爆発から数時間、早くも反原発を揶揄するブログ記事が現れた。
【放射脳】阿蘇山の噴火で145km離れた川内原発をはやく止めろと騒ぐ
今日14日9頃 九州の熊本県にある阿蘇山で噴火が発生しました。噴煙は火口縁上空2000mまで上がった。火口から飛散する大きな噴石も確認されており火口から約1km以上飛散する可能性があるとして噴火警報を発表、噴火警戒レベルを2から3に引き上げた。
噴火警戒レベル3は入山規制
登山禁止・入山規制等、危険な地域への立ち入り規制。状況におおじて範囲を判断。
今回は2kmまで大きな噴石が飛散する恐れがると判断。
ツイッターでは阿蘇山噴火で川内原発を止めろ!とここぞとばかりに共産党員が叫びだす。 しかし、川内原発までの距離が、、、、w
以上、【放射脳】阿蘇山の噴火で145km離れた川内原発をはやく止めろと騒ぐ より引用した。 爆発からたったの数時間で公開されるなど、まるでこの記事を予め用意していたようだ。今日14日9頃 九州の熊本県にある阿蘇山で噴火が発生しました。噴煙は火口縁上空2000mまで上がった。火口から飛散する大きな噴石も確認されており火口から約1km以上飛散する可能性があるとして噴火警報を発表、噴火警戒レベルを2から3に引き上げた。
噴火警戒レベル3は入山規制
登山禁止・入山規制等、危険な地域への立ち入り規制。状況におおじて範囲を判断。
今回は2kmまで大きな噴石が飛散する恐れがると判断。
ツイッターでは阿蘇山噴火で川内原発を止めろ!とここぞとばかりに共産党員が叫びだす。 しかし、川内原発までの距離が、、、、w
この記事は、朝鮮差別や中国差別を煽るネット記事と比較すると、ほぼテンプレートと言ってよいほどに、共通の特徴を備えている。ここで使われている人々を欺くテクニックなどについて説明する。
彼らは果たして誰なのか。
この様な煽動的なブログ記事を著している彼らが一体誰なのかは、不明だ。それはこれまでも明らかになったことはなく、今後も明らかになることはないだろう。だが彼らの書く文章には、比較的はっきりした特徴が見られる。
以下でその特徴について論じる。
特徴
1.右・左の嘘を多用する。自分らの意見を右(国粋)として、それ以外の意見を全て汚らしい左(共産)としてあてこすることで、反論を封じる。
人間は、右・左というような対立的な概念に対して根本的な錯覚を持っている。右以外のものは必ずしも左ではない。左以外のものは必ずしも右ではない。世のかなには、上も下も前も後もある。だが人は、右左のどちらか一方を見せられると、そこに目を奪われて視野を狭めてしまう。その狭窄の中で、右ではなければ左、左でなければ右なのだ…と錯覚する。
参考: おかあつ日記『右翼と左翼のウソ』
これは騙しの基本テクニックで、彼らが書く文章で非常に特徴的に見られるテクニックだ。
2.論理を1つに固定して誇張、他の論理を隠す。
世の中は、複雑だ。事故は必ず予想外の場所で起こる。
何かの事故が起きた時、その原因がひとつであることは、実は稀だ。事故が起こった原因は、しばしば複数の要因が複雑に絡み合っており、その因果関係を明らかにすることは困難だ。
前述の記事では「145km」離れているのだから、絶対に大丈夫と言っている。だが世の中の事象は、全て既知ではない。ここでもし、原因が未解明な事象が起こってしまえば、事故は起こる。
火山が噴火するということは、地下のマグマの動きが活発になっているということだ。地下のマグマの構造は完全に解明されていない。ある場所のマグマの活動が活発になったら、一見無関係に見える、少し離れた場所にあるマグマの動きと連動して、そこの活動が活発化することは、ありえる。それが川内原発から50kmしか離れていない桜島になる可能性はゼロではない。
影響は影響範囲が狭い火山弾や火砕流ばかりではない。火山灰ならば数百キロ単位で影響を及ぼす。火山灰は、非常に重く、深く積もるとその重さが数トンに及ぶことも稀でないという。原発にそのような重さの火山灰が降り積もった時、原発は安全に停止出来るのだろうか。
