古くなった楽器
2008年01月16日20:29
今日、久しぶりに倉庫に行ってしまってあったES-175というギターを出した。 このギターは音が硬くてずっと好きになれなかったのだけど、気に入らないからと言ってホイホイと買い換えるわけにもいかず、ずっと腐れ縁の様に弾いていたギターだ。 そのギターを出して一つ気がついたことがあった。 ギターが古くなっていた。 フレットの色が黄色くなって古いギターらしく変質していた。音色も若干かわった様な気がした。 枯れた音になった様な気がした。
でも、この間楽器屋さんで試奏したES-175がとてもいい音で、その味が忘れられなかった。 でもギターの音というのはとても変化し易いもので、下手をすると天気が変わっただけでもガラリと音色が変わってしまう。 そこで「いいおとだなぁ」と感じても、その場所との相性で、家に持って帰ったらいい音がしなかったりということがよくあるので、なんともいえないことが多い。
この間ふと、じゃぁ楽器屋に自分の楽器を持っていって同じ条件で引き比べてみればいいんじゃないか、と思いついた。 それでこのギターを持って島村楽器に行った。 結果...。
全然別物だった。 その店においてあるES-175の方が圧倒的に音質が良かった。 同じES-175とは思えない。 大体重さからして随分違った。 今僕が欲しいと思っているそのES-175は リイシューモデルといって、昔のES-175と同じつくりになっているそうだ。 実際、僕の師匠が持っている古いES-175とほとんど同じ音がした。 方や僕のES-175は似ても似つかないヘンな音だった。
楽器は高い。 僕は20年前にギターを弾き始めてから、どうも楽器運が悪く、一念発起して買ってもいつも悪い楽器ばかり引いてしまう。 今なら大分目利きがあるので、そういうことも無いと思うのだけど...。 悪い楽器を引いてしまったからといってホイホイ買い換えるわけにもいかず、いつも悩まされていた。
また楽器弾きというのは偏屈な人間が多くて、楽器の音色の事を相談したりすると「そりゃおめー普段の弾き方が音に出るんだよ」とか意地の悪いことを言われたりして、余計悩んだりして。
しかし、楽器のパワーっていうのは、スゴい。 何をやっても音楽的に響く。 逆に変な楽器を使っているとどんなに工夫をこらしてもダサく聞こえる。 弘法筆を選ばずというけど、それはウソだと僕は思う。 いい楽器は、高級ブランドの衣装と同じようにそれを身にまとう人が何をやっても絵になるといった、強いパワーを持っている。 一音出すだけで、場の雰囲気が変わる。
楽器に贅沢ばかり言うのは確かによくないけど... 悪い楽器に振り回されてばかりいるのも考え物だと思う。 高いけども、頑張って買うだけの価値がある。 いい楽器は人生をいい方向に変化させる力を持っている。 買っちゃおうかなぁ...。
◇
僕はかつて悪い楽器だった。 必死にいい楽器になろうと努力してもまったく報われない、負け犬だった。 人生には絶対にどうにもなら無いことがある。 複雑で困難な状況が、僕にその冷酷な事実を嫌というほど思い知らせた。 悪い楽器になりたくてなるやつはいない。 だから、悪い楽器の気持ちがわかる。
しかし、僕は、今、努力が実りつつある時期で、徐々に悪い楽器ではなくなりつつある。 まだまだ悪い楽器のままだけど、あともう少しでいい楽器になれそうだ。 だから、悪い楽器にいい楽器になる方法を教えたい。 一緒にいい楽器になりたいのだ。 だけど、悪い楽器は、いい楽器になる方法を実践しない。 しかし悪い楽器には悪い楽器なりに言い分が色々とある。 「いい年こいてそんなこと出来ない」とか「頑張ってるけど無理だ」とか「才能が無い」とか「能力が足りない」とか「金が無い」とか「時間が無い」とか...いつもいいわけばかりしている。 僕は言いたい。 必要なことが出来ないなら、それに言い訳など存在しないのだ。 生きるためにやるしかないと。
こうして悪い楽器は悪い楽器でありつづける。 悪い楽器にいい楽器になる方法を教えて、実践した悪い楽器に出会ったためしがない。
僕は中卒だ。 だけど、僕はいつも先達に教えを請うてそれを実践してきた。 大学に入れなかったが、大学にもぐりこんで知識を盗んできた。 耳が痛いアドバイスでも、積極的に取り込んで実践してきた。 苦言を喜んで受けてきた。
それはつらいことだろうか。 いや。 つらくは無い。 実践すればみるみるうちに人生が好転していくからだ。 楽しくすらある。 でもみな、やらない。
別に悪い楽器にこだわって振り回され続けることは、もうないんだよな...。 ホントは...。
