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2011年3月15日火曜日

福島第一原子力発電所で何が起きているのか、推測 (mixi05-u459989-201103152258)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
福島第一原子力発電所で何が起きているのか、推測
2011年03月15日22:58
僕が原子力発電所の原理を知ったのは古く、小学生ぐらいのころだったと思う。 思い出して書いてみる。



原子力発電というのは、原子番号の大きい元素で出来た重たい金属に特殊な処理を加える事で、核分裂と呼ばれる反応を起こさせ、核分裂反応の時に発生する熱で水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回すことで発電する施設の事だ。

世の中のすべての物は元素という粒子が集まる事で出来ていると考えられている。 元素説は概ね事実であると考えられているが、絶対に正しいということを確認する方法は存在せず、飽くまでも仮説なのだという話を聞いたことがある。 だが物事がすべて元素の組み合わせで出来ていると考えることによりあらゆる事象が矛盾なく説明出来るということで、概ね事実ではないかと考えられている。 元素は、陽子と中性子という粒子の組み合わせで出来ていると考えられている。 この陽子と中性子の数によって、物質の種類が決まる。

つまり陽子と中性子の数を自由に変えることが出来るなら、金やプラチナをたくさん合成する事も可能だ。 だけど、陽子と中性子の結びつきとは極めて堅牢で、組み替える事はとても難しい。 だから好きなだけ金を合成して、お金持ちになることは出来ない。

だけど、中性子と陽子の数が多い大きい元素を、割る事は出来るのだそうだ。 これの事を核分裂と呼ぶらしい。 中性子と陽子の数が多い元素は、安定せず、シャボン玉の様にブヨブヨしている。 ここに中性子をパチンコ玉の様に当てると、ブヨブヨとうごめいてより小さい二つの元素に割れるのだそうだ。 この時どういう訳か、割れて出来たがった二つの元素の陽子と中性子の数の合計は、元の元素の陽子と中性子の数と一致しないのだそうだ。

その減ってしまった陽子と中性子はどこに行くのか。 エネルギーに変わるという。E=MC^2 という有名なアインシュタインの式がある。 これは、何故だかはわからないが、質量とエネルギーの量は常に等しいという意味なのだそうで、エネルギーが失われたら、同じだけの質量が生まれ、質量が失われたら、同じだけのエネルギーが生まれるという意味なのだそうだ。 核分裂で失われた陽子と中性子が持っていた質量は、この式に基づいて消えてしまった分のエネルギーに変化するという。 質量が持っているエネルギーの量というもは莫大な物で、マッチ箱一個分の質量が失われただけで、地球が吹き飛ぶ程のエネルギーを持っているという。

この核分裂という反応は、一度始まるとなかなか止まらないのだそうだ。 元素が割れると、そこから更に、いくつかの中性子が飛び出すという。 これが再びパチンコ玉の様に他の元素にあたり、更に分裂を起こすと言う風に連鎖的に分裂が起こるのだそうだ。 だから一度連鎖が始まるとなかなか止まらない。

この核分裂反応で生まれるエネルギーを使ってお湯を沸かしてタービンを回すのが原子力発電所だが、核分裂とは一度怒り始めるとなかなか止まらないので、核分裂反応の速度をちゃんとコントロール出来ないと危なくて仕方がない。

核分裂反応のスピードと、飛び出してくる中性子の量には関係があるのだそうで、核分裂反応をコントロールする為に、この年中飛び出してくる中性子を吸収するものを核分裂を起こす元素の回りに置く事で、反応の速度をコントロールする。 これを制御棒と呼ぶ。

核分裂をコントロールするのは非常に難しい。 元より核分裂を起こす物質は非常に不安定なので、いつも勝手に分裂して中性子を飛ばしている。だから、核分裂を起こす物質を一定以上の高い濃度にして集めると、勝手に連鎖分裂を始めてしまう。 しかもこの中性子は人体にとって非常に有害で、きちんと人間の触れない部分に隔離しておく必要がある。 この様に、核分裂反応とは、強力だが、非常に危険な代物だ。



