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2005年12月25日日曜日

『丸投げ』 (mixi05-u459989-200512251134)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
『丸投げ』
2005年12月25日11:34
最近建設屋さんで、例のアネハ建築士が世の中をにぎわしていますが、そんななか、こういう記事を見つけました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051225-00000001-yom-soci

請け負った仕事を丸ごと他の会社に下請けに出してしまうことを「まるなげ」というそうです。 実は、この丸投げという言葉は、建設屋さんに限らず、ソフトウェア屋さんでも使います。

「どうにかこうにか口八丁手八丁で請け負った仕事だけど、技術的にどうやって実装するのか、具体的には良くわからん。 でも調べる時間はないので、他の会社にお願いしてしまおう。」 というような状況でよく出てきます。

また、奇妙なことに、これを当事者は決して丸投げとは呼びません。 でも、見ている他人は、これを「丸投げ」と呼びます。

こういう風に他社に投げてしまうと、出来上がった製品のクオリティーを評価する方法がないので、ものすごく出来の悪い製品が出来上がる可能性が高いのです。

そんなネガティブな響きを持った「丸投げ」という言葉がソフトウェア業界だけではなく、建設業界でも使わているというのは、面白いことだなと思います。

実は、これに限らず、ソフトウェア屋さんと建築屋さんの間には、仕事の運び方や習慣など、不思議なほどに似ているところがあるんです。

ただ、建設業界は昔から社会の基盤として重要な役割を担ってきましたが、ソフトウェア業界は社会の基盤として認識されるようになって、まだ比較的時間がたっていません。

だから、ものすごく恐ろしいことをしているのに、お客さんが業界の特徴を知らないことをいいことに、ごまかせてしまっているところがたくさんあります。

ソフトウェア業界で働いていて色々な仕事を見てると、僕なんかは、ちょっと引いてしまうような、ずさんな作業、アネハ建築士もマッサオなずさんな設計を良く見かけますが、建設業界と違って、建築基準もありませんし、偽装なんてやりたい放題です。 深刻な問題がたくさん出ていると思いますが、それをとがめる人もいません。 問題が出ても、ITっていうのは、そんなもんなんだろうで、終わってしまいます。

なんて素晴らしい業界でしょう。

もし、あなたが、将来、偽装設計でぼろもうけしたいなら、建築士の資格なんかやめたほうがいいです。 やるならソフトウェア業界がオススメです。 なんといってもごまかしが楽勝ですから。

また、設計が多少おかしくても、現場のプログラマが死に物狂いで修正してくれるので、問題が発生する心配もありませんよ。 しかも幸運なことに、彼らは従順ですし、人と話すのが苦手と来ているので発覚する可能性も低いです。 実質、設計はやりたい放題ですよ。

それに、問題が発生したら、実はラッキーなんですよ。 出来の悪いアプリの方が、お客から色々名目つけてお金せしめ易いですから...。 だから、適当に質の悪いアプリを作って、何とかうまくいって納入したほうが、会社にとってはお得なんですよ!

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ちょっと偽悪的過ぎたかなぁ...。

でもぜんぜん違うよ!とは言い切れないと思います。

でも、将来、絶対に、ソフトウェア業界も建設ゼネコン業界と同じ様に腐敗の道をたどると思います。 今も結構腐敗しているんですが、腐敗してもあまりばれていないだけだと思います。

コメント一覧
おかあつ   2005年12月25日 11:41
比較的短期間で記事が削除されてしまう対策として恒例の引用です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051225-00000001-yom-soci

「姉歯」23物件、大手から木村建設に“丸投げ”

 耐震強度偽装事件で、姉歯秀次・元1級建築士(48)による偽装が判明した85物件のうち、少なくとも23物件の施工は、元請けのゼネコンなどから木村建設(熊本県八代市、破産)に一括下請負(丸投げ)されていたことが国土交通省の調査で分かった。

 元請けには鹿島(東京都港区)などの大手ゼネコンも含まれている。マンション購入者にとっては実際の施工者が分からないうえ、建築に欠陥があった場合の責任の所在も不明確になるため、国交省は、民間の“丸投げ”について何らかの規制を行うことも視野に入れ、実態調査を進める方針だ。

 工事をそっくり下請けに出す“丸投げ”は、公共工事では中間搾取などを招くとして建設業法などにより禁じられている。しかし民間工事では、発注者が書面で了承すれば認められており、元請け業者は監理技術者1人を常駐させるだけで、全体の工程管理などを含めてすべて下請けに出すことが許されている。

