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2014年6月13日金曜日

何がなんでも差別反対というのもよくない (oka01-TvZYPyAvsnKaPCgO)

差別は良くない事だ。差別は世の中に存在しない方が良い。だが、だからといって差別は一切すべきでない、というのは正しくない。以下、その理由について述べる。



差別は良くないことだ。 筆者も同感である。よって筆者は、出会う方々を出来るだけ差別なく公平に扱うように心がけている。もちろん、差別がよくないと言っても、人それぞれ特性が違うので、全く同じように扱うことは出来ない。人の個性によって得意な面、得意でない面があるだろう。自分と相手を同じと前提して、同じように扱って、相手に背伸びをさせる様な事をしてもよくない。同様にして、自分が持っていない相手の能力を否定し、相手を萎縮させるようなことをしてもよくない。 だが概ね、差別はよくない。それは間違いないだろう。

だがとは言え、自分自身が相手から差別されているのに、相手を差別なく公平に扱うのは、馬鹿げている。

先日、ANAが先日から放映を始めたテレビCMに対して、人種差別的だとの苦情が寄せられたことを理由に放映を打ち切った、という話を耳にした。


そして、その事件に関して、冷泉彰彦氏が次のように述べている事を知った。


筆者は、かつて冷泉氏のファンであったが、今こうして自分が海外に出て、改めて冷泉氏のエッセイを見ると、非常にずれたところで討論を進めている様に感じる。彼の視点は、国際的な視点などという程のものではなく、単にアメリカご都合主義が造り出したプロパガンダの受け売りに過ぎない…などという風に見えるようになった。

この記事も、客観的に日本を観察し、日本をより良くする為の貴重な意見を述べている…と一瞬思わせるが、果たしてアメリカ御都合主義で日本をぶった斬っている結果になっていないか。飽くまでも筆者の個人的な見解ではあるが、彼自身、彼が日本敗戦後プロパガンダの申し子であるという事実を客観的に見つめることが出来ていない…とそういう風に感じる。

確かに、アメリカには白人以外の人種も沢山住んでいる。白人は鼻が高いという事が差別である以前に、アメリカ=白人という見解を表明した段階で既に差別的である。

だがここでいう、必ずしも差別してはいけないという意見に強い違和感を憶える。この話はそんな綺麗事で終わる話なのだろうか。

筆者は、差別はよくないと思う。そして、この上記CMを差別的だとは思う。だがこの場合、白人を差別をしてはいけない理由はない。もしこのCMが差別的で、放送してはならない、というのなら、ディズニー映画のカーズ2も同様にして放送すべきでないだろう。


http://www.youtube.com/watch?v=p_gwJIkrtAI

アメリカ人に出っ歯がいないというのも、日本人に出っ歯が多いというのも、現実とは異なるステレオタイプだ。だが上記のディズニー映画は明らかに「日本人=出っ歯」というステレオタイプをこのようにアニメーションとして表現している。これは差別だ。

だが、もし仮に、これを差別だとしてアメリカに申し入れたとしても、この映画の公開が差し止められる可能性は低いだろう。日本は敗戦国である為、アメリカと地位が等しくないからだ。

更に日本人は、60年間に渡る戦後敗戦プロパガンダの教育により、日本人よりも白人の方が優れているという見解で洗脳されている為、上記の映画が差別的である、という見解にすら思い及ばない。

敗戦により地位が等しくないという事実と、それを隠すための教育や政治的な宣伝。日本人が感じている漠然とした違和感が「白人コンプレックス」へと変化し、意識の表層に登る。



筆者がそういう風に感じるのは、タイ滞在が長くなったからかも知れない。タイ人には、日本人が持っている様な白人コンプレックスが存在せず、今でも白人を差別するようなCMが普通に放送されているのだ。そういう白人差別的な、極めてアジア主体的な視点に日常的に触れていると、日本人がしばしば取る、白人劣等感に基づいた行動を見た時に、強い違和感を感じるようになる。

日本人の白人コンプレックスに関して、どんなに筆舌を尽くして説明しても、決して理解できないだろう。 次のCMを見て頂きたい。タイ大手の食料品メーカーのCMだが、極めて差別的な表現を含んでいる。

