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2008年5月12日月曜日

JASRAC独占、なぜ崩れないのか (mixi05-u459989-200805122155)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
JASRAC独占、なぜ崩れないのか
2008年05月12日21:55
JASRAC独占、なぜ崩れないのか――JRCの荒川社長に聞く
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/12/news030.html

この記事、すごく面白かった。

JASRACは正直好きになれなかったのだけど、ここでは、音楽をビジネスにするということは、どういうことなのかを、凄く具体的に説明したうえで、そういう意味ではJASRACは悪者ではないんだという話に結びつき、すごく具体的で納得が出来る展開になってる。 面白い。

JASRAC以外の事業者が参入したらどうなるのか... という事が具体的になってきているのだと思う。 そこにムリがあるのかもしれないと思った。

インターネットが一般的になって、JASRACの独占が崩れて、もっと音楽が自由に流通するようになるだろう... と思っていた。 しかし、現実には逆にアーティストという職業が崩壊の危機に迫られてしまった。 それが、今だ。 ミュージシャンはそうでなくても食えなかった。 JASRACが元気だった頃だって、食えてなかったのだ。 そこに追い討ちをかけるようにレコード業界がダウンロードによってダメージを受けた。 その結果、ミュージシャンは、ひたすらただ働きをさせられ、ミュージシャンという職業自体が成立しなくなってきている。

じゃぁどういうシステムが必要なのかを、良く考えなければいけないと思う。

ダウンロードでもない、JASRACでもない、第三の道がどこかにあるのだと思う。
コメント一覧
bobcat   2008年05月13日 00:47
カラオケスナックに対して調停申し立てまくってるカスラックは…仕事増やしてくれるからキライですw
カスラックの登記簿みたことありますが、理事には「昔の」えらい作曲家さんの名前がならんでます。

CDが売れなくなったのは、ネット上の違法ダウンロード(nyとか、違法着うたとか)のせいだけかにゃあ?
いろんな音楽が、ある意味 出尽くして(どっかで聴いたような曲ばっか)
CD買おうとまで思わないのも原因かもしれませんよ。
昔はCDは高かったけど(レコードは別ね、すり減るから)買う気がおきましたが
今はアニメのサントラくらいしか買う気がおきません←私だけ?

現在の著作権法をUpdate(あえて改正とは言わない)せんことにゃ
…パロディも替え歌もゆるされへん状況は(?_?)なのですよ。
法律作ってるお役所にUpdateする能力があるかどうか疑問ですが ね。
おかあつ   2008年05月13日 01:30
・いい音楽を作るにはムチャムチャお金がかかります。

・だから、作った音楽は間違いなく、そのかかったお金がペイできるぐらい売れないと困るわけです。

・お金を払っているのは、ミュージシャンじゃなくて、レコード会社なので、会社は何とかして売ろうとします。

・いい音楽って、往々にして、特化してます。 ミュージシャンが思うような面白い音楽っていうのは、ひょっとしたら大勢の人は面白いと思わず、ある特定の人が熱狂的に支持するようなものかもしれないのです。

・面白い音楽は、会社としてはリスクが高いので出来るだけ避けようとします。

・会社は、ミュージシャンに圧力をかけ、できるだけ売れるような音楽を作らせようとします。

・すると、世の中に面白い音楽は少なくなっていきます。

・聴く人はがっかりします。

・やがて、がっかりする事にもなれて、面白い音楽を期待しなくなります。

・そういう面白くない音楽は、出来ればお金を払わずに聴いてしまいたいと思うのが人の情です。

・時代はインターネット。 流行の音楽はダウンロードで聴いてしまえばいいのです。

・レコード会社の売り上げは、更に悪くなります。

・レコード会社は最後の頼み綱である流行音楽が盗み聞きされているインターネットを快く思いません。 だから、何とかしてそれを食い止めようとします。

・音楽がお金のかかる物とは夢にも思っていないインターネットユーザーは、それに反発します。

・実は、一番貧乏くじを引いているのは、ミュージシャンです。 よい音楽を維持するのに大変なお金がかかっているのですが、それを維持するのに充分な収入は得られず、生活は苦しくなる一方です。

・その窮状を訴えたいところですが、それは時流からリスナの反発を招くので、得策ではありません。

・多くの面白いミュージシャンは、ミュージシャンを廃業して、サラリーマンに転業します。

・こうして、更に音楽は面白くなくなっていきます。

・繰り返し...



