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2006年9月4日月曜日

クロスプラットフォーム人生 (mixi05-u459989-200609040201)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
クロスプラットフォーム人生
2006年09月04日02:01
【クロスプラットフォーム】ソフトウェアが、2種類以上の実行環境(OS・ハードウェア・バーチャルマシン)に対応すること。 

会話例)
...「このソフトは、クロスプラットフォーム対応なのでWindowsでもMacでも使えるんだよ。だから、客先にWindowsが無くても安心だね...。」 

クロスプラットフォームのソフトの例)
... Adobe Illustrator / Mozilla Firefox Thunderbird / etc...

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実は、タイに来る前に、密かに、MacBookを買ってしまいました。 もう、ずっと、買おう買おうと思っていたのですが、Macは基本的にぜいたく品=あればよいけれども必要ではないもの=という認識があって、いつも直前で思いとどまっていました。 しかし、今回、Macで開発したいと思う案件があったし、Windowsも動くハイエンドノートでもあるということもあって、思い切って買ってしまいました。

基本的に自己投資と思っているので感慨はないのですが、やっぱり綺麗だなと思いました。

最初からガレージバンド(作曲ソフト)が入っていますが、音質がものすごくいいことに驚いてしまいました。 Windows上のDTM環境を構築した苦い思い出が走馬灯のように流れます。 ドライバの相性を考えたり、自分でコツコツとチューニングしたり、結局使えるレベルに到達しなくて泣く泣く諦めたりしたことがあるのです。とても苦い思い出です。しかし、Macでは、サクッと電源を入れるだけで、既に使えるレベルになっているというのは、ものすごい衝撃でした。

また、ユーザーインターフェースがとても美しくて、感動しました。 Windowsはどこをどう見ても美しくないですし、XPのロゴからしてダサいと言わざるを得ません。 スキンを変えても、基本的には「派手」なものが多く、美しくは無いように思います。

これは、デザイン作業をする上で、大きな欠点ではないかと思います。 『色の配置』が悪い額縁の中に、どんなに色のバランスがよい絵画を置いても、美しく見えないからです。 同様に『均整の取れた配置の美』が無い背景に、どんなに『配置の美』の整ったものを置いても美しく見えません。

マックでは、ウィンドウや背景などが抑圧の効いた完璧なグレーで統一されている事にすぐ気が付きます。 これは、美しく見えるべきものは、ウィンドウなどのユーザーインターフェースではなくて、あくまでもユーザーが作った作品なのだ、という意識の表れではないかと、僕は思いました。

それに比べてWindowsでは、統一の取れていないアイコンや、ハデハデなタイトルバー・ボタンの色に代表されるように、ユーザーインターフェース自体が色の洪水であるように見えます。 これでは作ったもの自体がかすんでしまいかねない、と僕は思います。

しかし、飛びつくようにマックに乗り換え作業をしているといろいろと不満も表れてきました。

その中でもちゃんとしたVIM(プログラマ向けハイエンドエディタ)が動かないと言うのが、僕の中で一番辛いことでした。 VIMは最近多言語対応がなされたため、一応日本語に対応していなくても使えるのですが、それでも、入力モードと編集モードを切り替えた時に IMEのON/OFFを切り替えてくれないとか、インラインエディタで日本語の入力が出来ないという致命的な欠陥があったりとか、いろいろな不便な点があります。

またキーボードにはいろいろ不満があります。 なんと言っても 左上1キーの左の ` キーが無い事は致命的であるように思いました。 これが無いと、プログラムを入力する時に意外と不便なものです。 またキーの入れ替えソフトがあまり充実していないのも、不満の一つです。 自分でシステム設定を書き換える方法もあるようですが、MAC初心者には手が出づらいものがあります。

僕は、日本語の入力をしている時は常に半角スペースにする派なのですが、コトエリにこの設定が無いのはどう考えても致命的だと感じました。

Windowsでは、全角スペースを多用するのは極めて初心者的だと考えられています。 これは、全角スペースがプログラミングで、しばしば解決に時間の掛かりやすい問題を起こすことからです。 一般的に全角スペースは英語圏のソフトでは文字として扱われ空白として扱われない場合が多いため、これが問題となるケースがあります。 そういう理由から全角スペースを使わないほうが遥かに無難なので、上級者になればなるほどデフォルトの全角スペースは避けるようになると思います。

それがコトエリだと、無いのです。 これは、ショックでした。

WindowsでDTM環境を作るのが大変であるように、MACでプログラミング環境を整えるのは、意外と大変なのではないかと感じました。 Windowsはプログラミング用、MACはデザインと作曲用と割り切る必要がありそうだな、と僕は感じました。

しかしBOOTCAMPで VIMを使うためだけに 再起動するのはとても面倒です。

よく考えてみれば、僕が使っているWindowsはカスタム設定ツールだらけであり、カスタムツール同士の相性も合わせていろいろ実験して落ち着いた構成になっています。 同様にMACもカスタムツールをいろいろ試して落ち着くまでは大分時間が掛かってしまうのかもしれません。


ところで、CTRL+G を押すと「ポン」「ポン」と音がするのは懐かしく、MACは硬派なOSだなと感じました。 CTRL+G はASCIIコードでは、07h=BELLに割り当てられており、表示されずにベルがなるという特殊文字とされています。 20年以上前のパソコンは、このASCII規格に正しく準拠していたため、CTRL+Gを押すと ピッピッと音がしました。

現代のWindowsではわざわざベルが鳴るような酔狂なエディタはありませんが、MACでは頑なにASCII互換が守られているのだと感じて、少し嬉しくなりました。

他に、CTRL+H で バックスペース CTRL+Dで デリートというのも嬉しいものです。 もちろん CTRL+F CTRL+B CTRL+P CTRL+N でカーソルが動かせるのも、にっこりしてしまいました。このショートカットキーの割り当て方式は、UNIXで有名なエディタ EMACSというエディタでとても有名な割り当て方式で、カーソルキーを使わずに文章が入力できるため、ブラインドタッチを好む人を中心に指示されていました。

でも、Firefoxではこのショートカットが無効になっていました。これはとても残念です。後は OpenOfficeがきちんと動けばとてもよいのですが...。



VIM(エディタ) / Java / Eclipse(プログラミング環境) / Firefox(WWWブラウザ) /Thunderbird(メールソフト) / OpenOffice(SUNが出してる表ソフト等々) があれば、OSが Linux / Windows / OSX ... 何であっても、僕は生きていける...と思って、データ資産もクロスプラットフォーム念頭にそろえてきたのですが、実際にやってみるといろいろな互換性の問題や運用上の問題が出るので、ひとすじなわでは行かないのだ、と思いました。

これを気に FedoracoreでKDE環境もそろえてみようかな...。
コメント一覧
さい   2006年09月04日 06:17
わあぁぁ
Macへようこそ~
私学生の頃初めて買ったパソコンがPowerBookで
今はiMacとWinノートなんだけど、
やっぱりMacの方がすき。
Mac使う人に「ことえり」あんまり人気ないよね。
Atokにする人も多そう。
おかあつ   2006年09月04日 06:22
Macよろしく~!

Macは、すんなりしていていいよね。 Windowsって便利だけど、使っていて微妙に違和感がある操作が多いよね。

>Mac使う人に「ことえり」あんまり人気ないよね。

ことえりは、なんだかすごく惜しい感じがする。 変換自体はそんなに変じゃないんだけど、設定できる項目が少なすぎると思った。
 
出展 2006年09月04日02:01 『クロスプラットフォーム人生』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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