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2013年7月28日日曜日

日本人のリズムに対する認識の差 (oka01-vniucfvesnrsrvhz)

字幕を使った語学学習法の最終段落より ─── ところで余談だが、この曲は「ワッツアップドック・キャンウィーロック」と聞こえる。だから「ワッツアップドック・キャンウィーロック」と言っている様に聞こえるだろう。だがこれが違うのである。

「ワッツアップドック・キャンウィーロック」ではなく 「キャンウィーロック・ワッツアップドック」と言っている。順番に対する認識が、日本人の感覚と違う。

恐らく一般的な日本人であれば、次のようにリズムを認識するのではないか。

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ワッツアップドックキャンウィーロック・・・・・・・・・・・・

だが実際には上記のようではなく次のようになっている様だ。

1234
ロック・・・・・・・・・・・・ワッツアップドックキャンウィー

上記の様にこれの4小節目の途中から開始すると考える。

※ ちなみに、この様に小説の途中から曲を始めることを日本語では「弱起」や「アウフタクト」と呼ぶらしい。だが往々にして日本語の音楽用語は、誤訳や勘違いが元で出来上がった呼び方が多く、後で外国語を勉強して面食らう事がしばしばある。また往々にして輸入元の国が一定していない為、あとで外国語を学ぶときに大変な混乱を招く。あとでの混乱を避ける為、音楽用語を覚える時は、どれかひとつあらかじめ外国語を決めて(多分英語がよい)その言語での呼び方で覚えたほうが良い。

弱起の事を、英語では アナクルーシス(anacrusis)や アップビート(upbeat)・ピックアップ(pickup) ピックアップノート(pickup note)などと呼ばれるらしい。

anacrusis (バージニア工科大のホームページ)
anacrusis を ウィキで検索

非日本人の順番に対する認識は、往々にして日本人の認識と大きく違う。例えば、日本人は、ジャズのリズムの事を「チンチキ・チンチキ」と表現するが、黒人は、このリズムの事をしばしば「チェケラー・チェケラー」と表現する。黒人は、楽譜通りに認識する日本人と異なり、最初からひっくり返った状態でしか認識していない。こういう部分に、日本人との順番に対する認識の違いが出ている。

このリズムの作り方のクセは、ジャズなどの黒人音楽で非常に一般的だ。

また筆者が研究しているラオの民族音楽・モーラムでもほぼ同じパターンのトリックが用いられている点は、興味深い。

参照:おかあつ日記『ラオの民族音楽モーラムについて』


筆者はこの手の弱起を耳にすると、この曲を思い出す。この曲も良い例だ。



何度も聞いていると「タータタ・タータタ・タータタ・タタッタ」と聞こえるのだが、実際には「タータタ・タータタ・タタッタ・タータタ」と演奏している。 ジャズギタリスト=ジョン・アバークロンビーの名盤「ゲートウェイ」の一曲目「バック・ウッズ・ソング」だ。

この様にリズムの順番の重心が変化するように並べてあるリズムトラックは、次々に進んでいく疾走感を失わず、音楽的な効果に富む。


しばしば日本人のリズムは「タテノリ」などと表現され、上記の様な重心が安定しないリズムを刻むことが非常に苦手だ。 それはこの様なリズムに対する認識の差から生まれるのではないだろうか。

日本人は「タカタカ・タンタカ・タンタカ・タン。 タカタカ・タンタカ・タンタカ・タン。」と言うような安定したリズムを好む。「・・タラ|タタッタ|・・・ダ|タータタ|・・タカ|...」という様な安定の悪いリズムは好まない。

このリズムに対する認識の違いは、往々にして日本人の外国語下手な理由とも結びついているのではないか。恐らく、この様なリズムに対する認識を変える事は、語学の上達に良い影響を与える。


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