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2013年6月24日月曜日

螺蛳湾(ルオスワン)で転んでアジアの民主主義を考える (oka01d-adkretkehmzdddyr)

今日は、昆明にある東南アジア最大の貿易センター街・螺蛳湾国際貿易城(螺蛳湾国际商贸城)というところに行ってきた。
※ おかあつは、2013年6月21日に中国・昆明に来ました。中国からはbloggerにアクセスすることが出来無い為、この日記は、あらかじめ別に書きためたものを、後日中国の国外からアップロードした物です。
これは昆明の町外れにある国際バスターミナルの側にある。以前は鈍行のバスで延々2時間近く、大渋滞している道を走って行ったものだったが、昆明駅前から直通バスが出ている事を知り、30分程度で到着した。便利になったものだと感心した。僕が中国語を勉強していた2010年頃、螺蛳湾に行くまでの道のりで高架電車工事を行なっていた関係で、大渋滞していたのだが、今では工事も完了し、渋滞も解消、ピカピカの最新電車が走っていた。 田舎っぽかった昆明がどんどんと最新の施設で埋め尽くされていくのは、嬉しくもあるが、昔ながらの街並みが消えていくのは寂しくもある。

全長1km位のとんでもなく長い6階建てのビルの中にギッシリと小売商店が詰まっている。2年前も商売している人達が凄まじい勢いで集まって物を売っていたが、以前にもまして大変な勢いで物を売っている。

周辺には高架電車の駅など最新施設で埋め尽くされているが、貿易城が閉まる18時になると、茶色く煤けた作業着を着た人達が手引きキャリアに満載の商品を引っ張って大勢出てきて、バス停に移動していく、その雰囲気は昔のままだった。



帰る時、階段を降りている途中で靴が滑って、階段から落ちた。靴はウドンタニーの田舎で買ったサンダルだった。田舎サンダルはコンクリやタイルの上で非常によく滑る。ウドンタニーの田舎は、コンクリ床やタイル床などある訳もない田舎道ばかりなので、滑って転ぶことなどないのだが、バンコクや昆明は大理石などで出来たツルツルの床が多く、雨が降ると非常によく滑る。 気を付けないといけないと思っていた。気をつけていたのだが、貿易城は床がツルツルに磨き上げられており、床が濡れていないのにも関わらずよく滑った。しかも階段の踏み台すら同様な素材で出来ていた為、予期せず勢い良く滑った。全く予期していないことだったので、したたかに転んだ。 幸運なことにどこも打たなかったが、咄嗟に出た手で強く手のひらをついたので、手のひらが赤くなった。

建物の中の階段だから良かったが、これが車が激しく行き交う道路や、道路に掛かる歩道橋の急な階段などで滑ったら、命に関わると思った。そこで貿易城に引き返して靴を新調する事にした。

丁度良い靴が見つかったので、買うことにした。値切って195元を150元だった。750バーツ・日本円で2250円。格安な気がするが、これでもちょっと高めだと思う。恐らくもっと値切れば値切れたかも知れない。

お店のお兄さんが非常に良い人で、僕が日本人と聞いて珍しがって色々話しかけられた。僕の中国語は非常にまずい。買い物で値切る程度は済ませられるが、話し合いになると全くダメだ。 色々な難しい質問を受けて、何とか筆談を使ったり、手振り身振りで伝えたり、辞書を引いたりして、何とか話した。 わからない言葉は説明してくれたし、色々な言葉を教えてくれたので、とても面白かった。 福建省から来たのだそうで、美味しいお茶をご馳走してもらい、おいしいタバコまで頂いた。

(今年の誕生日以降、もう二度と吸わない決意で禁煙していたのだけど、中国に居る間だけは、禁煙を解除してもいいかな、と思う。中国のタバコは美味しいディナー感覚だ。香りが高くて臭くない。副流煙も非常に香り高く、食事にもあう。中国から出たら禁煙しよう。)(※2 禁煙しているが、イスラムの方が吸う水タバコはタバコとしてカウントしていない。水タバコは吸ってる。これがまた非常に美味い。水をくぐっているので、タバコ独特の悪臭がなく、これも食べ物と同じ感覚だ。これも本当は体に悪いのかも知れないけど…。とにかく、普通の嫌な臭いのする市販タバコは吸っていない。)



しかし中国でいい人と出会うと、日本の酷い反中プロパガンダを思い、非常に悲しくなる。

だが中国の反日プロパガンダも負けずと酷い様だ。 僕は日本の反中プロパガンダのひどさばかりを思っていたが、改めて冷静な目で中国政府のプロパガンダを見ると、中国の反日プロパガンダも酷い。ビングで検索して見たら、昆明でも反日デモがあったとか…。

(どうやら、中国国内で検索した結果と、国外で検索した結果は、微妙に異なる様だ。2013年・世界最新の情報操作は、こういう風に実施されている。僕らが気がつかないように。)

しかし昆明の人の「日本って果たしてドコデスカ?」的な雰囲気を見ていると、どこをどう間違えたら、昆明で反日デモが開催されるのかという、一抹の疑問に苛まされる。反日デモは(僕が中国に来る前から想像していた通り)中身がカラッポのハリボテのプロパガンダだろう。反日デモが起こったこと自体は事実だろうが、それは飽くまでも政府の煽動によって作られたデモであって自然発生的・民主的に作られたデモではない。

