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2010年12月22日水曜日

听力の鬼 (mixi05-u459989-201012221718)

ミクシ内で書かれた旧おかあつ日記を紹介します。
听力の鬼
2010年12月22日17:18
昆明で色々な人を見ていると「バリバリ」の昆明人と、「バリバリ」でない昆明人がいる様な気がする。 色が白い人は大体「バリバリ」ではない昆明人である。色が黒い人は大体「バリバリ」の昆明人なのだけど、色が黒い人の中にもバリバリじゃない人がいる。 あとイスラム系の人とか、タイ系の人とかも混ざってる。

昆明人は本当に普通話がヘタクソで、何を言っても聞き取ってくれない...のだが、上記の「バリバリ」の昆明人は、こちらがどんなにボロクソになまっていても、一発でビシッと通じる。 「汉语听力」の鬼で、発音変化耐性が異様に強い。

「バリバリ」でない昆明人は、話していて疲れる。 外地人が嫌いで、発音がちょっとでも訛ってると、話すのを面倒くさがる。 でも「バリバリ」の昆明人は、親切で外地人でも丁寧に対応してくれるし、暖かい。 僕は昆明人が好きだ。 だけど「バリバリ」でない昆明人は嫌いだ。

何か一説によると政府が国の統一を強化する為にか、昆明にたくさん人材を送り込んでいるんだそうだ。 だから「バリバリ」の昆明人は、周辺地方に追いやられているという事らしい。

「バリバリ」の昆明人は、言ってみれば「中国人」じゃないんだろう。 言葉も違う言葉を話すし、文化も違うし。

昆明って「春城」って呼ばれている。 年がら年中暖かいからだ。 だけど、これって考えてみれば、凄く中央っぽい呼び方だよな、と思った。 だって、ここに住んでいる人にすれば昆明が「春城」なんじゃなくて、北京が「冬城」な訳で。

雲南十八怪っていうのがあって、手短に雲南を説明している有名なマンガがある。

http://www.dianping.com/group/xdkk/topic/2356201
http://www.dianping.com/group/xdkk/topic/2356211

これも考えてみれば、すごく外地の見方っぽい感じがする。

# ところで 雲南十八怪 には 二種類あるらしい。
#『毒入り』バージョンと『毒抜き』バージョンがある。
# 毒入りバージョンは結構強烈... 個人的に、こういう苦いの好き。

昆明の街中に 美丽春城我的家 / 我的城市我的家 ってそこら中に書いてある。
(美丽 は 美麗の事だ。)

こうやって一生懸命昆明人を焚き付けている訳だよな...。 だけど春城っていう呼び方自体、バリバリ昆明人の呼び方とは違う訳で、押し付けがましい言い方だよな、と思う。

中央政府がこういうウソを言うのは、ある程度しかたがない。 こうやって焚き付けないと、国がまとまらない。 まとまらないと昆明人にとっても損だ。 だけど、日本人としてこれがウソなんだ、ということに気がつくことと、こういうウソと同じウソが日本にもあるんだ、ということには、気がつかないといけないと思う。


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出展 2010年12月22日17:18 『听力の鬼』

著者オカアツシについて


小学生の頃からプログラミングが趣味。都内でジャズギタリストからプログラマに転身。プログラマをやめて、ラオス国境周辺で語学武者修行。12年に渡る辺境での放浪生活から生還し、都内でジャズギタリストとしてリベンジ中 ─── そういう僕が気付いた『言語と音楽』の不思議な関係についてご紹介します。

特技は、即興演奏・作曲家・エッセイスト・言語研究者・コンピュータープログラマ・話せる言語・ラオ語・タイ語(東北イサーン方言)・中国語・英語/使えるシステム/PostgreSQL 15 / React.js / Node.js 等々




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