CP - Wave Hot Dog - Thailand TVC 2014
http://www.youtube.com/watch?v=BbhtbDiRooM

白人差別の為、豪華にも本物の白人を起用
http://www.youtube.com/watch?v=BbhtbDiRooM

無残にも皮を引き剥がされた白人
http://www.youtube.com/watch?v=BbhtbDiRooM

これが、欧米に蹂躙されなかったアジア唯一の国、タイ人の発想だ。

もしタイの政府に「このCMは差別的だから放映をやめろ」と申し入れたら、タイ政府はどうするだろうか。「また白人が何かワケのわからん事をいいよるわ」とでも呟きながら無視するだろう。

もしも万が一、アメリカやイギリスなどの先進国が、このCMの件でタイに対して政治的な圧力を掛けて来たら、もちろん対応するだろう。だが、たったこれだけの事、アメリカやイギリスがわざわざ、そんな莫大なコストを掛けてまで、わざわざタイ人にアメリカやイギリスの尊大さを認めさせにくるだろうか。想像しづらいものがある。

タイ人がよく使う隠語に「鳥のフン」 という言葉がある。白人という意味だ。タイ人にとって、白人は人間ですらない。白人は、詐欺のカモであり、ゴミであり、鳥のフンなのである。 日本人は戦時中「鬼畜米英」などと言って白人を憎んでいたが、タイ人にとって米英は鬼ですらない。鳥のフンである。   

※ 筆者は、この「タイ人が西洋人の事を鳥のフンと呼んでいる」という話を、とあるタイ生まれの華僑(民族的にタイ人でない)の方から伺ったのだが、今改めて調べたところによると、ฝรั่งขี้นก 鳥のフンという種のグワバ(果実)があるらしい。グワバはタイ語で白人を表すが、このグワバの名称を含ませて、白人を鳥のフンと呼んでいるだけ、という可能性もある。要調査。

白人がタイに来て売春婦を買い漁ってタイ人を差別していることはよく知られたことだ。だがタイで売春婦をやっている人口など1%もない。その1%を白人に差別させ、その返す刀でタイ人は100%の白人を差別している。100倍返しだ。 

タイでしばしば見かけるが、日本では絶対見ない場面に、タイ人が白人をボコボコにタコ殴りしている場面が挙げられるだろう。日本人が白人をボコボコにタコ殴りにしたらテレビで放映され、凶悪犯罪として大騒ぎになるだろう。だがタイ人は、白人をボコボコに殴ってもテレビで放映されることはない。よって夜の街なかを歩いていると、しばしばボコボコに殴られている白人を見かける。

こういうところを見ても、日本の報道が英米の強い影響下に居ることを感じさせないか。

これが敗戦国日本と戦勝国タイの大きな違いだ。タイ政府は戦争中、英国と日本と等距離外交を保っていたが、日本敗戦時、申し訳程度に日本軍を攻撃し、イギリスから戦勝国扱いを受ける事に成功している。タイのこういう政治技術の高さは、世界最強の軍隊を持ちながら戦争に負けた日本と好対照といえまいか。

相手が自分を公平に扱わない時に、自分が飽くまでも相手を公平に扱おうとすることは、正義ではない。ただの馬鹿正直だ。


結論

筆者は何も、アメリカから受けた屈辱を晴らすべき、などと言っている訳ではない。白人をボコボコに殴ってしまえ、とも言わない。差別が良いことだとは言わない。差別すべきだ、と言っている訳でもない。「今からでも遅くない、アメリカを差別をすべき」とも言わない。当然である。むしろ過去の屈辱は忘れ、もっとアメリカと仲良くすべきだとすら思っている。

ただ単に、相手が差別している以上、こちらが差別し返してもバチは当たるまい、と実に単純明快なことを申し上げているだけだ。何でもかんでもアメリカの言うことを聞いてヘイコラヘイコラしているのは「仲良し」とは言わない。ましてや対等などではない。

自分達は相手から延々と差別されているのに、「差別は悪いことだから絶対に辞めましょう」と馬鹿正直に正論を通し、相手に義を尽くす日本政府は、滑稽ですらある ─── 相手は決して、義を尽くして日本と付き合っている訳ではないのである。

木を見て森を見ず ───「差別はいけない」という一本一本の木は、まっすぐ立っていても、森全体として見た時に奇妙に偏って木々が生えていたら  ─── そんな偏った状況が、日本の『差別反対』の現状ではないか。