交通事故-日野トラックまた人はねる
2006年08月24日00:16
知っている人は、当然知っているはずだけど...
今日テレビのニュースで、「Winnyを通じてネット上に流出」ってバンバン報道されていたが、この報道の仕方はものすごく間違っている。
ものすごくおかしい。 これは、「【交通事故】日野製トラックまた人をはねる」と書くのと同じくらいおかしい。 これは、トラックで人をはねたのは運転手であって、日野製トラックではないからこそ、おかしい。これと同様に、情報をネット上に流出させたのは決してWinnyではなく、無防備な使い方をしている利用者であるわけだから、このような書き方は極めておかしい。
これは、正しくは「無防備な利用法でウィルスに感染したWinnyを通じてネットに流出」といわなければいけない。 こうやって報道関係者の無知が故に、フリーウェア開発に対する偏見と誤解を助長するような報道がバンバンなされている事に強い危機感と違和感を感じる。
基本的にプログラマがフリーウェアを作る時は、「 AS IS (アズイズ)」ってよく呼ばれるが、ありのままで使ってください、不具合があるかもしれないので、全て自分の責任において管理してください、という事で配布している。 それでなければ、すでにその時点で膨大な時間と労力を割いて作ったプログラムを、更に責任持って無料でサポートしますという事と等しく、配布は無理である。
では、フリーウェアの配布をやめなさい、と言う方もいらっしゃるかもしれない。 しかし、その意見は正しくない。現在インターネット上で本格稼動しているソフトウェアの90%以上はフリーウェアであることを忘れてはならない。 フリーウェアを否定した結果に残るもの不便で高価、互換性が低いベンダー製ソフトウェアだけである。 有料ソフトのみでどうやってシステムを構築しようものか。
こうして、フリーウェアに高い責任を求めた結果まっているのは、ソフトウェア開発後進国 日本の暗い未来である。
しかも、おかしいと思うのは、こうして被害が拡大しているのにもかかわらず、作者の金子勇氏は Winnyのセキュリティーホール修正が禁止されていることだ。 取り締まる事と、被害の拡大を防ぐ事のどちらが大切な事なのかわかっているのだろうか、と首を傾げざるを得ない。
金子勇氏はものすごく優秀なプログラマだ。 金子勇氏は、Winnyを開発するはるか以前から、シミュレーション関連のプログラミングで、名を馳せている方だった。 こういう優秀な才能を持つプログラマをこういう酷い目に合わせる日本という国は、どういう国だろうかと、いつもいつも思う。
日本人は、良くわからぬものに鉄槌を下す。 そのツケはいずれ日本人自身にまわってくることになるのに。
───────────────────────────
■大飯原発情報がネット上に流出、三菱重工社員PCから(読売新聞 - 08月23日 21:11)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=76206&media_id=20
大飯原発情報がネット上に流出、三菱重工社員PCから
(読売新聞 - 08月23日 21:11)
関西電力は23日、大飯原発2号機(福井県おおい町)の保守業務を担当する三菱重工業高砂製作所の社員の私有パソコンから、定期検査に関する情報がファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を通じてネット上に流出したと発表した。
核防護に関する情報は含まれていないという。
関電によると、流出したのは、打ち合わせの議事録や検査する2次系配管の管の番号など。8月16~22日に流出したらしい。三菱重工業は昨年9月、私有パソコンの業務での使用を禁止。この社員は保存データを消去したが、一部残っていたという。
関電は同社を23日から2か月間、原発関連業務の入札指名停止にした。
今日テレビのニュースで、「Winnyを通じてネット上に流出」ってバンバン報道されていたが、この報道の仕方はものすごく間違っている。
ものすごくおかしい。 これは、「【交通事故】日野製トラックまた人をはねる」と書くのと同じくらいおかしい。 これは、トラックで人をはねたのは運転手であって、日野製トラックではないからこそ、おかしい。これと同様に、情報をネット上に流出させたのは決してWinnyではなく、無防備な使い方をしている利用者であるわけだから、このような書き方は極めておかしい。
これは、正しくは「無防備な利用法でウィルスに感染したWinnyを通じてネットに流出」といわなければいけない。 こうやって報道関係者の無知が故に、フリーウェア開発に対する偏見と誤解を助長するような報道がバンバンなされている事に強い危機感と違和感を感じる。
基本的にプログラマがフリーウェアを作る時は、「 AS IS (アズイズ)」ってよく呼ばれるが、ありのままで使ってください、不具合があるかもしれないので、全て自分の責任において管理してください、という事で配布している。 それでなければ、すでにその時点で膨大な時間と労力を割いて作ったプログラムを、更に責任持って無料でサポートしますという事と等しく、配布は無理である。
では、フリーウェアの配布をやめなさい、と言う方もいらっしゃるかもしれない。 しかし、その意見は正しくない。現在インターネット上で本格稼動しているソフトウェアの90%以上はフリーウェアであることを忘れてはならない。 フリーウェアを否定した結果に残るもの不便で高価、互換性が低いベンダー製ソフトウェアだけである。 有料ソフトのみでどうやってシステムを構築しようものか。
こうして、フリーウェアに高い責任を求めた結果まっているのは、ソフトウェア開発後進国 日本の暗い未来である。
しかも、おかしいと思うのは、こうして被害が拡大しているのにもかかわらず、作者の金子勇氏は Winnyのセキュリティーホール修正が禁止されていることだ。 取り締まる事と、被害の拡大を防ぐ事のどちらが大切な事なのかわかっているのだろうか、と首を傾げざるを得ない。
金子勇氏はものすごく優秀なプログラマだ。 金子勇氏は、Winnyを開発するはるか以前から、シミュレーション関連のプログラミングで、名を馳せている方だった。 こういう優秀な才能を持つプログラマをこういう酷い目に合わせる日本という国は、どういう国だろうかと、いつもいつも思う。
日本人は、良くわからぬものに鉄槌を下す。 そのツケはいずれ日本人自身にまわってくることになるのに。
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■大飯原発情報がネット上に流出、三菱重工社員PCから(読売新聞 - 08月23日 21:11)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=76206&media_id=20
大飯原発情報がネット上に流出、三菱重工社員PCから
(読売新聞 - 08月23日 21:11)
関西電力は23日、大飯原発2号機(福井県おおい町)の保守業務を担当する三菱重工業高砂製作所の社員の私有パソコンから、定期検査に関する情報がファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を通じてネット上に流出したと発表した。
核防護に関する情報は含まれていないという。
関電によると、流出したのは、打ち合わせの議事録や検査する2次系配管の管の番号など。8月16~22日に流出したらしい。三菱重工業は昨年9月、私有パソコンの業務での使用を禁止。この社員は保存データを消去したが、一部残っていたという。
関電は同社を23日から2か月間、原発関連業務の入札指名停止にした。
コメント一覧
退会したユーザー 2006年08月24日 01:43
通りがかりの者です。
以前プログラマをしていたので、Winnyについての誤解を与える報道内容については、同じようなことを考えてました。
情報操作を感じます。黒幕はWinnyを使わせないようにしたいのでしょう。だから、金子氏を逮捕するという、度を越えた強引技を使ったのでしょうね。私も非常に驚きました。
では。
以前プログラマをしていたので、Winnyについての誤解を与える報道内容については、同じようなことを考えてました。
情報操作を感じます。黒幕はWinnyを使わせないようにしたいのでしょう。だから、金子氏を逮捕するという、度を越えた強引技を使ったのでしょうね。私も非常に驚きました。
では。