今の音楽が面白くない理由は、構造問題です。
JASRACだけの問題ではないです。

bobcat   2008年05月13日 22:35
> ・いい音楽って、往々にして、特化してます。 ミュージシャンが思うような面白い音楽っていうのは、ひょっとしたら大勢の人は面白いと思わず、ある特定の人が熱狂的に支持するようなものかもしれないのです。

これには思いっきり同意です。
ただ カスラックの理事には「昔の」「もう終わってる?」作曲家さんの名前がならんでる…これが問題だと思うのですよ。
私のまわりでも既得権をふりかざした「老害」は 深刻です。
カスラックの理事たちはそうではないと思いたいのですが…

ネット上で盛り上がっていても
…エイベックソが「ノマネコ」問題を起こしてでFlashがつぶされたように
旧来のMediaがとりあげるとぐちゃぐちゃになります。
「みっくみく」のカスラック信託問題ははクリプトンさんががんばってくれたおかげでなんとかなりましたが。
ニコ動のVocaloid作品には、お金出してでも買いたい作品はけっこうあります。
同人レベルですが(それじゃ作者は食っていけんけど)、売ってる作品もあります。

> 今の音楽が面白くない理由は、構造問題です。

そうとばかりも言えませんよ .
先日 ドイツのHeavy metalバンド AXXISの最新アルバム(輸入盤)をHeavy metalのレコードの専門店で買いましたが
正直ゆーと昔の作品の方がよかったです、アーティストが年を取って
なのに、若いアーティストが育ってないのが原因かも?
育たない理由は構造問題かも知れませんが。
おかあつ   2008年05月13日 23:44
>正直ゆーと昔の作品の方がよかったです
>アーティストが年を取って、なのに若いアーティストが育ってないのが原因かも?

これは、間違いなくそうです。 誰がどう考えても、マービンゲイ・マイルス・スティービーワンダー・デスモンド ... という70年代の面々を超えるミュージシャンが、今居るかっていえば、絶対居ないです。(僕が聞くのはジャズ・ソウルばかりですが...) それにスティービーワンダーも絶対古いアルバムの方が面白いと感じます。

はっきりとしたことはわからないのですが、僕の意見では、少子化や多様化が関連しているんじゃないかって思います。 21世紀の今は、70年代と比べて、明らかに若い子が少ないので、もとより音楽を聴く人口が減っているわけです。 それに加えて、多様化で、音楽以外の娯楽がたくさん出てきています。 昔みたいに、大ヒットで億万長者って言うのは絶対に成り立たないわけです。

そういう中では、ミュージシャンの生活は厳しいです。 大きな経済的制約を背負って活動しており、ある一定以上のクオリティーを保つには、赤字覚悟でやる必要があるのだと思います。 要するに「金持ちの道楽」化しているわけです。 面白い発想で音楽をやる人が常にお金持ちとは限らず、確率的に面白いミュージシャンが育つチャンスが減っているのだと思います。


視点を変えると、多くのミュージシャンは、70年代の成功体験を未だに引きずって生きています。 もう昔みたいな華やかな時代は絶対に来ないのに、街中で歌って「花岡太郎! 5月17日 xxxレーベルよりデビュー決定!」って チラシを配っているわけです。 (デビューしたあとが大変なのに...)