福島第一原発の二号機には、プルトニウムという核分裂物質が入っている。 核分裂物質は、ペレットと言って核分裂が起こるか起こらないかのギリギリの瀬戸物の濃度で焼き固められている。 ペレットを一定以上集めて置くと核分裂反応が起こり始める。 核分裂炉の中には、あらかじめ制御棒が入っているので、ペレットを集めても核分裂反応は始まらない。 その状態にした上で、制御棒を上げると核分裂反応が始まり、制御棒が下がれば核分裂反応が止まるという、仕掛けになっている。

核分裂反応が始まると、ペレットが高温になる。 しかしプルトニウムは融点が案外低く、639.5 ° で溶け始めて 3235.0 °Cで蒸発してしまう。 核分裂物質が、溶けたり蒸発したりすると、制御棒のそばから離れてしまうので、核分裂反応が暴走してしまう。 そうならない様、ペレットは常に水に浸され、発生した熱はすぐに水が吸収する様になっている。

冷却水は核分裂反応を起こす物質を含んでおり有毒だ。 だからレトルトのカレーを湯煎する様にしてタービンを回すための蒸気を作る。 水浸しの原子炉の中に、更にパイプを通し、そこに水を通して温める事でお湯を作っている。

水というのは常圧だと100度で沸騰してしまう。 だけど圧力釜に入れるともう少し高い温度まで沸騰しない。 圧力釜を使うと料理がおいしくなるのはそういう理由だ。 車のエンジンは水を使って発生した熱を逃しているのだが、これも同じような仕掛けを使っている。 普通だと水は100度で沸騰してしまうので、100度以上の熱が発生する車のエンジンを冷やそうとすると、すぐにジュワーっと水が蒸発してしまう。 これは正に「焼け石に水」である。 車のエンジンに水を入れてもジュワーっと蒸発しないのは何故かというと、圧力釜を使っているのだ。 これをラジエターと呼ぶ。


沸騰する温度というのは、圧力と関係がある。 ドライアイスは、水に入れるとブクブクと煙に変わってしまうが、あれももっと圧力の高い場所に入れると、氷みたいにちゃんと溶けて液体になる。 水も同じで、氷を焼け石の上にぶちまけるといきなり蒸発してしまうが、高い圧力の中だと、いきなり蒸発することなく、液体に変化する。

http://en.wikipedia.org/wiki/Vapour_pressure_of_water
http://www.asknumbers.com/atm-to-kilopascal.aspx

これを見ると、水蒸気は、250気圧で300度位の沸点であるらしい。 海に10メートル潜ると10気圧で、100メートル潜ると100気圧だが、250気圧という事は、250メートル潜った時の圧力だ。 これくらいの圧力があると、ドラム缶もペッチャンコだ。 これ位の高い圧力をかけると、300度までなら熱しても水は沸騰しないという。

核分裂反応を起こすペレットは、シュウマイを作る時や、車のエンジンよりもだいぶ温度が高い。 だから、原子炉というものは、水が沸騰しない様に、シュウマイの圧力釜よりも、車のラジエターよりも、更に更に高い圧力がかけてある。



福島第一原発で、地震発生により緊急停止した後、津波でポンプが止まってしまったということは、吸収すべき温度が、吸収されず、温度が予定よりも上がったのだろう。 上で書いたように、核分裂物質は案外融点が低い。 特に揺れにより一瞬でも核分裂物質が水に触れていない状況になると、短い時間で核分裂物質が融点を越えてしまう。 もしも融点を越えると、核分裂物質が溶け出してしまう。

すると、核分裂物質が流れだし、制御棒のそばを離れて、炉の底に溜まってしまう。 すると予定していたよりもずっと核分裂物質が集中した状態になっていまう。 核分裂物質は常に中性子を放出している為、集中すると発生するエネルギーも上がり、発生する中性子の量も増える。 こうなると制御棒を入れることも不可能になり、誰も止めることが出来なくなる。 だから原子炉が水に浸かっているということは、大変に重要な事だ。



