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2009年4月6日月曜日

今日の出来事 バンコク文化編 (mixi05-u459989-200904060658)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
今日の出来事 バンコク文化編
2009年04月06日06:58
今日も昨日とほとんど変わらない一日をすごせた。 この「毎日同じ」というのが大切。 毎日同じことをすることによって作業がはかどるようになる。 決まった時間になると何かをしたくなる。 決まった時間になると考え事をしたくなったり、決まった時間になると文章を書きたくなったりする。

最近久しぶりにジャズの睡眠学習を再開した。 僕は睡眠学習が好きで良くやっていた。 特に語学やジャズは睡眠学習の効果があがりやすいと思う。ジャズにせよ語学にせよ、 とにかく耳に入ってくる情報の量を増やすことが大切で、寝ている間8時間とか同じ音楽なり映画なりをずーーっとかけっぱなしにして寝る。 朝起きると若干頭が痛かったりすることもあるけど、効果は高いと感じる。

また、面白いもので、おきてからその睡眠学習に使った音楽を聴くと、その音楽が掛かっていた時間に見ていた夢を思い出すことがある。 頭を使った作業をするために、いろいろな効果があらわれると思う。

で、今日も音楽をかけっぱなしにしてねた。 最近はウェスモンゴメリー(こればっかり)で、ウェスのあまり聴いていなかった晩年のアルバムをかけっぱなしにしている。 ウェスモンゴメリーは晩年ゴリゴリのジャズから離れてイージーリスニング的な音楽をたくさん作っていたのだけど、ジャズ批評家からはあまり評価が高くない。

当時、ウェスは10人ぐらい子供が居たのだそうでお金に困っていたらしい。 昼は工場で働いて夜はバーで演奏して、ということをしていたのだそうだ。 で、60年代~70年代はビートルズが大流行してポップスが盛んな時代だった訳だけど、ウェスも、ビートルズのザサージェントペパーロンリーハートクラブバンドの影響が感じられるようなオーケストラ物とかを録音している。

誰かがウェスをきちんとパッケージ化して仕事にしてあげていた訳だ。 これは、僕はいいことだと思う。 こうやって誰かが才能のある人をきちんとビジネスに結び付けてあげる、ということは僕はいいことだと思うからだ。

ま、でも、僕はあまり、このころの演奏を聞いてこなかった。 僕自身かなりゴリゴリなジャズが好きなので、正直聴いていると飽きてしまうからだ。 だから、あまり聴いたことがなかった。 でもこうやって改めて聴いてみると、イージーリスニングでも非常に緻密かつウェスらしいインパクトが出ていて面白いと思う。 最近、ジャズを聴く人は少ないので、なんのこっちゃわからないかもしれないけど。

話がそれた。 で、今日は音を大きくしすぎたので、起きたら頭が痛かった。 もう一眠りしようかと思ったけど、何か眠れなくなってしまったので、そのまま出かけた。

そしてオボンパンに行き書き物をした。

ヤマハに行ってギターアンプを試奏させてもらったりしてブラブラもした。 その後プロンポン駅のエンポリアムに行った。 実はここの楽器屋さんを見に行った。 この楽器屋さんはすごく小規模だった。 そして、スクムヴィットのソイ24のスターバックスに行った。 (ソイというのは大通りから分岐する小路のこと。 通常番号で呼ぶ。)

ソイ24のスターバックスは大通りからかなり離れている。 お客さんはタイ人の大金持ちのような人が多いようだ。 ここでしばらく書き物をした。



このスタバでタイ人を見ていていろいろ考えてしまった。 しかしみんな最新のデジタルグッズが大好きで、タッチ式の高級携帯電話とか持ち歩いている。 そういうものをスタバとかに持ってきて使っている。 使っているのだけど、良く見ると、それでサメガメ(古典パソコンゲーム)とかやっている。 僕は正直、お前ら、アホか、と思う。 タイ人の上流階級ってホントこういう格好だけ上流の人が多いと感じる。

日本人はこの点非常にマニアックで、「携帯で○○ビジネスマネージメント術」とか「××でマネージメントに克つ!」とかそういう感じで活用しようとする。 だけど、タイ人って持っているということ自体にステータスを感じていて、あまりきちんと活用しない。

で、前も話したように、ある程度知的なレベルが高いタイ人はあまり人前でタイ語を話したがらない。 タイ人は英語や日本語で僕と話したがる。 僕がタイ語を話すとムッとしたり嫌な顔をしたり怒ったり逃げたりする。 こっちゃ外人だが、何なんだ、と思う。 外人らしくしてろ、というのだろうか。

でも、僕は思うのだけど、これこそがバンコク人独特な微妙な心理なんだと思う。 これを説明する前に、バンコク人と非常に対照的なイサーン人の特徴を説明することで、バンコク人の特徴を浮き彫りにしたいと思う。

タイの超田舎人である東北人(イサーン人)は、タイでクソミソにバカにされている。 特にバンコク人はイサーン人を極端に馬鹿にする。 バンコクで東北弁を話すと爆笑されたりする。 見下されること甚だしい。 これほど激しく見下されているのだけど、イサーン人自身はあまり自分を見下していない。 イサーン人は確固とした強いアイデンティティーを持っているからだ。 イサーン人は今でも古くからの精神文化を受け継いでおり、今だに伝統音楽が一般的な娯楽として息づいていたりする。 伝統文化が博物館にしか残ってない日本とは大違いだ。 イサーン人は古い生活様式を今でも受け継いでいる。 こうしてイサーン人はバカだカッペだといわれつつも、マイペースでやっており、それを変えなければいけないとは実はあまり思ってない。 それが文化だからだ。 長い時間をかけてこの方向性で高度に発達してきている。 イサーン人は自虐的なことを良く言うけど、これはあくまで吉幾三的ギャグの一環であって、決して本心で自分を見下している訳じゃない。

