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2010年11月24日水曜日

タイに関する疑問点 (mixi05-u459989-201011242115)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
タイに関する疑問点
2010年11月24日21:15
タイヤイ語、タイノイ語、チェンマイ語(タイノイ語?)ラオ語(イサーン語を除く)と中国南部の少数民族タイ族のタイ語の全てで、カバンの事を「トン」っていうのに、中央タイ語だけが、中国語と同じ「ガッパオ」っていう呼び名を使う。

バンコク人って一体何者なのだろうか。

この間チラッと聞いただけだけど、中国南部の少数民族タイ族のタイ語の人は「チャイマイ」じゃなくてラオ語と同じ「メンボー」といっていたような気がする。 これが聞き間違えでないとすると、チャイマイという言い方をするのは、バンコクタイ語だけだ。 このチャイマイっていう言い方は、中国語の「是马」の発音と酷似している。

バンコク人って一体何者なのだろうか。

上記のラオ語・タイ語系列のほとんどの言葉の二人称代名詞は「チャオ」だ。 だけど、バンコクタイ語だけが「クン」とか「ター」とかいうような言い方をする。

何で、バンコクタイ語だけがすごく特殊で、その他のほとんどがラオ語と同じなのに、何でわざわざ「タイ語族」って呼ばせるんだろう。 タイカダイという言葉を提案したのはどの学者なのだろうか。

タイ語とラオ語と中国語で同じ言い方をするのは、明らかに中国から南下する時にタイ語・ラオ語が受けた中国語の影響だろう。 (例えば灯の事をデーンって言うのは、タイラオ中国共通で、こういう言葉が中国語の影響だというのは理解できる。) だけど、中央タイ語と中国語だけが同じ言い方をする物は、明らかに影響を受けた年代が異なる。 ラオ語に影響が見られないということは、そこに何か違う経路が存在する事を暗喩している。 (例えばカバンをガッパオ、君をクンって呼ぶ事、チャイマイっていう言い方をする点、等々は、バンコクタイ語と中国語だけが持っている特徴で、ラオ語にはない。 これはタイ人が徐々に南下してくる時に受けた影響ではありえない。)

僕の感じだと、このふたつは中国語の影響だが、影響の系列が違う。 僕はこのふたつの影響の系列が混同されている文献を見るとものすごく気持ち悪い。

そもそも、バンコク人はタイ人じゃないんだろう。 広州とか海南とかから渡ってきた華僑と何かの混血だ。 その何かがわからない。 それは少なくともタイ人ではないと思う。 通説には、明らかに矛盾がある。


... タイ語もラオ語も話せる学者って、実はものすごく少ないんじゃないだろうか。 両方共喋れる話者なら、これくらいの事は一般常識と言うか、誰でも知っている事だと思う。

でも、育ちが良い言語学者は、そういうウソを見抜く洞察力がかけているんじゃないか。 で、タイ人とかラオ人とかが話すウソを(タイ人とかラオ人は、学者を相手に本当のことを話すほど、純真無垢じゃない。)すっかり信じてしまって、ほとんどの言葉がラオ語と共通なのに、タイ語って名前をつけたり、中国南部の純粋なタイ語ですら、ラオ語と同じなのに、完全に無視していたり、バンコク人が実は全然タイ人じゃないのに、タイ人だって信じさせられたりしているんじゃないだろうか。



もし、僕が学者だったら、ちょっとだけ予算をかけて、タイヤイ・タイノイ・北部語・ラオス南部・北部・中央・中国南部で、簡単な基礎単語辞書を作る。 基礎単語の分布を見れば、バンコク人が、実はタイ人じゃないって言うことが証明できると思う。

じゃなければ地域別でDNA鑑定をして、タイ人が南下した年代を調べたりとか。 こういう調査をしても、バンコク人が実はタイ人じゃない、っていうことが証明できると思う。

バンコク人は賢いので、外国の学者がこういう事をしようとすると、外人がイサーン人とタイ人の見分けがつかない事なんかを応用して、地域が偏った人選でDNA鑑定させたりして、結果を誘導しようとするだろう。 僕が学者だったらそんなことは許さない。 住民票と家系図の提出も義務付ける。

結果が間違っているってクレームつけてもタイ人はバカを装って「タイ人はしょうがねぇなぁ」って言わせるんだろう。 僕が学者だったら、そんな適当なマネは絶対にさせない。

