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2011年4月2日土曜日

ルアンパバーンで雑感2 (mixi05-u459989-201104022347)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
ルアンパバーンで雑感2
2011年04月02日23:47
やっと少し落ち着いてきた。

2011年3月30日夜半過ぎ、長年の憧れの地だったラオスはルアンパバーンに到着した。 僕は、今回2011年3月8日から始まった中国旅行で、北京・天津・上海・深圳・広州・昆明と徐々に南下し、ラオスに入国した。

元々そんなに旅行というものをしたことがないのだけど、普通旅行という物はもっと楽しいものではないかと想像していたのだが、今回の旅行は、楽しくない。 何故なのか色々考えてみるのだが、やはり、僕が中国に出発してすぐに発生した日本の大地震のことが大きい様な気がする。 中国に来てから、観光地巡りなどそっちのけで、インターネットでの情報収集ばかりしていた。 旅情を感じる集中力が完全にそがれている様な気がする。


・事故は必ず起こる

昨日事故があった。 僕は普段寝るときに音楽をかけっぱなしにして寝る習慣がある。僕は、中国で入手したカマボコ状の形をしたスピーカー付きSDメモリプレーヤーを愛用している。 SDメモリにお好みの音楽をたくさん保存して、メモリプレーヤーに挿入すると演奏が始まる。 昨夜もいつもの様に音楽をかけっぱなしにして寝た。

ベッドのそばに手頃なプレーヤー置き場がないので、ベッドの上に乗っけて寝た。 僕は寝相が悪い。 ベッドにはプレーヤーの他、携帯電話やパソコンなどを置いていたのだが、寝るときに、ふと転がった時にひょっとしたらベッドの上の物が落ちてしまうかもしれないなと思った。 だから、パソコンは下に下ろしたのだが、携帯電話やメモリプレーヤーは落ちても大したダメージは無いだろうと思い、下ろさなかった。

寝ている時、案の定僕は転がって、プレーヤーが落ちた。 まぁ予想の範囲だからいいやと思った。 落ちた拍子に演奏が止まった。 気にせずに寝つづけた。

朝起きて、何故演奏が止まったのか理由がわかった。 落ちた瞬間、落ちる角度が悪く、ちょうどメモリが刺さっている部分が下になって落ちてしまい、メモリが割れていたのだ。 このメモリはカメラのメモリと共用だったので、この一週間分の写真が全部消えてしまった。 バックアップしていなかったので、かなりショックだった。

事故は必ず事前の予想を越えて起こる、と思った。 データのバックアップは、常にしておくべきだけど、時間がかかるし、いつも何か面倒でサボってしまう。 こうやって、サボっているときに限って事故が起こる。 何故サボっている時に限って事故が起こるかといえば、多分、サボっていない時は事故が起こっても問題にならないから、そう思うのだろう。 今もバックアップをサボっているデータがいくつかあるのだが、これもきちんとバックアップしておかないといけない、と思った。

何か今回の旅行中なにかずっと楽しくない感じがしているのだが、写真が消えたショックで、どんな写真を撮ったのか思いだしてみたのだが、考えてみれば、案外と楽しかった様な気がしてきた。 これで思ったのだが、何か旅行が楽しくなく感じるのは、ひょっとしたら旅行に集中できていないのかもしれないな、と思った。 いつも原発の事が気がかりで、そうでなくても見通しが悪かった将来が、更に見通しが悪くなり、いつもそのことばかり考えてしまう。


・言葉が案外違う

( プロローグ:僕はタイ東北のイサーン地方に2005~2010年の間、約5年滞在したので、この地方の言葉タイ東北・イサーン語という言葉を話すことが出来る。 タイ東北では建前上タイ語が公用語となっているのだが、事実上ほとんどの人がタイ語を話さず、ラオ語の一種であるタイ東北・イサーン語という言語を話している。 僕はそのタイ東北・イサーン語を5年に渡って研究した。 今では僕もそのタイ東北・イサーン語を多少なりとも話すことが出来る。 この言葉は一般的にタイ語の方言と言われているが、基本的にラオ語の一種だ。 だが、実際に実践として使うにあたっては、ラオス語ともタイ語とも少なくない違いがあり、タイ東北・イサーン語は学習は非常に困難だ。 今回僕がやってきたラオス・ルアンパバーンもラオ語の一種を話すので、僕はここでも基本的に意思疎通は出来る。ところが ... )

ルアンパバーンに来たばかりの時=3日前は、言葉に関して何の問題もない、と思った。 確かに最初に一瞬だけそう思ったのだが、ルアンパバーンに3日ばかり滞在して、実は滅茶滅茶言葉が違うことにだんだん気がついてきた。 地元の人同士が話しているのを聞くと、何を言っているのかさっぱり聞き取れない。

