タイで蝿が砂糖をよく食べていたのを思い出し、気まぐれに砂糖と爪楊枝の先一滴の水をあげたらむさぼる様に食べた。食べたら元気になった。しばらく部屋の中を飛び回っていたが、最終的に出口を見つけ、外に出て行った。
こんな汚い蝿でも必死に生きているし、砂糖を喜んで食べたうえ、その砂糖を糧にして飛び回り、再び世界に出ていくことができた。
僕はどうだろうか。僕はふと迷い込んだ部屋から出られなくなり、どうやっても外界に出られず苦しんでいる蝿の様なものだ。僕は果たして生きている間に外に出て外界を飛び回ることができるのだろうか…。