福島第一原発で、原子炉の水位が下がり、核燃料物質が1時間以上水面から露出した状態になっていたと言う。 その対策として給水しているという。 これは一体どういう事なのか。

まず水を汲み入れるという事がどういう事なのか考える。 これはオーバーヒートした車のラジエターに給水するのと同じ事だ。 車がオーバーヒートした時、冷えた水を給水しようといきなりラジエターのふたを開けたらどうなるだろう。 ラジエターの中は高圧だ。 ふたを開けた瞬間、熱湯が吹き出してきて大火傷をする。 絶対にやってはいけないことだ。

もしもラジエターに逆流防止の弁がついていたとして、そこに何かしらの管を接続することで水を給水することが出来たらどうだろう。 中から吹き出そうとする圧力に対抗できるだけの強い圧力まで、給水する水を与圧しなければ水は入っていかない。

つまり何らかの事情により水が減ってしまった原子炉に給水すると言うのは極めて困難な作業だ。

次に、何故、水を給水し続けなければいけないのか考えてみる。 これは恐らくだが、内部に何かしらの問題があり圧力が下がっているからではないか。温度に対して圧力が低いと、水を入れてもすぐに蒸発してしまう。 これは正に「焼け石に水」と同じ原理だ。 蒸気になってしまう分を補給するため、常に給水し続けなくてはならない。

更に、水を給水すればするほど、圧力は上がる。 温度が予定よりも高ければ、圧力もそれだけ上がるだろう。 炉が設計上の限界の圧力に近づけば、爆発の恐れがあるため、それ以上水を給水する事は出来ない筈だ。 あるいは、更に給水する為には、圧力を下げる為に蒸気を逃す弁を開ける必要がある。 つまり放射性物質を環境に放出することになる。


加水を続けるという事はどういう意味合いなのだろうか。 もう何度も核分裂物質が水面から露出しているという上、いくつかの炉では今でも露出しているという。 つまり、核分裂物質は溶け出して炉の底に溜まっている可能性が高い。 こうなると、核分裂物質は制御棒のそばから離れて、予定よりもずっと高い集中度になってしまう。 こうなると核分裂反応を制御する方法が完全になくなる。

もしもこれを冷却しないと、溶け出した核分裂物質が高温になり、炉の底面の耐温度を越えてしまう。 すると高温で有毒の核分裂物質が環境に放出される。 だから何としてでも冷却する必要がある。

水は、亀裂によって圧力が下がった為か、安全の為弁を開けて放出した為に圧力が下がり、液体の状態を保つことが出来ず、常に減りつづける。 だから水を加え続けなければいけない。 水を加えるのを止めれば、核分裂物質の温度が炉の底面の限界温度を越えてしまい、突き破って出てきてしまう。


何故水素が発生するのだろうか。

原発で起こった爆発は水素爆発じゃないかという話がある。 爆発の瞬間を写したビデオを見ると最初に水蒸気の衝撃波が広がる瞬間が写っている。 水蒸気の圧力が高まっただけであそこまで激しい爆発は起こらないのではないか、という気がする。 もしも爆発が水素爆発だとすると、水が高温により酸素と水素に分離されて出た水素が爆発したという事の筈だ。 水素と酸素の結びつきというのは非常に堅固で、そう簡単には分離しない。 殊に熱で分解するのは、大変な高温が必要だ。

Thermal decomposition of water
http://en.wikipedia.org/wiki/Water_splitting#Thermal_decomposition_of_water

これによると、温度で水を水素と酸素に分解する為には、1500度~3000度の温度が必要とある。 恐らく圧力にも寄るのだろうが、要するに炉の中の温度がそれ位のレベルに来ているということだろう。( 水素は燃料棒を覆う管のジルコニウムが水と反応して水素が発生するという説もある。 この反応にどれ位の温度が必要なのかは未調査。)

ちなみに、炉の床は合金製で、1500~1600度の温度で溶け出すという。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689527841&owner_id=459989&org_id=1689550284