この成功体験の呪縛は、多分、レコード業界や著作権業界の人が一番強く持っているんだと思います。 もうそんな華やかな時代は、「うたかたの夢」なわけです。

超・僕個人的な意見ですが、今の音楽業界に必要なのは、近代化だと思います。 インターネットを使って、徹底的に少コスト化を計ります。つまり、今までかけていた莫大な広告費や配信費用の節約です。

それと同時に、今まではレーベルが担当していた「クオリティーに対する担保」をまかなう、別な機構を用意する事が必要なんだと思います。 今は低コストで誰でも配信できてしまうので、これがないとインターネット中に質の低い駄作があぶれかえって、少ない良作が埋もれてしまうからです。

そして、超低コストで運用できる課金システムです。 しかも、これは社会インフラとして使えるほど、安定していて、開かれたシステムである必要があります。 (つまりXX銀行のインターネットキャッシュ、とかそういう閉じられたシステムでは足りないのです。)

この3つが出来れば、多分、うまく行くと思います。


あと、ひとつだけ僕の立場が違うのがここです。

>ニコ動のVocaloid作品には、お金出してでも買いたい作品はけっこうあります。
>同人レベルですが(それじゃ作者は食っていけんけど)、売ってる作品もあります。

僕はジャズが好きなのですが、ジャズっていうのは、ロックと違って、ものすごくお金がかかるものなのです。 長い時間集中した訓練が必要で費用もかかります。 ここがロックとちょっと違うのです。 つまり、タダで配る事ができる程度のジャズって凄くつまらないのです...。 ジャズは、ここで職業性と強く結びついていて、ニコ動で配られるシロウトのジャズだと、悲しいのですがどうしても期待は出来ないんですよね...。 (ロックと違って、才能だけでなく、長い経験が重要な大人の音楽で、パッと出て「若干18歳!天才!」って言うのがあまり魅力に結びつかないということもあります。)

でも、もっとも、ロックは、ジャズより人件費・機材費や維持費がかかるので、そういう意味ではロックも同じですが...。

つまり、課金制度がとても重要なのです。

僕もお金払いたいです。 みんながお金を払わないのは、お金がもったいないからじゃなくて、危ないし面倒だからです。 ワンクリックで 安全にポイって1000円ぐらい送れるなら、僕も送って買いたいですよね。

bobcat   2008年05月14日 00:49
同人レベルってのは内容やのうて売り方ですよ。
プロが時間と予算に追いかけ回されてつくったのよりよっぽどすごいのではないかと…
Youtubeに転載されたものですが(ussy氏作品、モデルはキオ氏)
http://www.youtube.com/watch?v=_qeS50gEwBg
http://www.youtube.com/watch?v=A05s8mPVrFI
(これらの作品はCDにして売ったそうです)
これらの作品を別の人がリミックス
http://www.youtube.com/watch?v=DMoBmntEwXc

んでこの作品を
http://www.youtube.com/watch?v=GfHVf4P9N7I
ussy氏が演出
http://www.youtube.com/watch?v=i-KCYy3ssvE

ussy氏もキオ氏もプロじゃないはず…
初音ミクの歌ってる曲も、また別の人のオリジナル曲です。
こーゆー世界をつぶしたくないです( ・ω・)
おかあつ   2008年05月14日 01:21
うーん... もちろんそれはそうです。

でも、僕が話しているのは、もうちょっと違う次元の話なんですよ。
bobcat   2008年05月14日 01:54
シロートの作品ばっかりになったら…やっぱレベル下がりそうですにゃ。
音楽で食っていけなきゃ、サラリーマンやりながらシュミでやるしかなくなりますよね
(最近じゃ、シュミに時間をかけられるサラリーマンって激減してるけど)。

この問題については川内博史先生が昔から走り回ってくれてますよ。
http://blog.goo.ne.jp/kawauchi-sori/





 
出展 2008年05月12日21:55 『JASRAC独占、なぜ崩れないのか』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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