FLAGS

MENU

NOTICE

2010年12月9日木曜日

国民全員裸の王様 (mixi05-u459989-201012092253)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
国民全員裸の王様
2010年12月09日22:53
僕は、恥の多い人生を送ってきた。 僕は幼稚園を抜け出して家に帰ってばかりいたし、小学校ではいつもいじめられっ子でいつも特定の女の子にいびられて泣かされていた。 中学校の頃は登校拒否児だった。 学校に行かなかったおかげで偏差値が足りなくて、行きたい高校に行けなくて結局辞めた。 僕は、もうすぐ40歳である。 この年になるまで中卒である。 しかも未だに独身で妻も子も無い。 苦労が多いせいか若白髪が多く、最近は陰毛にまで白髪が混じる勢いである。 僕は一体結婚できるのだろうか。 しかも無職である。 金もない妻もない職も未来もない。 みよ、この僕という恥ずかしい人間がこうしてここにすっくと立つ姿を。 そんな僕に一体誰が劣等感を感じるというのだろうか。

先日、僕は、昆明の日本人留学生の飲み会で変人扱いされ激怒し、その場にいる全員に説教をタレて帰ってくるという暴挙を犯した。 その後も長らく怒りが収まらなかった。 今日、実はその場に居合わせたタイ人の男の子とあって話をしてきた。 このタイ人の男の子は、日本語が話せる。 今日色々話をして思ったのだが、日本人って本当にタイ人が好きなのだろうか、日本人同士には絶対に話さないような事をタイ人の彼には色々と話しているらしい、ということを知った。

実は僕を散々変人だとうそぶいてゲラゲラ笑っていた女の子は、地方出身だが、その後東京に出てて来たという。 東京といえば聞こえがいいが、どうやら要するに僕の生まれ故郷である川崎に出てきたらしいのだ。 川崎というのがまた非常にガラの悪い土地なのだ。 その後どういう経緯かずっと女子校のミッション学校に居たらしく、その後大学の交換留学生制度を使って、昆明にたどり着いたらしい。 彼女は実際、ムチャムチャ変わっている。 そんな彼女が女子校のミッション校に居て浮きまくりだったことは想像に固くない。 その後色々考えて昆明に来たのだろう。

僕がこの話を聞いてまず思ったのは、要するに彼女は「他人を普通じゃない」って笑う事で自分を防御しているんだ、という事だった。 自分が輪からハジキ飛ばされる前に、他人をハジキ飛ばす事で、反動で自分を輪の中に押し入れようとするのではないだろうか。

日本には「自分はみんなと同じである」という輪に入れないと、色々な問題がある。 しかし、日本人は実は「自分はみんなと同じである」言う所属意識を感じていないんではないだろうか。 自分が日本人であるという輪に入っていないということは自分自身が一番よく知っている。 だがそれを公然と認めることが出来ず、その輪からハジキ飛ばされる事に、みんな恐怖感を持っている。 しかし輪など最初から存在しない。 何が内側で何が外側なのか、輪の内側にいる人すら知る筈がない。

このタイ人の子は、上記の女のこの話以外にも色々な話を聞かせてくれたが、多くの人は似たような規格外の人生を送っているらしいことを知った。 恐らくだが、みな輪からはじき飛ばされる恐怖を持って、一生懸命他人をはじき飛ばす事で、何とか自分を輪の中に押し込めようとしているんではないだろうか。

何となく思ったのだが、日本人って国民全員裸の王様の様な状態になっているのではないだろうか。 みんな、みんな裸であることを知っている。 だけど、みんな、お前は裸だって本当のことを言い出せず、みんな裸なのに、みんな相手が服を着ているかの様に一生懸命演技をする。 そして、みんな、みんなが服を着ている演技をしているだけだと知っているのに、それをおくびにも出さず、みんな、まるで相手が服を来ているかように必死で演技をする。

こうやって裸の付き合いをしているのが日本人なんではないだろうか。 僕はウソを付くのも演技をするも面倒である。 躊躇無く自分が裸であることを曝露するし、相手が裸だって言うこともすぐに曝露する。 すると服を着ている演技をしている人たちは突如結託し、集団で僕に「お前は裸だ!」と罵りに来る。 そういう自分達も裸なんだけど、僕がそれを指摘しても「いや、僕等は裸ではない」と結託することで虚構を守るのだ。

この恥の多い僕の何を恐れる必要があろうか。 僕を相手に何を恥ずかしがる必要があろうか。

コメント一覧
おかあつ   2010年12月09日 23:19
つまり、僕は多分、いじめやすそうに見えるから、僕をいじめて自分を守ろうとするんだろうな。

残念ながら、僕は口だけは非常に達者である。 僕に運悪く口喧嘩を売ろうものなら、涙を流して許してくれと慈悲をこうても絶対に止まらない恐怖の100倍返しの毒舌の応酬が待っているのである。 残念でした。 僕をバカにして自尊心を守ろうとしようものなら、逆にコテンパンに自尊心を傷つけられて再起不能になる。