特によく思うことは単語が結構違うことだ。 ラオイサーン語の場合、タイ語由来の単語がかなり混ざっていてタイ語の言い方そのままか、タイ語の単語をラオ読みすればイサーン語になることが多い。 ラオの人はタイのテレビばかり見ているので、タイ語はわかるみたいで、だから僕のイサーン語に近いラオ語も理解してもらえる。 だけど、実は全然違う言い方をするらしいのだ。

僕は見た目は日本人なので最初は絶対に日本人と言われるのだけど、(僕がラオ語だと信じている)ラオ語を一言でも話すと「あぁ日本人だと思ったらタイ人だったんですね」と言われる事がよくある。 僕が話すラオ語には、かなりタイ語が混ざっているらしい。 これが、イサーン語から来たタイ語のこともあり、僕が最初に学んだ言葉がタイ語だからなのか、よくわからないのだけど。


実は今、カフェに居て、この文章を書いている。 親切なウェイターの男の子が北部ラオ語を教えてくれた。 彼の説明するところによると、発音が全然違う。 彼によると、高子音+声調記号無しは、第五声調なのだそうだ。 高子音+声調記号無しは、バンコクもウドンもビエンチャンも、第四声調で固定され、一切変化しないのだけど、ルアンパバーンは違うのだそうだ。 ビックリした。

昨日も、คือเก่า(クカウ) ( タイ語=เหมือนเดิม ムアンドゥーム )を、第二・第五で読む人が居て、ビックリした。 イサーンもビエンチャンも 第五・第二だと思う。 この違いには、天と地がひっくり返るほどの聴感上の印象の違いがある。

เก่า は 中子音字+第一声調記号だ。 ビエンチャン語・イサーン語は、第一声調記号がつく言葉は、文字の低中高を問わず必ず第二声調なので、かなりビックリした。

これで思ったのだが、ルアンパバーンの人は、ラオ語のもっとも頻出単語であろう言葉、多い=หลาย ラーイ の読み方が違う。 第四でなく、第五で読むらしい。 つまりコプチャイラーイ↑ラーイ↑ でなく、コプチャイラーイ↓ラーイ↓と発音するのだ。 これも聴感上ものすごい違いがあると思う。

この街に来て、みんな冷たくて何だかなぁと思っていたのだけど、冷たくさせてしまう原因は、こういう発音の違いによるものも大きいのかもしれないな、と思った。

ゴミ箱の事をタイ・イサーン式に「タンカヤ」って言ったら、そばのおばさんが「タンカヤだって!」とかいって笑っていたけど、ここでは「タンタキヤット」と言うらしい。 そういえば、食堂でスプーンの事を「ソアン(ヌ)」と言ったら「ボワン(グ)」と言い直された。 これはイサーンでも言わない言葉だと思う。

この様に、言い方がかなり違う。

(余談: 橋=サパーンは、イサーンでも昔はラオスと同じようにクアと言ったらしい。 だけど、現代イサーンはタイ語と同じサパーンという呼び方をする人が多い。 一方、可哀想=ソンサーンは、現代のイサーンでもラオと同じ「リトーン」と言う人の方が多い。 この手の話は、実に一筋縄でいかない。)

・ラオ語の論文を書きたい

僕は、以前、ラオ語の方言について論文を書いている、二ラット教授にラオ語を習っていた事がある。 二ラット先生はラオ語をイサーン語も含めて研究して論文を書いている人で、僕が習っている時に教えてもらった、七声調でラオス語を説明する理論は、相当強力だという事がわかってきた。 これをつかうと、タイ語・ラオ語の方言を全部説明できる。 ひょっとしたら、ダイ語も説明できるのだろうか。 もしもダイ語も説明できたら、大統一理論だと思う。

これを日本語で説明したいと思う。 でも、これは簡単ではない。

僕は、鈴木玲子先生が書いたラオス語の教科書「ラオス語エクスプレス」に、かなり異論を持っている。 だけど、異論を持つと同時に「ラオス語エクスプレス」は世界で最高の教科書のひとつでもあると思っている。 ラオ語の細かな言い回しをあそこまできちんと説明した教科書は、日本語・英語・中国語でかかれた本を全部含めて他に見たことが無い。

「ラオス語エクスプレス」の惜しいところは、発音の説明が非常に弱いところだ。「ラオス語エクスプレス」では、非常に特殊な声調番号規則が使われていて、他の本と合わせて勉強することが難しい。 つけられている発音記号も間違いが少なくない。