スリーマイル島の事故では、水の注入は出来たというが、今回は水の注入に失敗している点で、スリーマイルよりも深刻な事態だと言える。水の注入に失敗すれば、炉の底に溜まった核分裂物質の冷却にも失敗する。 つまり炉の底が破損して、メルトダウンが起こる。

制御棒を離れてしまった以上、もう核分裂を制御する方法はない筈だ。 水の注入を続けるということは、つまり水の注入を続けて核分裂物質が燃え尽きるまで待つということではないだろうか。 つまり水の注入が失敗すると高い確率で、炉の底が破損して、メルトダウンが起こる。


恐らく、いちかばちかの極めて危険な状態にいる筈だ。



(終わり)


注意:まったく下調べせずに、超大至急で、うろ覚えを思い出しながら書いただけなので、恐らくたくさん間違っていると思います。ここに書いてあることをまるごと信じずに、慎重に自分自身の手で検証して下さい。



以下、最近書いた文。

一億玉砕
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689756438&owner_id=459989

アキラ降臨1
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689702525&owner_id=459989&org_id=1689756438

アキラ降臨2
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689833956&owner_id=459989&org_id=1689756438


何故か中国にいる話。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1688129396&owner_id=459989&org_id=1685622467



P.S.
これから汽車で上海に向かうので、12時間くらい連絡取れないと思います。 非常に心配なので、出来る限り場所を探してネットをチェックします。



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参照記事:

被曝の恐怖、余震…真っ暗な建屋で決死の作業
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1536373&media_id=20

(読売新聞 - 03月15日 20:01)

読売新聞

 高濃度の放射性物質の放出が続く福島第一原発。

 放射能汚染の恐怖と闘いながら、決死の作業が続く。15日朝に大きな爆発が起きた2号機。東電や協力企業の作業員ら800人が水の注入作業を行っていたが、爆発に伴い、「必要最小限」という50人を残し、750人が一時、現場から離れた。被曝(ひばく)を避けるため、放射線量が高くなると作業を中断しなければならない。15日午前、隣接する3号機付近で観測された400ミリ・シーベルトの環境下で作業できる時間は15分が限度。津波による被害で、停電も続く。照明がつかないため真っ暗な建屋内で、作業効率はあがらない。余震が続く中、津波警報で作業の中断を余儀なくされることもある。400ミリ・シーベルトを記録したのは、作業員が携帯する放射線監視装置だった。

 12日午後、高圧になった1号機の格納容器内の蒸気を逃がすための弁が開放された。格納容器に亀裂が入る最悪の事態はまぬがれた。その弁を開ける作業にあたった男性は、100ミリ・シーベルト以上の放射線を浴び、吐き気やだるさを訴えて病院へ搬送された。

 もともと、この作業では、大量の放射線を浴びる危険があった。このため、1号機の構造に詳しいベテラン社員である当直長が作業を担当。「タイベック」と呼ばれる特殊な全身つなぎ服とマスクを身につけ、手早く弁を開けたが、10分超で一般人が1年に浴びてもいい放射線量の100倍にあたる放射線を浴びた。

 経済産業省原子力安全・保安院によると、同原発で注水作業に当たる東電職員らは約70人。緊急時対策室でポンプなどを制御しつつ交代しながら格納容器付近の現場で活動している。

 中央制御室で監視できる計器も、被災後、故障し計測不能なものがある。遠隔制御も不能で、原子炉冷却のために弁を開く作業も手作業するしかない。福島第一原発は1971年に1号機が稼働した古い原発で、通路などが狭く作業しにくいことも足を引っ張る。

 注水が進めば原子炉内の圧力が上昇し、炉の崩壊の危険性が高まるため、弁を開いてガスを外部に放出しながら進めなければならない。ガスは放射性物質を含むため、放出自体は最小限に抑えなければならない。東電の担当者は「バランスをみながらぎりぎりの選択の連続だ」とため息をつく。

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出展 2011年03月15日22:58 『福島第一原子力発電所で何が起きているのか、推測』