ところがバンコク人はそうじゃない。 バンコク人はかなり強い劣等感を持っている。 バンコク人は一応現代的であることを目指している。 目指しているのに、どうもうまく行ってない。 近代化が進んでいる外国に強い憧れを持っている。 またタイにやってくる外国人に対して引け目に近い反感を持っている。 しかし、外国人とまともに競争すると負けてしまう。

彼らは知的快楽をたしなむ習慣があまりない。 タイには、日本によくいるような、語学マニアとか、数学マニアとか、ラジオマニアとか、電気回路マニアとか、学問的なものを道楽で続けるような人たちがいない。 本当はそういう高度な能力は、才能でも生まれつきのものでもなんでもなくて、そういう徹底した遊びの追求から自然に身につくものだ。 だけど、それを才能だ、生まれつきだと信じているので、いつまでたっても身に付かない。

なのに、そういう知的なものに憧れを持っていて、一応、携帯電話とか、本とか、ノートパソコンとかをえらそうに持ち歩く。 持ち歩くのに、実にかっこつてるだけで、それを使いこなせない。 で、それをバンコク人自身、よいとは思ってない。 だけど、それを直視も出来ない。 直視できないから解決も出来ない。 バンコク人は、こういうような自信のぐらつきを持ちながら生きているような気がする。

バンコク人の中でも上流に居る人たちは、周りから足を引っ張られながら、その劣等感を振り切るように外国語を勉強しているんじゃないか、と思う。 そうやって足手まといの多いタイから離れて外国人になりきろうとしているんじゃないだろうか。 だからタイ語で話しかけられるのが嫌なのだ。

このバンコク人らしい微妙な心理を、きちんと理解して配慮しなければいけないんだと思う。




このスタバにいたら、往年のピンクレディー並みにドハデに太ももをあらわにしたアメリカ人の女の子が入ってきた。 で友達といろいろ話を始めた。 タイって意外とアメリカ人がいないような気がしてて、久しぶりにアメリカ英語を耳にした、と感じた。 この音を聴くと急激に頭のなかが英語に切り替わっていくのを感じる。 昔取った杵柄というか、そういう感じで感覚がよみがえって来る。 だけど、悲しいかな僕は立ったの数ヶ月しかアメリカに居たことがないので、ほとんど聞き取れないのだった。

でも、何というか、僕は音にすごく興味を持っていて、こうやって何を言っているのか判らないものに耳を澄まして聴こうと努力するのが面白いと感じる。 またいつかアメリカに行きたいなあ、と思う。

(だけど、僕が目標にしていたサンマイクロシステムズという会社が、最近IBMと合併してしまうという話が出ているらしい。 どんどんと存在が消えていく僕の目標。 そういえば、僕は80年代小さかったころ映画トロンを見ていつかアメリカのアーケードゲームセンターに行ってみたいと思ってた。 96年にようやくアメリカに行った。 しかし、時すでに遅し、ゲームセンターなどどこにもなかった。 ゲームセンターが絶滅したことを知って非常にがっかりしたのだった。)

このとき、僕はイサーン語で電話をしようとしていた。 イサーン語で電話をしようとしているのに、そばで英語を話されると、頭が勝手に英語に切り替わってしまっう。 すごく混乱した。


ところで、この子がすごくタイ語が上手だった。 上手なんだけど、何かうそ臭いというか、変な感じがする。 ちゃんと文化の違いを飲み込んで区別している感じがしないんだよなぁ...。 そのうそ臭さって、まるで英語を話すタイ人みたいだった。 (こちらも負けじとうそ臭い。) 僕はちょっとうるさすぎるのかもしれないけど、本当はこの境目をきちんと消化しないといけないと感じるんだよなぁ...。 (でも、考えてみれば、この境目を消化している人=僕が「この人はすごい!」って思っている人の全員がハーフなんだよな。)


そんなこんなで、スタバを出た。 スタバを出てからは、また定例のアソークのマックで書き物をした。



今日も昨日と同じアラビアのレストランでシーシャ(水タバコ)を吸った。 今日思ったのだけど、シーシャってたくさん吸うと普通にタバコを吸ったときと同じような感じになってくる。 かなりクセになる。

AM3時ぐらいをまわったのでアラビアレストランを出た。 出て回りをブラブラした。 そうしたら、周りにエジプト料理屋さんがあることを知った。 ここでもシーシャを出していた。 他にもかなり濃いぃ感じのインド料理屋があったりして、楽しそうだ。 僕はこれまで中東に興味を持ったことは一度も無かった。 だから何も知らない。 でも、中東というのは、面白い。

でも、ここはインドとアラビアとイスラムとヒンズーがゴチャマゼになっていて、僕にはよく区別が付かない。 実際人もハーフの人が多いような気がする。 僕にとってはとても刺激があって面白い。


コメント一覧
ひらりん   2009年04月08日 10:30
タイについてとても深く分析なされていて、
大変勉強になりました^^
おかあつ   2009年04月08日 10:34
ありがとうございます(^-^) 今読むと、ちょっとバンコクでイライラすることが多かった時に書いたので、かなり悪いところばかり重点的に書いてしまった感はあるのですが...
 
出展 2009年04月06日06:58 『今日の出来事 バンコク文化編』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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