また、起こる事件は噴火とは限らない。地震や地すべりなどの異なる形で表出するかも知れない。
全ての確率はゼロではない。であれば、万全を期して、一度止めるのが筋である。
3.危険予知を、安全予知にすり替える。
車を運転している。前に公園がある。子供が飛び出すかも知れない。ブレーキを掛けよう。すると原発推進派はいう。
「子供が飛び出すという証拠はwww」
「妄想乙www」
「考えることが小学生レベルだねwww」
「共産主義がまた騒ぎ立てるwww」
「運転にはリスクがつきものよwww」
「全リスクを回避しようとしたら運転なんか出来ないwww」
「おいおいwww スピード落として、俺が会社に遅れたらどうするwww」
「遅刻した減給の責任をオマ、取ってくれんのwww」
「オマエのせいで風評被害が出たwww」
「無責任もいい加減にしろwww」
危険予知の基本はあくまでも「危険を予知する」ことであり「安全を予知する」ことではない。あくまでも「子供が飛び出すかも知れないから、減速すべき」であって「子供が飛び出すという証拠がないから、加速すべき」ではない。
「大丈夫かも知れない。じゃぁ加速しよう。」
これで事故が起こらなかったら、そのほうが不思議といえる。
4.完全に違う話題で話を逸らす。
川内原発が再稼働の前後に、田代まさし盗撮事件 が再発し、メディアを賑わした。これにより川内原発が再稼働に反対する人々の声がトーンダウンした。
大きな原発事故が起きた時や、10年毎の安保条約の更新の時などになると、必ず芸能情報で大事件が起きてメディア報道が加熱する。1982年のロス疑惑 などが良い例だ。福井原発2号機の建築が始まる直前の1981年、福井原発1号機で事故が起こり、2号機の着工が危ぶまれたが、そこで起こった反原発デモがロス疑惑の喧騒でかき消された疑いがある。
5.川内原発は現在動いてないかも知れない。
30年近く毎日使っていたポンコツの車があり、3年間止めたまま放置したら、その車のエンジンをかけるのは容易ではない。川内原発はこれと同じだ。
実際には稼働していないのではないか、という説が根強く残っている。実際、再稼働後もトラブルが続出しており、通常稼働には至っていないことを伺わせるニュースがいくつも出ている。
だがそれらをスルーし「既に動いていることにした」上で、反対派を封じる様なブログ記事を乱立させているところも、冷静に考えてみると不自然なことではないだろうか。
6.公開が妙に速い
このタイプの反論と罵倒の煽情ブログ記事は、何かの事件が起きてから出てくるまでに掛かる時間が、非常に速い。まるで予め用意していたのではないか、という程に速い。
ある程度、読み物として成立する様なブログ記事を書く為には、ある程度の準備が必要だが、この手の煽情ブログ記事は、事件が起きてから出てくる迄に掛かる時間が、数時間程度の場合が多い。
これは予め準備していた(ないしは、普段からこの手の煽情ブログを書き慣れている為、この手の罵倒技術のボキャブラリを常備している。)と考えられる。
考察
いかがだったろうか。日本には、この様なテクニックを使って同調圧力を醸造している職人が大勢いる様だ。また、彼らはパートタイムではなく、常勤で働いているとしなければ説明がつかないような挙動を見せる場合が多い。
彼らが政府の工作員なのか、或いはただの暇人なのか。筆者の個人的な意見としては、「暇人にしてはPC操作スキルが高過ぎる。」 とは感じているが、断言までは出来ない。
いずれにせよ、周囲に流されず、自分が思い感じたままに行動し、発言し続けることが大切ではないか。
更新履歴
タイトルを『【核平気】阿蘇山の噴火と川内原発の嘘 』から『日本政府発の嘘に特徴的に見られる詭弁テク集』へ変更した。(Wed, 16 Sep 2015 14:33:17 +0700)