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2010年5月17日月曜日

(メモ)関東について (mixi05-u459989-201005171120)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
(メモ)関東について
2010年05月17日11:20
僕は、日本は近代化によって旧来の気持ちの文化は全て失われてしまったのだと考えていた。 でも、それは実は事実と異なるのかもしれない。 何故かというと「関東同化政策とその一環としてのプロパガンダ」によって、気持ちの文化を他人に見せるのはタブーとされてしまったのかも知れないからだ。 実は気持ちの文化はまったく失われていないのだけど、タブーがあるので、正直な気持ちを見せることが出来ないのかもしれない。 これはバンコクでははっきりと起こっている事を指摘できる。 バンコクでは、地方人は話す言語もまったく違う等、地方人と中央人は外人ほどの違いがあるので、その問題をはっきりと指摘出来るが、日本ではそこまでは違わないので、指摘するのは難しい。 その点アメリカも肌の色による住み分けがあるので日本の様な困難さはない。

地方人は関東に来るときに、関東人に「負けない」事を主眼に置いている。 一方で、リアルの関東人は案外貧しい。 だが、その事を劣等感として感じていないので、虚勢をはらない。 言われてみれば、僕の友達には数人の超都心を地元とする人がいる。 青山に実家ありとか、麹町に実家ありとか、アキバに実家ありとかいう調子である。 彼らは都心に住んでいるが決して大金持ちではない。虚勢もはらない。 自分より貧乏な人と付き合うこともやぶさかでない。「負けない」という事に主眼を置いていない。

この間の温度差というのは、はかり知れないものがある。

しかも、日本人はバンコクやアメリカと異なり、顔を見ただけでその人の文化背景(出身地)を知ると言うことが極度に困難だ。 顔だけを見ればほとんど変わらない。 だから、相手が何を考えているのかを推測することが、極端に難しい。

しかも、こうした、ネイティブ関東人、上京二世関東人(地方ハーフ関東人)、上京地方人、地方人がゴチャゴチャに混ざって住んでおり、区別がつかなくなっている。 「東京者」に負けないことを主眼としていても、その「東京者」自体が地方人であることすら珍しくない。

僕が昨日原宿に行って色々な人を見て、人々が喋っている事が極度に生活から乖離している事を思った。 だって、普通世間話とかしたら「ウチのバッチャンが糖尿で食事制限してる」とか「痛風って痛ぇなぁ」とか「親の世話がなぁ」とかそういう話をするだろうと思うが、まったくしない。 まぁ年齢とかもあるかもしれない。 であれば、将来何をしたいとか、何に熱中しているとか、そういう話があってもいいだろう。 だけど、何もない。 せいぜいテレビの話とか芸能人の話とかが関の山である。 恐らく、本心ははるか彼方遠くにあるのだが、本心を言うと「田舎者」と言われる危険があるため、テレビなどの無難な話でお茶を濁しているのだろう。



こういう本音と建前のスキマに割り込んでいくのは、日本では難しい。 タイでは日本ほどは難しくない。 特に僕はタイでは外人なので、タイ人・ラオ人と利害関係を共有していないし、僕は住んでいる場所がもともとイサーン地方であり、ラオ文化をよく知ってるということもある。 しかも、ラオ人とタイ人は見分けがさほど困難でない。 少なくとも東京人と関西人以上は簡単に見分けがつく。 しかもラオの人は日本人よりずっと開けっぴろげだ。 だから、日本よりは比較的本音の領域に入っていく事が難しくないのだと思う。 日本ではこうは行かない。

問題は、その入れないスキマにどうやって入っていくのかだ。

僕は、かつて、この点をまったく理解していなかった。

いや、つい昨日まで、まったく気がついていなかった。

いや、今でもまだまったく理解していない。

「同化政策」が進んだ日本人は、こうやって失われた「帰属意識」探して旅して回っている存在なのかもしれない。 一方で、実は、同化政策が進んだというのは、単なる建前でもあり、帰属意識は依然として失われてはいない。

一方でこの様な「帰属意識」を基礎に置いたコミュニケーション方法には限界があるという点も指摘できると思う。 日本中の郷土文化をかたっぱしから全部勉強していくなんて、絶対無理だからだ。

コメント一覧
ダメ兄貴   2010年05月19日 13:52
因みに、関西人は「東京者」と書いて「トーキョーモン」と発音します(モンが上音になります)。

参考までに。。。
 
出展 2010年05月17日11:20 『(メモ)関東について』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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