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2006年9月22日金曜日

発展途上国という偏見 (mixi05-u459989-200609220157)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
発展途上国という偏見
2006年09月22日01:57
「発展途上国」という言葉が成立するためには「すべての国はすべからく発展すべきである」という極めて『モダン』な暗黙の前提がなければならない。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4768434290/
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN4-7684-3429-0.htm


しばしば、タイやラオスは、西洋から西洋の価値基準でのみ判断されて貧しいと誤解されていると思う。加えて問題意識のずれた寛大な「援助」が送られる。 結果的に、援助という名目でものすごい破壊が行われているように僕も思う。援助されている人たちが、どれくらい援助をほしがっているのか 僕は知らない。

タイもラオスも非常に経済的には小規模で金銭的には貧しいが、基本的に自給自足の生活なので生活には困ってない。また文化的にいわゆる「きちんとした身なり」を好んでいない。

穴の開いた靴下で歩いているのを見て、憐憫の念を抱いてはいけない。 猛暑の中にある彼らは基本的にははだしで歩くのを好む。正式な新しい靴下を買うのが面倒なだけなのだ。 熱帯の国というのは高緯度の寒い国と感覚が全く異なる。たとえるならば国全体がハワイアンビーチのようなものなのだ。 靴なんか履いていられない。

あばら屋に住んでいる。「きれいな家」に住みたいとは思っているが、気候が温暖なので、高緯度に住む西洋人が思うほどの必要性は感じていない。あばら屋でも十分事足りている。

以前こういうことがあった。 あるイサーン人とある西洋人がいて友達同士だった。 西洋人が、その友達のイサーン式の家を初めて見た時に、その家のあまりの粗末さに深い同情の念を浮かべながらその友達の肩を叩いて慰めた... という話があった。 ところがイサーン人にしてみれば「別に普通なんだけどね」ということなのだ。

貧困に慣れているのとも少し違う。 むしろ、そういう家に住むのが文化なのだ。 そういう家に住むのがその地方の蒸し暑い気候にあっている。 ところが、それを西洋人が見ると、西洋的な価値観で判断してしまうので、かわいそうに感じてしまう。 これが典型的な西洋人の勘違いなんではないかと思う。

彼らはそれ以上を望んでいない。 工業化も望んでいない。 莫大な資産も望んでいない。 ささやかに農業を営みながら静かに暮らしたいだけなのだ。


http://www.earthactionnetwork.org/letters/2005/4/letter2.php

Letters

John W. Snow
Secretary of the Treasury
U.S. Department of the Treasury
1500 Pennsylvania Avenue, NW
Washington, D.C. 20220
RE: Stop World Bank financing of destructive dam in Laos

Dear Secretary Snow,

As a concerned U.S. citizen and taxpayer, I am strongly opposed to World Bank financing for the billion-dollar Nam Theun 2 hydropower project in Laos. I urge the US government to vote NO on Nam Theun 2 at the World Bank Board of Directors.

Profits would flow to French and Thai shareholders while six thousand indigenous people will be forced to move onto land that is infertile and unfit for farming. Fisheries in two rivers would be disrupted by the dam's operations, destroying the livelihoods of another 60,000 to 100,000 people. And dozens of endangered species, including one of the last wild herds of Asian elephants, would be pushed closer to the brink of extinction.

The Lao government has not proven it is able to handle the risks of the project, and the World Bank has published only vague details for how the revenues from the project would be managed to alleviate poverty in Laos.

The Bank claims that the dam is necessary for reducing poverty and saving wildlife. But ending poverty does not begin by destroying people's land and livelihoods.

Now is the time to stop the World Bank from promoting such destructive projects!

Most Sincerely,
コメント一覧
ガクムラ   2006年09月22日 23:45
あのシリアの話なんだけど、シリアの家は基本的に内装も外装も大理石をやたら使うんだ。
日本人の僕からすると驚いたんだけど、それは大理石がごろごろ取れるからなんだ(資材として安いから)。
そして、気候風土からして、大理石だと夏が涼しい。
部屋に砂塵が積もると、カーペットをずらして、室内にホースで水をまいて、モップで余分な水分を集めて、捨てて、後は自然乾燥なんだ。
最初、びっくりしたけど(マンションの3階とかでも普通でホースで水を室内にまく)それがその地では一番合理的なんだよね。
シリアで木造の家を建てたら、それこそ大金持ちの証だと思う。
木が貴重品なんだ。
だから、日本と逆なんだ。
それがおもしろいんだ。
タイも気候風土に根ざした家や格好じゃないかな?
イスラム教徒の女性の服装も、ちょっと威圧感があるように感じるけど、実は暑いから夏はあの黒い布の下はほとんどなにもつけていないそうです。
僕もそれが文化だと思います。
逆に、文化ってそれが一番大事ではないでしょうか。
違うことが。

オリーブの木ですね。

おかあつ   2006年09月23日 00:38
>だから、日本と逆なんだ。

へー! そうなんだ!

>モップで余分な水分を集めて、捨てて、後は自然乾燥なんだ。

へー! へー!

どこだったか............ どこだったかな ........ 忘れてしまったけど日本の有数の有名な石切り場のある街でも家の中に水をまいて掃除ということをしているという話を聞いたことがあるな。 安いのと同時にやはり文化なんだよね。 苔が磨きとられて光っているのがその街の家の象徴だとか....。

タイは、土壌のせいか、埃がパサパサしているんだよね。 だから、フワフワの柔らかいほうきがあって、これでなでるようにごみを集めるみたいだ。


>イスラム教徒の女性の服装も、ちょっと威圧感があるように感じるけど、実は暑いから夏はあの黒い布の下はほとんどなにもつけていないそうです。

へーへー!

タイの人もこんなに暑いのに、みんなトレーナーに長ズボン目出し帽という格好をしていることも多い。 ひどい日焼けになってしまうからなんだよね。 最初強盗かと思った...。
 
出展 2006年09月22日01:57 『発展途上国という偏見』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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