僕はうかつな事を言うと激怒しそうな感じに怖そうに見せることも出来るんだけど、そうすると今度誰も近づいてこなくなる。

僕もタイ人の彼の様に、やさしそうに見えるのに、同時にバカにも見えない、得なキャラになれないものだろうか。 (実際の彼は非常に的確に他人の弱さが見えていて、彼ら日本人よりずっと精神的に大人だ。にもかかわらず彼は19歳だ。)
ジャコビ   2010年12月09日 23:31
自ら選んで日本から出る人は、やはりそれなりの理由を持っていると思います。先日、イギリス出身のインテリアデザイナーの女性と話した時に、そういう話題になりました。

I: I came to the U.S. because I wanted to get out of Japan very badly. It didn't have to be the U.S., but I just had to get of of there. I think I didn't fit in the society.
Her: Oh! I appreciate what you said, because I was the same way. You might not believe, because there are many common things between England and the U.S., but there are differences. And I think I made a right choice. I can be me here, don't have to pretend someone else.

幸い、今は何処でも好きな所で暮らせる時代です。自分の生まれ育った環境の中で生きるのが快適でなくても人生の落伍者ではないし、要するに自分の生きる場所を見つければいいわけです。

これは私の考えですが、人は自分の生きる場所を見つけると結婚するような気がします。だからと言って結婚が人生の目的でもないし、探し続ける一生があっても良いと思います。でもまあ、伴侶がいるというのは良いものです。

私の息子は、他の子供達と大いに異なる面があるようです。とても知的な子なのですが、息子の個性は成長するにしたがってだんだん鮮明に現われてきていて、本人や周囲を悩ませています。そんな事をふと思いました。
うう   2010年12月10日 00:07
あたしもよく「変わっている」と言われるけれど、
それを悪い意味として受け止めるという経験があまりなく、
ほめられてもいないけど、
けなされている自覚もなくここまできました。

それに「笑われる」ということに対しても、
そんなに抵抗はありません…。

笑われたり、からかわれたりすることを
「受けた」「おいしい」などと、
いいこととして受け取ることが多い
関西の風土なのかも知れません。

「どう?あたしってすごいでしょ?」とか
普通にすましている人は
おもしろくないのでスルーされます。

ここでは、
関心を示されないことが一番寂しくてみじめなことです。

もちろん、悪意を感じるような
笑われ方、いじられ方もあるけれど、
笑ったり、いじったりするのは、
関心があり、興味深いからである場合がほとんど。

アメリカ人の友人に
「あたしはStrangeなんだろうね」
と言ったら「違うよあなたはUniqueなんだよ」
と言われたことがあって、
うれしかったことがあります。

同じでないことで、
これまで不愉快な思いが多かったかもしれないけど、
おかあつさんはuniqueなんだと思うよ。

まあ、色んな人がいるからね。
彼女は彼女なりの事情があるのでしょう。

つきあっておもしろくない人とは、
こちらも距離を置く権利はある。

つきあってて、
おもしろい人とだけつきあいましょうよ。
そのほうが、精神衛生上もよいですよ^^

おかあつ   2010年12月10日 15:35
>笑われたり、からかわれたりすることを「受けた」「おいしい」などと、いいこととして受け取ることが多い関西の風土なのかも知れません。

関東ってすごく陰険なんですよ。 「おいしいわー」とか自分で言ってると、超真顔で「イヤミで言ってんだよ、ボケが!」って言われます。 だから、気にしないってムリですね。

おかあつ   2010年12月10日 15:44
確か、彼女、記憶違いで無ければ出身自体は関西だったと思います。 関西人って関東人と明らかに性格違います。 こういう風に小さい頃に引っ越したとか、関西弁を身につけることなく関東に引っ越したりすると悲劇です。 関西弁が出ていると「あぁあいつは関西人だから」と若干別扱いになるのでよいのですが、小さい頃から関東に住んでいたりすると関西弁は喋れません。 だから関東人扱いです。 だけど明らかに関東人と性格が違います。 こういう子は、目立ちたがるし、主張が強いし、よく喋るし、ボケるし。 関東だと決して受け入れられる事はありません。 こういう子は徹底的にイジメられます。

周囲の人間全員許容範囲0なので、付き合ってておもしろい人だけ選ぶっていうのも、原理的に無理です。
おかあつ   2010年12月10日 16:31
じゃこびさん、
>これは私の考えですが、人は自分の生きる場所を見つけると結婚するような気がします。だからと言って結婚が人生の目的でもないし、探し続ける一生があっても良いと思います。でもまあ、伴侶がいるというのは良いものです。

この言葉に、どうしてもよい返事が思いつかないんですが、これは何か非常に僕の中で当たってる様な気がします。


中国かなぁ...日本か...タイか...ラオスか。 そのどれもが何か僕の中では pretending someone else なんですよね。

もちろん全然合わせないってありえないですし、合わせることで色々な事を学んだわけなんですが、でももう少しやりたいことをやりたいようにやりたいなぁ...。


 
出展 2010年12月09日22:53 『国民全員裸の王様』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




おかあつ日記メニューバーをリセット


©2022 オカアツシ ALL RIGHT RESERVED