(メモ）【タイ】国内消費に影響、政局混乱で売り上げ減
2006年03月28日15:52
タイ商工会議所大学の調査によると、政治的混乱の影響などで企業経営者の3割強が1～3月期の売り上げが減少傾向にあると回答した。混乱が長期化すれば、サービス部門から製造、農業部門にも影響が広がると予測される。来月2日の総選挙まで1週間を切り、タクシン首相の退陣要求運動が激化するなど、事態収拾のめどは立っていない。
24日付各紙によると、調査は全国の企業経営者600人を対象に今月6～20日に実施。全体の36.3％が1～3月期の売り上げが「減少傾向にある」と答え、36.9％は「前年同期と変わらない」と回答した。全体の51.17％は事業計画を延期する可能性があると回答した。
同大学経済ビジネス予測センター（CEBF）のタナワット所長は、政局の混乱が3カ月以上続いた場合、国内消費が5～10％落ち込むと予想。実質国内総生産（GDP）伸び率は昨年の4.5％を下回り、3カ月以内に事態が収拾すれば4.0～4.5％、3カ月を超えると3.0～3.5％になると予測する。
業種別では、消費低迷や外国人観光客の減少で娯楽、飲食、観光などのサービス部門が最も打撃を受ける見通し。事態が長期化すれば、製造、農業部門でも影響が顕著化し、最終的には輸出以外の全部門に影響が及ぶと予想している。
タイ工業連盟（FTI）の調査でも、経営者の61.6％が政情不安で「景気が低迷している」と回答し、「影響がない」と回答したのは36.2％にとどまった。FTIは今年のGDP伸び率が3.6～4.2％に失速すると予測。サンティ副会長は「消費者が買い物を控え、企業は投資を遅らせてしまう」と長期化に懸念を示している。
■政府、批判派の対立激化
野党・民主党は24日、バンコク都内の王宮前広場で5万人規模の集会を開催した。アピシット党首は、プミポン国王が後継首相を指名できるようにタクシン首相は辞職を申し出るべきだと主張した。市民団体も25日、都内ラチャダムヌン通りで10万人規模の集会を開催。26日にはスクンビット通りでデモ行進し、国王による暫定首相任命を求めて気勢を上げた。
一方、首相は批判派勢力について「民主主義に反している」と非難を繰り返し、地方遊説では「（愛国党が）50％以上の得票を獲得すれば私が首相に指名される」と続投の意志をあらためて示した。
来月2日の総選挙では、野党がボイコットしたため当選者が定数に足りず、下院を発足できない可能性が高まっている。選挙後も混乱が予想される中、枢密院のメンバー17人は23日、国王に情勢を報告し、国王は深い憂慮を示されたという。また、王宮前広場では25日、首都圏の僧侶約3万人が集まり、平和的解決を求めて読経を捧げた。
（NNA） - 3月27日10時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060327-00000006-nna-int
24日付各紙によると、調査は全国の企業経営者600人を対象に今月6～20日に実施。全体の36.3％が1～3月期の売り上げが「減少傾向にある」と答え、36.9％は「前年同期と変わらない」と回答した。全体の51.17％は事業計画を延期する可能性があると回答した。
同大学経済ビジネス予測センター（CEBF）のタナワット所長は、政局の混乱が3カ月以上続いた場合、国内消費が5～10％落ち込むと予想。実質国内総生産（GDP）伸び率は昨年の4.5％を下回り、3カ月以内に事態が収拾すれば4.0～4.5％、3カ月を超えると3.0～3.5％になると予測する。
業種別では、消費低迷や外国人観光客の減少で娯楽、飲食、観光などのサービス部門が最も打撃を受ける見通し。事態が長期化すれば、製造、農業部門でも影響が顕著化し、最終的には輸出以外の全部門に影響が及ぶと予想している。
タイ工業連盟（FTI）の調査でも、経営者の61.6％が政情不安で「景気が低迷している」と回答し、「影響がない」と回答したのは36.2％にとどまった。FTIは今年のGDP伸び率が3.6～4.2％に失速すると予測。サンティ副会長は「消費者が買い物を控え、企業は投資を遅らせてしまう」と長期化に懸念を示している。
■政府、批判派の対立激化
野党・民主党は24日、バンコク都内の王宮前広場で5万人規模の集会を開催した。アピシット党首は、プミポン国王が後継首相を指名できるようにタクシン首相は辞職を申し出るべきだと主張した。市民団体も25日、都内ラチャダムヌン通りで10万人規模の集会を開催。26日にはスクンビット通りでデモ行進し、国王による暫定首相任命を求めて気勢を上げた。
一方、首相は批判派勢力について「民主主義に反している」と非難を繰り返し、地方遊説では「（愛国党が）50％以上の得票を獲得すれば私が首相に指名される」と続投の意志をあらためて示した。
来月2日の総選挙では、野党がボイコットしたため当選者が定数に足りず、下院を発足できない可能性が高まっている。選挙後も混乱が予想される中、枢密院のメンバー17人は23日、国王に情勢を報告し、国王は深い憂慮を示されたという。また、王宮前広場では25日、首都圏の僧侶約3万人が集まり、平和的解決を求めて読経を捧げた。
（NNA） - 3月27日10時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060327-00000006-nna-int
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