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2006年4月9日日曜日

アジアの中の不思議な国日本 (mixi05-u459989-200604092059)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
アジアの中の不思議な国日本
2006年04月09日20:59
ボクは中卒だし普通の人と全然考え方が違う。 でも渋々日本の社会に適応して生活していて、日本人の考え方が狭くてイヤだと思うことは一度や二度ではなかった。 だから、ずっと海外で住みたいと思っていた。

そう思っていたら、どういうわけか、タイに住む機会がやってきた。 そして、この一ヶ月、タイにいて、タクシン首相が、実際には規模的に少数である反タクシン派の反政府運動にあって辞任するところを見た。

タイと日本っていうのは、かなり共通点があって、持っている問題もかなり似てる。 タクシンの辞任劇を見ているうちに、人事だとは思えなくなっていた。 タクシンが辞めてからは、かなりさめた。 ここは合理的なものが好まれない地域=アジアなんだな、という思いを強くした。

でも、おととい、小沢一郎が民主党の代表になったという話を聞いたときは、強烈な印象があった。 なんというか、「あぁだから日本って他のアジアの国と違うんだな、と思った。

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日本人は非常に排他的な民族だと思う。 異質な思想を持つ人にたいしては徹底的に冷遇し虐め抜く。 だから、新しい考え方が生まれづらく、生まれてもすぐに殺されてしまう。

内省が嫌いで内向的な発想をする人も虐める。 論理的な思考や、哲学的な思考も嫌いだ。 だから、既存の考え方の中からしか行動しない。

僕の好きなジャズ。 日本のジャズは最悪である。 内省的ではなく、人の評価に基づいて創作を行うので、まったく多様性にかけており全然面白くない。 多様性のある優れたミュージシャンは日本では当たり前のように淘汰される。


でも、僕は、この考え方に盲点があるのをずっと前から感じていた。 ソニーとクルマとマンガだ。

たとえば、こんなタイの地の果てにあるような、ウドンタニーにもマンガ屋さんがある。 それもかなりの品揃えである。

この間、おもむろに北斗の拳が読みたくなった。 片言のタイ語で「ホクト」ありますか?と聞いたら、いやぁ聞いたことないと言われた。 しばらく思案して「...ヌアダオ(北の星)ありますか?」といったらパッと表情が明るくなって、「あぁヌアダオね!ありますよ!」といわれた。当たり前のように知っていた。

最新のマンガも品揃えが厚く蒼天の拳、ガッシュ、なんでもある。クラシック系も層があつい。ドクタースランプ、ふじこふじお系はほとんど、高橋留美子、僕の知らないようなマニアックな物も多い。しかも、どういうわけか、コミケで売られているような同人誌も売られているのはビビる。モロヤオイである。 男性同士が愛し合っている艶かしい絵が眩しい。

クルマはすべて日本車だ。 日本車以外を見かけることはまず無い。 ここでは何故かイスズが一番高級とされている。環境が悪いからだろうか。 悪路でもへこたれず、悪状況でもメンテナンスフリーで走り続ける。 サポート体制も良い日本車以外には考えられない、という状況だ。

ソニーもそうだと思う。 でも、今はちょっとおかしい感じがするけど。でも、ウォークマンを筆頭に新しい製品を次々に世に送り出し、かっこよいメーカーイメージを作り上げている。


討論が嫌いで、思想にふけることが嫌い、難しいことも嫌い、難しい音楽も嫌いという国でなんでこういうことが起こるのか、いつも不思議に思う。

たとえば、アメリカだと、こういうことは、すべて「良い事」とされている。 マンガとかは読まずに、ちょっと理解が困難な哲学の本とか、音楽もポップスよりは少し難しいクラシックやジャズ、ポップスであっても知的なものを求める。 討論が好きで積極的に異質なものと交わりたがる、(ちょっといいすぎなところもあるけど原則的にはそうだ)

そういう文化が無い日本で、何で、マンガとかクルマとかソニーとかが生まれるんだろう。



いろいろ理由があると思うけど、武士道があるからじゃないかな、って思うことがある。

あの『道』っていう考え方。 そういえば、昔、GPライダーの片山敬済が、「僕はバイク道、という考え方をしている」って発言していたのを思い出す。 そういう考え方をしていたからこそ、世界と互角に戦えたんじゃないか。 他にも、将棋も道という考え方があるから、あそこまで発展するんじゃないだろうか。 そういえば、マンガ道なんてマンガもあった。

少なくともこの考え方は タイには無い。


日本人は他の国の人と比べて、一方向に向き易い。っていうことを日本にいるときに散々読んだけど、どういうことなのか全然わからなかった。

たとえば、エリマキトカゲ、とか、ナタデココとか、ホリエモンとか、イナバウアーとか、何かのブームが起こると一瞬のうちに視点が一箇所に集まる国、というのは日本以外に無いと思う。 そういうことが起こったとき、そういうブームが起こっていることを知らない人がいたら、虐めても大丈夫だ。

タイとかだと、さすがにそれはない。 そういうことをいってもアホか、って感じになる。 中国もそうはならないだろう。だって、山を一つ越えれば文化が違うといわれているほど多様な国なわけで、いくらがんばって「おまwwwそんなこともしらないのwww?」とかいっても、絶対に知っている可能性のほうが低い。