このハリボテさ加減は、日本の反中報道と似たりよったりだ、と僕は感じる。だがそのハリボテさを中国人は比較的冷静に眺めているのに対して、日本人はかなり真に受けているところがないか。 大陸の中国では、色々な情報は口コミで伝わってくるので、テレビでいう話と現実がかなり食い違っている事に、気付く機会も多いのではないか。だが、日本の場合、海によって外国と遮断されているので、テレビの嘘がバレる機会が少ないのではないか、と思う。

僕は(恐らく僕に限らず大抵の日本人がそうであろうが)中国にいたら、日本人とバレることはない。僕などは、僕が中国語を話して、僕の中国語が点で話しにならない程に下手だという事が明らかになっても、なお中国人と思われる。 中国のほうが民族のバリエーションが豊富なので、日本人顔が中国のとある1民族だったとしても全く違和感がない。中には中国語が話せない民族も多数居る。よって中国人でも、日本人ですらも、中国国内にいる日本人を見分けることは、容易でない。

そんな激しい多民族環境で、中国人が日本人に投石したとか、日本人に石が当たって負傷したとか、そういう事は絶対に起こりえない様に、僕は感じる。そもそも多民族環境の中で日本人を見分けることは不可能だ。下手に確認不充分で投石すると、中国人に当たる。当たったら、恐らく大乱闘事件の始まりである。 実際に投石する場面で、日本人かどうか確認することなど、まず不可能だ。 よって投石事件は、恐らく嘘だ。

何故に日本政府も中国政府も、揃って、反日・反中のプロパガンダをでっち上げて、虚像を作り上げているのだろうか。これは、恐らく日本が敗戦国だからだ。そして加えて、日本の属国だった中国も同時に、事実上の敗戦になり、敗戦国として政府が解体されたと見たほうが良いのだろう。

日本の情報操作も見苦しいが、中国の情報操作も改めて見てみるとかなり酷い。 中国で技術系作業をしようと思ってグーグルやウィキで検索しようとすると、3回に1回くらいは、接続に失敗する。多分これは中国のウェブサイトブロック処置の影響だろう。これを僕は「さりげブロック」と呼ぼうと思う。つながるにはつながるけど、ビングなどの中国政府御用達のサイトと比べると、ずっと遅く使い勝手が悪いので、仕方なくビング使うしかない。ビングは技術系の検索に向かない。

この件は、僕を強く落胆させた。僕は中卒だが、ウィキとグーグルによって最新技術に触れるチャンスを得て、それらを駆使して学習し、スキルを得ることが出来た。だからこそ、貧しいにも関わらず、社会に進出するチャンスを得る事が出来た。 だがもし自分が中国国内にいたら、決してその様なチャンスは得られなかった、と見ることも出来る。これでは、最新の技術に触れようと思ったら、海外に行くしかない。海外で留学することなどは、一般庶民には無理なことだ。 この件は、自分を強く落胆させた。

この「さりげブロック」は巧妙だ。完全にブロックすると非民主的と批判されてしまうが「さりげブロック」なら、多くの人は妨害されている事にすら気付かないだろう。

しかし中国政府が本当に大国の政府たる強力な政府なら、こんなコソコソ微妙にバレない様ブロックを掛ける必要も、国民の知識を制限する必要もない筈、と僕は思う。日本の政治も英米諸国に牛耳られてグラグラだが、中国政府も、英米諸国につっつかれてグラグラなのではないか。

もともとマイノリティーとして冷や飯を食わされていた中国共産党。その後、冷戦構造を維持するという目的で英米から支援を受け、日本を中国から追い出したヒーローとして担ぎ上げられ、中国の政府として返り咲いた。そんな中国共産党だが、時代は過ぎて、今では出来れば日本と正々堂々と付き合いたい。だけど、中国政府の成り立ち自体が正々堂々としていないので、どうしても滑舌が悪くなってしまう。 日本を完全に許してしまうと、中国共産党の拠り所がなくなってしまう。 日本を許さないまま、日本と仲良くしたいという、微妙な立場を持つ現中国政府。 その弱点を知り抜いて未だにチクチクと虐め続ける英米。

「中国は日本に侵略された」のではなくて「中国と日本が侵略された」というべきではないか。 今なお、その状況は未だに大した変化がある訳ではない。本来、日本も中国も悪くない。 日本が悪いのだ、中国はバカなのだ、と罵り合っている人達を、どうやったら「共に敗戦したのだ」という視点に連れてくる事が出来るのか、と思う。

実際に起こっていることは、英米によるアジア文化の破壊と政治的支配なのだが、日本軍の暴走を止める事が必要だった、中国人を日本政府の支配から開放した、という様な、非現実的な勧善懲悪劇として作り上げた詭弁を、日本人も中国人も心から信じている。結局のところ、日本も中国も、どちらも主権を持っていないにも関わらず。

こういう老獪な英米がでっち上げた詭弁を見ぬいて大局的な視点に到達できる程の知能を、日本人も中国人も持ってないのだろうか。

日本政府も日本人の味方でなく、中国政府も中国人の味方でない。 僕らは僕らだ。

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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