為に車を用意したりしたし、それはとても金のかかる道楽だった。 そのくせ、なかなか良い効果が得られなかったりもした。 ギターアンプで いい音を出すためには、安定した高い電圧も必要で、ストリートをやっていた時分は、その点も結構苦労した....。

以前は「プロミュージシャン XXXは、いい音に妥協しない」とかいう言葉が良く雑誌で踊っていたけど、これはそういう意味だったんだろうな、と思う。 いい音、というのは、いろいろな状況がピッタリの状況にハマらないと絶対出ないからだ。 特にギタリストみたいに、色々な状況に左右されやすい楽器は不利だ。天候・温度・湿度・場所・いい状態の機材等など... 往々にしてこれらはとてもお金のかかるものだったりする.,, そういう状況を克服していい音を出すところまでたどりつくのはマジ大変だ。

体と楽器があれば即オッケーのサックス等々管楽器や、音質が悪くても崩壊するまでは目立たないベース、とにかくPAの世界で完結できるキーボード・ピアノと比べて、ギターと言うのはどうしても大掛かりになりがちで目立ってしまう。 そんな存在だった。 機材の操作を間違えて爆音を出してしまいヒンシュクを買うのもギタリストだ。


でも デジタルの出現のおかげで、いろいろなものが本当に手軽になったと思う。 物理的な制約に縛られず、発想次第でいろいろなことが出来るようになった。 だからこそ、そこらの中学生でも、それなりにいい音に簡単にありつけるようになったのかなと思った。

いい時代になったものだ...。

それで、PODxt。 しかも、こいつには PCのサウンドボードとしての機能も備わっているときた。 これをPCにUSB接続するとそのままデジタルで録音できてしまうという。

おま、オレが以前、ギターを録音するだけのために、サウンドボードをいくら出して買ったのか知ってるのか? ゴルァ。 しかも、なかなかいい音で取れなくて、どれぐらい苦労したのかわかっとんのか、ゴルァ!

MacBookにつないで使ってみたのだけど、ものすごく簡単で、つかいごこちがいい! 非常に自然な良い音で取れるし、なんと言っても操作感がいい。

そういえば、昔、フルアコのあの感じを出すために、すげー高いサウンドボードを買って、ミキサーを買って、真空管アンプと、ナマ音をマイクでとったヤツと、ピエゾで取ったやつを混ぜたり... 苦労したな...。 それと比べると手軽になったものだな...。



って、近況のつもりで書いてたらムチャムチャ長くなってしまった。 また改めて近況を書こうとおもう。
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出展 2007年06月30日01:31 『近況、というか、デジタルってすげー』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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