恐らく、鈴木玲子の本で使われている声調表で発音する地域は、ビエンチャンも含め恐らく存在しないのではないか、と僕は思う。 その理由は、次の2つの理由による。

鈴木玲子先生の本では中子音の声調記号無しを、第四声調としている。 確かに中子音の声調記号無しを第四声調で発音する地域はあるのだけど、中子音の声調記号無しを第四声調で発音する人たちはほとんどの場合、低子音の第二声調記号を第三声調で発音するのだが、これを「ラオス語エクスプレス」は第五声調としている。

低子音の第二声調記号を第三声調で発音する地域も存在する。 その地域とは、ラオ南部と、タイの東北だ。 しかし、ラオ南部とイサーンでは、中子音の声調記号無しを第一声調で発音し、鈴木玲子先生の本でかかれている声調と一致しない。

ラオ語全体でみると、中子音の声調記号無しを、第三声調で発音する人が多いと思う。 しかし「ラオス語エクスプレス」では、これを第四声調としている。 確かに、これは第四声調と聞き間違え易いのだが、これが第四声調ではなく第三声調だとわかることには、理由がある。

ラオ語には、第三声調を持たない方言があって、そういう地域は、第三声調は必ず第五声調に変化する規則を持っている。そして、その規則を持っている地域では、第四声調は絶対に影響を受けないという規則を同時に持っている事が多い。 だから話している人も、これは第三声調から来ているのか、第四声調から来ているのか意識していて、それがもともとは第四声調ではないということをはっきり意識している。 だから中子音の声調記号無しは、第四声調ではなく第三声調だ、と僕には思える。(ちなみにイサーンでは中子音の声調記号無しは、第一声調だ。)

鈴木玲子先生の本は、その点も若干間違っている。

また、出来れば子音の入れ替わり規則に関する説明も欲しいと思っている。 ラオス語には、ピーとティーが入れ替わったり、キとチが入れ替わったり、ラとダが入れ替わったりする癖がある。 このことを説明しないと、恐らく、ラオス語を勉強してもまったく聞き取れないと思う。

・ラオ語のリスニングは難しい。

中国語を勉強してから、ラオス語の聞き取りの難しさをしばしば感じるようになった。 中国語も方言がたくさんあって、聞き取るのはものすごく難しいけども、ラオ語ほどではないと思う。 ラオ語にはスラング的な言い回しがものすごくたくさんある。 話し方が非常に速い。 発音の変化も中国語よりずっと激しい。 ラオ語の発音変化に慣れていると、中国語の発音変化を聞き取るのは、さほど難しいことではない、と感じる。

また、おもしろいことに、ラオス語の発音変化と、中国語の発音変化には、類似点がある。


・雑感

少しずつルアンパバーンに慣れてきた。 今は、作りかけのプログラムを完成させることが一番の目的で、ここで少し落ち着いて作業をするかもわからない。 まだ決心していない。 生活費はバンコクと同じかそれ以下くらいで、決して安い方ではないのだけど、生活のレベルはルアンパバーンの方がずっと高いと思う。 同じ値段を払っても、バンコクのアパートよりも、ずっと綺麗で清潔なホテルに住める。もしもルアンパバーンでアパートを借りることになったら、もっと安上がりになると思う。

何人か親切な人と知り合ったから、その人に頼んだら、アパートを探して貰えるかもしれない。 農村から来ている人だったら、家賃払うから居候させて、とか言ってもいいかもしれない。 だけど突然そんなこと頼んだら、失礼だから、少し様子を見てみようと思う。


昨日一日ネットにつなげなかったが、今日ニュースを見てみたら毎時1シーベルト以上の汚染水が海に流れ込んでいるというニュースを見た。 ただごとでないニュースだと思う。 毎時1シーベルト以上というのは、みんな黙っているが、恐らく臨界が起こっている状態の核燃料が混ざっているのではないだろうか。 臨界しているかしていないかは、検出される放射線の種類によって判断される筈なので一概には言えないと思うが、いずれにしてもただごとでない放射線の量であることに違いはない。

もう江戸前寿司は食べられないだろう。 僕は江戸前寿司が大好きだった。 というか、東京の水は大丈夫なのだろうか。

心配してもキリがないが... 。

コメント一覧
小姐   2011年04月03日 00:49
ルアンパパーンの生活が落ち着いてきたみたいですね。

昆明は今日やっと太陽がギラギラして暑くなってきました。
さい   2011年04月04日 08:24
東京の水道水を試しに一口飲んだら
美味しくなってた。
金町を切って他からつないでいるか、
活性炭の処理を多くやっているせいだと思う。
ウォターサーバーや宅配の水がバカ売れ。
高くない水は殺して入手困難、高い水なら買える感じ。
当然のことだと思う。
 
出展 2011年04月02日23:47 『ルアンパバーンで雑感2』