 85の偽装物件のうち、25物件は木村建設が元請けとなっていた。その他については、実際の施工者は建築確認申請の書類では分からないため、国交省が元請け業者を通じて調査を進めているが、これまでに12社が計23物件の施工を木村建設に“丸投げ”していたことが判明している。

 姉歯偽装物件のうち、分譲マンション「グランドベイ横浜」(横浜市)と「グランドステージ町屋」(東京都荒川区)の施工元請けは中堅ゼネコン「東鉄工業」(新宿区)だった。だが実質的に施工したのは木村建設。東鉄工業は「建築主のヒューザーの意向で木村に下請けに出した。当社がどこまで工事にかかわったかは調査中」としている。

 ホテルでは、「プラザホテル舞鶴」(京都府舞鶴市)の元請け施工者が鹿島、「ヴィアイン新大阪ウエスト」(大阪市)が大林組(東京都港区)だが、実際の施工者は木村建設だった。

 鹿島は「建築主の不動産業者から『欠陥があった場合の責任は木村に負わせる。ポイントで監理をしてくれればいいから元請けになってほしい』と頼まれ、建設費の数%を受け取る契約で応じた」(広報室)と話しており、責任の所在のあいまいさが浮き彫りになっている。鹿島は、現場に技術者1人を月数回派遣しただけで、鉄筋不足などには気付かなかったとしている。

 “丸投げ”が横行しているのは、各業者にメリットがあるからだ。マンションなどの建築主は「有名ゼネコンが手掛けた」などとPRできる。元請け業者は「監理料」が得られる上に、工事実績を上げることができる。また下請け業者も、大手の下に入ることにより大型物件の受注が可能になる。

 しかし、マンションの購入者らにとっては、大手が施工したと信じて購入したマンションが、実は別の業者が手掛けていたという事態が起きるため、「実質的に工事を行った業者名を表示させる仕組みなどを検討すべきだ」(国交省幹部)との指摘も出ている。
(読売新聞) - 12月25日11時21分更新
あのい   2005年12月26日 13:08
自称アーキテクトの保田です。
そんだけ。
矢本   2005年12月26日 21:02
「丸投げ」、出版でも使いますよ。
クオリティはともかく、納期だけは守らなきゃー、ってときに。ただ、こちらの業界はプランによっては雑兵(失礼)のほうが技術力が高いというケースもあるので、「丸投げしちゃったけど、案外出来がよかったから、クライエントが大喜び」ってことも。丸投げもコーディネイト次第というか。
おかあつ   2005年12月27日 01:05
>annoyさん

僕は、今の状況からすると結構反社会的な事を言ってはいると思います。

でも、そんななか、今まで見てきた中で思うんですが、典型的なヤバイ設計士の最大の特徴は「出来ない」って言わないことだと思うんですよ。

そして、そんな設計士のそばには、必ず「出来ない」って言わせないお客がいると思います。 だから、僕は、結構アネハ設計士を見てると、あまり憎めないんですよ。

>矢本さん

僕の意見は極端かもしれないけど、やっぱり、コンピューター業界ってほかの業界より、おかしなところ多いって思う。 この間、京浜工業地帯の製造業でン十年の友達と話してても思った。 出来てたった数十年の業界だから仕方がないのかもしれないな、ってその友達は言ってた。

何故か、仕事が出来る人が疎外されるって言うのは、この業界の最大の特徴なような気がする。 製造業だと、それはそれなりに住み分けが進んでるのでそういうことはそんなにおこらないんだけど、ソフトウェアにはそういうすみわけがないので、全然わかってない人(上司)が、よくわかっている人(若いプログラマ)を一刀両断しちゃってるケースがすごく多い。

こっちだと、丸投げで成功したって話は殆ど聞かない。 失敗したって話以外聞いたことがないって言っても過言じゃない。ちょっと前だと、人件費が安い中国に丸投げするのが流行した。そのときもあーって思ったけど、それに関してだけは結果が出たと思う。 今はやる人が少なくなった。

僕も、丸投げして、よかったねーとか、言ってみたい。

さっきの話ともちょっと関連してるけど、設計士で食いつぶしてくると、うまくいかないほうが収支がよいので、多少無理っぽくても、やりますっていっちゃう人が多い。

そばでみてて、あーソリャ絶対無理だなー、って思ってても「やります」って言っちゃう。 後で失敗になって残業だらけになるけど、そのほうが残業代が稼げて儲かるので黙ってる。

お客もそういうのを見抜けないし、イヤだと思ってもかといって他に代替になる会社も少ないので、淘汰が進まないんだよね。 それが業界が若いって言われるゆえんじゃないかなっておもう。


僕が上司だったら、怖くて絶対に他の業者なんか使えないよ~
 
出展 2005年12月25日11:34 『『丸投げ』』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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