だけど、こういう事って、国家の存続を揺るがす様な認めがたい歴史事実だから、政治的な状況によって、予算が降りたり、降りなかったりするんだろう。


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http://en.wikipedia.org/wiki/Tai-Kadai_languages

Southwestern Tai

この地図からは、見事にラオ語の存在がかき消されてる。

政治的なんだな...。

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この間、昆明の師範大学の側の大きな本屋で、中国語でかかれたラオ語の本を本屋で見つけた。 喜び勇んで買ってきた。 この本は僕が今まで見たラオ語の日本語・英語のどの本よりも詳しくかかれていた。 で、それを華僑補習学校のラオ人の同級生に貸していたのだけど、それを今日返してくれた。 そしたら「この本結構間違ってるよ」っていう。

例えばここが、と指差す先には、ラオ語とタイ語の混同が見つかった。 宿題の事を ラオ語だとウィヤットバーンという筈なのに、タイ語のカーンバーンと書いてあった。 がっかりした。

この世にラオ語の教科書というのが、まったく存在しない。

これってすごい事だ。

タイ語とラオ語は違う言葉だ。 だけど、外人からはその違いが見えない。 それを利用してタイ人はラオをタイと見せかけて、タイを実態よりもずっと大きく見せている。 現実にはタイって言われているものの中でかなりの割合が実はラオだ。

で、その嘘をつきまくっているタイ人っていうのも、本当にタイ人かどうか、かなり怪しい。 タイ人って、一体何者なのか。 バンコクタイ語と中国南部のタイ語と比べると、バンコク人が一体何者なのか、さっぱりわからなくなってくる。

タイ人って本当にしたたかだ。

===

中国語・ラオ語・タイ語と話せるようになったら、色々おもしろい事がわかるだろうなぁ、と思っていた。 だけど、わかった事のほとんどが、おもしろいどころか、僕が聞いている通説と真っ向から矛盾する事実ばかりだ。

あぁあ。

===

タイ語検定とか、そういう試験っていう物も多分に政治的な存在だよな...。 要するにその民族が建前として作り出したウソの数々について、きちんと勉強しましたか?っていう事を確認するテストな訳で、勉強すればするほど、事実が見えなくなっていく仕掛けになっている訳だよな。

...僕が中卒のプー太郎だからこそ、こういう視点が持てる訳か。 きちんと教育を受けて、きちんとした社会的立場を持っていたら、やっぱり同様に騙されていたんだろう。 騙されて、お金もたくさんもらえていたろうにな。

お金をたくさんもらって、綺麗なマンションに住んで、綺麗な奥さんをもらって、子供も2~3人居て...なんておもしろおかしく幸せに暮らしていたら、自分の生活がウソかホントかなんて、どうでもいいや。

自分がそういう上にいる人間じゃないから、上の人が作るウソが丸見えになるわけで。

日本も一応タイが作るウソを支持する政治的立場に居るので、そういうウソを見抜くような鋭い人間をラオ語の教授を大学に据え置いたりはしないワケか。


さてなぁ。



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僕はこんなことを知って、一体どうするんだろうかなぁ...




http://en.wikipedia.org/wiki/Guizhou

いや、でもこっちに書いてある事は、かなりすごい。

英語の論文は中国と政治的な立場が違うからこうやってズバリとかかれているんだろうかな。 英語の論文の、ラオとタイについてかかれているモヤモヤしたかかれ方と全然違う。



いずれにしても日本の民族研究のレベルは低すぎる。 大体、きちんとその現地の言語を2~3種類喋れる様になって、親身になって研究をしているっていう感じが全然しない。 西洋人はそれくらいのことは当たり前の様にやる。 昆明にも民族研究の論文を書いている日本人が何人か居るみたいだけど、全然ダメダメだ。 (大体、ヤツら国境を越えようとしないし。) 日本人の書く物は、こうやって目の前で見ている物とまったく一致する感じがしない。

一方、英語の文献はかなり良い研究成果が出ているっぽい。 もうちょっと一生懸命読んだ方が良さそうだな...。



民族研究って、学問っていうより、結構、政治闘争とか戦争とかにダイレクトに応用される分野なんだよな。 実は。 日本でこういう民族研究が進んでいないっていうのも、実は暗に「日米安保」の影響だったりして。

いや、案外本当にそうなんだろうな。

特にラオなんていうのは、西と東の衝突点として、ハレモノに触るような扱いを何十年も受けてきた地域なわけで、アメリカにしてみたら、日本にあまり詳しく研究させたくないはずだよな、普通。


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出展 2010年11月24日21:15 『タイに関する疑問点』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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