でも、この間楽器屋さんで試奏したES-175がとてもいい音で、その味が忘れられなかった。 でもギターの音というのはとても変化し易いもので、下手をすると天気が変わっただけでもガラリと音色が変わってしまう。 そこで「いいおとだなぁ」と感じても、その場所との相性で、家に持って帰ったらいい音がしなかったりということがよくあるので、なんともいえないことが多い。
この間ふと、じゃぁ楽器屋に自分の楽器を持っていって同じ条件で引き比べてみればいいんじゃないか、と思いついた。 それでこのギターを持って島村楽器に行った。 結果...。
全然別物だった。 その店においてあるES-175の方が圧倒的に音質が良かった。 同じES-175とは思えない。 大体重さからして随分違った。 今僕が欲しいと思っているそのES-175は リイシューモデルといって、昔のES-175と同じつくりになっているそうだ。 実際、僕の師匠が持っている古いES-175とほとんど同じ音がした。 方や僕のES-175は似ても似つかないヘンな音だった。
楽器は高い。 僕は20年前にギターを弾き始めてから、どうも楽器運が悪く、一念発起して買ってもいつも悪い楽器ばかり引いてしまう。 今なら大分目利きがあるので、そういうことも無いと思うのだけど...。 悪い楽器を引いてしまったからといってホイホイ買い換えるわけにもいかず、いつも悩まされていた。
また楽器弾きというのは偏屈な人間が多くて、楽器の音色の事を相談したりすると「そりゃおめー普段の弾き方が音に出るんだよ」とか意地の悪いことを言われたりして、余計悩んだりして。
しかし、楽器のパワーっていうのは、スゴい。 何をやっても音楽的に響く。 逆に変な楽器を使っているとどんなに工夫をこらしてもダサく聞こえる。 弘法筆を選ばずというけど、それはウソだと僕は思う。 いい楽器は、高級ブランドの衣装と同じようにそれを身にまとう人が何をやっても絵になるといった、強いパワーを持っている。 一音出すだけで、場の雰囲気が変わる。
楽器に贅沢ばかり言うのは確かによくないけど... 悪い楽器に振り回されてばかりいるのも考え物だと思う。 高いけども、頑張って買うだけの価値がある。 いい楽器は人生をいい方向に変化させる力を持っている。 買っちゃおうかなぁ...。
◇
僕はかつて悪い楽器だった。 必死にいい楽器になろうと努力してもまったく報われない、負け犬だった。 人生には絶対にどうにもなら無いことがある。 複雑で困難な状況が、僕にその冷酷な事実を嫌というほど思い知らせた。 悪い楽器になりたくてなるやつはいない。 だから、悪い楽器の気持ちがわかる。
しかし、僕は、今、努力が実りつつある時期で、徐々に悪い楽器ではなくなりつつある。 まだまだ悪い楽器のままだけど、あともう少しでいい楽器になれそうだ。 だから、悪い楽器にいい楽器になる方法を教えたい。 一緒にいい楽器になりたいのだ。 だけど、悪い楽器は、いい楽器になる方法を実践しない。 しかし悪い楽器には悪い楽器なりに言い分が色々とある。 「いい年こいてそんなこと出来ない」とか「頑張ってるけど無理だ」とか「才能が無い」とか「能力が足りない」とか「金が無い」とか「時間が無い」とか...いつもいいわけばかりしている。 僕は言いたい。 必要なことが出来ないなら、それに言い訳など存在しないのだ。 生きるためにやるしかないと。
こうして悪い楽器は悪い楽器でありつづける。 悪い楽器にいい楽器になる方法を教えて、実践した悪い楽器に出会ったためしがない。
僕は中卒だ。 だけど、僕はいつも先達に教えを請うてそれを実践してきた。 大学に入れなかったが、大学にもぐりこんで知識を盗んできた。 耳が痛いアドバイスでも、積極的に取り込んで実践してきた。 苦言を喜んで受けてきた。
それはつらいことだろうか。 いや。 つらくは無い。 実践すればみるみるうちに人生が好転していくからだ。 楽しくすらある。 でもみな、やらない。
別に悪い楽器にこだわって振り回され続けることは、もうないんだよな...。 ホントは...。
コメント一覧
zannin 2008年01月17日 13:44
真空管に繋ぐといい音が鳴るギターと
トランジスタに繋ぐといい音が鳴るギター。
どっちも素敵だと思います。
相性悪い組み合わせもオツだとは思いますが、
純粋に良い音にはならないですもんね。
私の愛用ギターはマーシャル向きのはずなんですが
VOXでのほうが不思議と味を出してくれます(笑)
まぁ、出来の悪い子のほうに音が揃ってしまうのは
いたしかたないのかな、と思う次第です。
トランジスタに繋ぐといい音が鳴るギター。
どっちも素敵だと思います。
相性悪い組み合わせもオツだとは思いますが、
純粋に良い音にはならないですもんね。
私の愛用ギターはマーシャル向きのはずなんですが
VOXでのほうが不思議と味を出してくれます(笑)
まぁ、出来の悪い子のほうに音が揃ってしまうのは
いたしかたないのかな、と思う次第です。