だから、日本人は、一瞬のうちにものすごいパワーを発揮することがある。逆に、その方向に向かないものは抹殺される。

ところが、そういう流れに流されるのを好まない日本人もいる。そんな強烈なアクとパワーを持ち合わせた人が、日本人の猛烈な流れに逆らってがんばるから、世界に轟く様なすごい発明をしているんじゃないだろうか。 湯川秀樹とか、岡 潔とか。

本田総一郎とか。 松下幸之助とかも。 日本人の長所も短所も当たり前のように知り尽くして、誰にも理解されない孤独に耐えて、無言で応用して、会社を作ったんだろうな、と思う。

ちょっと古いけどポップ吉村(スズキ用のバイク部品を作るメーカーの社長)とかも好きだ。

他にもいっぱいいるな。

しかし日本人が嫌いって言っている割には、たくさんいるな。

僕は、到底かなわないだろうけど、そういう人になりたいな。

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=22998&media_id=4
コメント一覧
tear   2006年04月10日 01:55
北斗の拳、好きです。世界中で人気らしいですね。今、北斗のサイト見たら派手な事になってました。最初しか読んでないから映画とか観てもついていけないだろうな。。
つっきー   2006年04月10日 04:24
>おもむろに北斗の拳が読みたくなった
「おもむろに」って用法おかしくないか?
広辞苑によると、「おもむろに=徐に」は「落ち着いて事を始めるさま」のことらしい。
つっきー   2006年04月10日 04:26
「お前はすでに死んでいる」ってタイ語でなんていうの?
おかあつ   2006年04月10日 16:49
>徐(おもむろ)に/徐(やお)ら
>「突然何かを始めるさま」という意味ではなく、「落ち着いて、ゆっくりと事を始めるさま」
http://starscafe.net/kotoba/misuse/nuance_a.htm

確かにそうらしいね。

でも、そういうならお前「オミヨツケ」っていうの辞めろよ。 っていいたい。 現在、口語的には、すでに突然はじめるという意味に変わっているし、ゆっくりとはじめる、という意味で使っている人のほうが少ない。

僕は、言葉の意味が変わっていくとき、日本語が壊れたとか、文化が失われた、とかいうのは変化についていけない年寄りの言うことだと思う。

言葉っていつの時代も変わっていくものだし、それは生きているものだから。 時代に合わせて変化しなくなったら死んだんだと思う。

語学だってそうじゃん。 いくら辞書にそう書いてあるから、っていっても間違った使い方したら通じないよ。
つっきー   2006年04月11日 01:07
>口語的には、すでに突然はじめるという意味に変わっている
>し、ゆっくりとはじめる、という意味で使っている人のほうが少ない。

そうなの??仮にそうだとしても、「おもむろに北斗の拳が読みたくなった」は変だと思う。「おもむろに北斗の拳を読んだ」というならわかるけど。「おもむろに」は動作を示す動詞にかかるべきだと思う。

言葉の変化というのは僕も自然なことだと思う。でも、例えば
「サクっと」という表現にいまだに抵抗を感じる。これはいつごろから使い出したのだろうか?少なくとも2000年ごろには「サクサクっと夕飯を済ます」みたいな言い回しをする人は皆無だったと思う。
おかあつ   2006年04月11日 22:28
>でも、例えば「サクっと」という表現にいまだに抵抗を感じる

しかし、正直、それはチト遅れ過ぎだって

正確には知らないけど「サクッと」の発祥は確かマージャン用語だったような気がする。僕が一番最初に見たのは、かなり古く90年ぐらいに流行したマージャンマンガ『ぎゅわんぶらあ自己中心派』だったと思う。 牌を引く音の擬音じゃなかっただろうか。 そして、そのころから少なくとも僕の友達の間では使ってたよ。 恐らくはそのずっと前から使われていたんだと思う。

恐らくマニア系の人たちの間では一般的な言い回しだったんだと思う。


そういえばちょうどそのころOS/2っていうDOS互換のOSがあって、それのキャッチフレーズが「とたんにさくさく」だったと思う。ちょっとマイナーなコマーシャルだけど、それまで一部でしか使われていなかったサクサクって言い方を、広く世間一般に広めた事件だったと思う。


「おもむろに」も結構前だなぁ... 僕の場合、バイトしているときに仲間が使っていたのが最初かなぁ。やっぱり90年くらいだよ。「おもむろに注文する」「おもむろに殴る」とか、突然にという意味だったと思うなぁ。 僕が勉強不足なだけかもしれないけど、ゆっくりとはじめるという意味で使われているのを見たり聞いたりしたことは無いなぁ。
おかあつ   2006年04月11日 23:47
mizu様

>北斗の拳、好きです。世界中で人気らしいですね。今、北斗のサイト見たら派手な事になってました。

北斗の拳はかなりあちこちで有名みたいです。

見るたびに確認するんですが、「南斗xxx拳!」とか「ひでぶっ」とか そういう言葉が、翻訳不能とされて、すごく普通に訳されているのを見るたびにすごく残念です。


P.S.
そういえば、ドラえもんの国会議事堂マシンのオチで「カイサン(解散)」という擬音で爆発するシーンがあって、それが結構好きだったんだけど、タイ語では普通にボカンに変わっていたのも、残念だった。
 
出展 2006年04月09日20:59 『アジアの中の不思議な国日本』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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